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セール品の横に「セール対象外商品」が置いてある理由

プレジデントオンライン / 2016年10月3日 6時15分

「いつも自分は損ばかりしている気がする」そんな人は、ここに挙げるような行動をしている自覚はないだろうか?

■「セール」「○割引き」という言葉に弱い

バーゲンセールで「セール対象外商品」という表示をご覧になったことがあるでしょう。バーゲン中なので、当然誰も買おうとはしません。

なぜ売れないものを、わざわざスペースを取って置いているのでしょうか? これは「アンカリング効果」を狙っているのです。アンカーとは船のイカリのこと。イカリを下ろすように、人は最初に示された数字を基準とし、強い影響を受けてしまう、ということを表しています。

このバーゲン会場でいえば、セール対象外商品の値札がアンカー。この通常時の値段を印象付けることで、「セール品はこんなに安くなっていますよ!」ということをアピールし、購買意欲を刺激しているのです。だから店側はセール対象外商品が売れなくてもOK。お得に見えるセール品をたくさん買ってくれれば、大成功というわけです。

ちなみに、バーゲンセールというのは、お店が「日頃のご愛顧に感謝して、出血大サービスでご提供します!」と、損をしてでも私たち顧客に得をさせてくれている――と思っていませんか。もちろん、それは大間違いです。バーゲンセールは、店が儲かるからやるのです。その証拠に、野球チームが優勝したら、そのチームに関連している百貨店や小売店で“優勝セール”が、そして優勝を逃しても“残念セール”が行われていますよね。“セール”という言葉につられて、ついいらないものまで買ってしまわないようご注意を。

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大江英樹
1952年、大阪府生まれ。野村証券で個人資産運用、企業年金制度のコンサルティングなどを手掛ける。2012年、オフィス・リベルタスを設立。行動経済学の研究からその問題点や解決法に切り込む講演・セミナーが人気を博している。『その損の9割は避けられる』『老後貧乏は避けられる』など著書多数。

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(経済コラムニスト 大江 英樹 中尾美香=構成)

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