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数学科生が教える、わが子に与えたい「算数おもちゃ」

プレジデントオンライン / 2016年12月5日 15時15分

「数理女子」の関係者の学生&OB・OG。「数理女子」は、数学に苦手意識を持っている女子が日本に多いことから、「数学の魅力をたくさんの女子へ」をスローガンに開設されたサイト。数学科・数理科学科の先生や学生が関わって作っている。

ブロックにボードゲーム……。算数や数学が得意な数学科の学生たちは小学生の頃どんな玩具で遊んでいたのか? プレジデントFamily2017年冬号(12月5日発売)では「『算数』が1週間で得意に!」を大特集。東大と慶應義塾大の数学科の方々に協力してもらい、おすすめの算数玩具をご紹介いただきました! 遊びながら図形力や論理力が身につくに違いない!

楽しく夢中になって遊んでいて、いつのまにか算数力が身につけばうれしい。そんな「算数センスが磨かれる知育おもちゃ」があれば知りたい!

そこで、ウェブサイト「数理女子」事務局に協力を得て、東京大学と慶應義塾大学の数学科と数理科学科の学生やOB・OGにおすすめの玩具やゲームを紹介してもらった。集まったのは10個ほどの玩具&ゲーム。

「ブロック」に関する玩具は、いずれも三角形や四角形などのパーツをつなぎあわせ自由に立体的な造形を作ることができるものばかりだ。

特に、注目されたのは「ポリドロン」。3歳の頃から遊んでいたというのは、Yさんだ。

「中学受験の算数で、図形を切断した面の形を問うものや、展開図を組み立てるとどんな形になるかを問う問題が不得意な子は多いですが、私は得意でした。図形問題を解くヒントを直接的に得たわけではありませんが、苦手意識を持たず、直感的に立体的な図形の組み合わせの感覚が理解できるようになったと思います」

ポリドロンのパーツで作っていたのは三角錐やサッカーボール、弟の“帽子”など。遊んでいたら、空間把握力がいつの間にか身についたそう。

ほかの3点、ピタゴラス、マグ・フォーマー、ゲオマグはいずれも磁石が内蔵されているのが共通点。手先が器用ではない小さな子から、大学生まで遊ぶことが可能だ。

「実際に手を動かして、いろいろな形を作るというのが、のちのちの算数や数学的な考え方にもつながっている気がします」という声もあった。

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今回の参加者の多くが夢中に!
1▼
ポリドロン
一辺約70mmほどの幾何学的な8種類の形(正三角形、三角形、正方形など)の辺をはめ合わせられるようになっており、立体的な造形を作ることができる。東大数学科の合宿所にも置いてあるそう。
[対象年齢]4歳~/「基本セット」3800円+税など(写真は「標準セット」)/[発売]東京書籍

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数学の先生が開発!? 冷蔵庫にも張れる
2▼ピタゴラス

「プレート」と呼ばれる三角形や四角形などのパーツは双方向で反発しない特殊な磁石になっており、冷蔵庫やホワイトボードなどに張りつけて遊ぶことも。もともと中学の数学の先生が開発したもので、2014年秋に史上最年少(7歳)で数学検定2級に合格した高橋陽翔君が遊んでいたことでも話題に。
[対象年齢]1歳6カ月~/「ピタゴラスひらめきのプレート」1万2000円+税/[発売]ピープル

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色とりどり。ライトがつくものも
3▼マグ・フォーマー

各ピースは磁石内蔵でピース同士はピタッとくっつく。恐竜セットや、観覧車を作れるセット、ライト付きなどさまざまな種類がある。「大学の教職課程の授業でも扱われていた」(参加者談)という知育玩具。
[対象年齢]3歳~/「ベーシックセット(30ピース)」6600円+税など(写真はライト付きの「LEDセット」)/[発売]ボーネルンド

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バーとボールの組み合わせは無限大
4▼ゲオマグ

磁石内蔵のバーとスチール製のボールを組み合わせて作るスイス製の玩具。あらゆる種類やサイズ、3次元のリアルな模型など、組み立て方は無限大。「安定した立体物を作るにはどうすればいいのかなど考えながら遊んでいました」
[対象年齢]6歳~/「Geomag パネル68個」5000円+税/[発売]ゲオマグ ワールド・ジャパン

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対戦ゲームのおすすめとして集まったのは4アイテム。参加者にこれらを一通りプレーしてもらった結果、好きなゲームが分かれた。カードゲーム系では、「アルゴ」と「コヨーテ」があがった。アルゴは、ふせられたカードの数字を推理するときに、他のプレーヤーとの会話のやりとりを総合的に判断して駆け引きするゲーム。

「通っていた学童保育でよくやっていました。数字に親しむきっかけになりました」(Kさん)

コヨーテは他の人のカードと自分のカード(見ることができない)の数字を足した合計の数をめぐるゲーム。「計算力はもちろん、周囲の人の情報を整理して、自分のカードの数字を推理するので論理を組み立てる力がとても鍛えられます」(Oさん)。

ボードゲーム系でのおすすめは、「ブロックス」と「立体四目ならべ」。

「ブロックス」は、それぞれのプレーヤーが持つさまざまな形のピースをできるだけ多くボードにはめこんだ人の勝ちとなる、陣地とりゲームだ。

「自分の領地を広げる方法を考えるうえで図形感覚が磨かれますし、視野を広く、攻めと守りの両方を考慮する思考力が養われます。算数の問題文にある条件にしっかり配慮するような意識が培われると思います」(Kさん)

「立体四目ならべ」は名前の通り、白木と黒色のコマを交互に置いて、立体的に四目並べをするゲーム。
「紙でやるのと違い、3次元の斜めなども考えないといけないので複雑で面白いんです」(Mさん)

東大も慶大も数学科は女子が少ないという。女子は算数が苦手なのだろうか?

「そんなことはありません。日本では数学の女性教員は少ないですが、海外では多いんですよ。“女の子が数学を勉強して何になるの?”って思っている人もいるようですが、算数や数学はいろいろな分野に応用ができるので、ぜひ数理女子のサイトなどを見て算数の楽しさを感じてほしいです」(Yさん)

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論理的思考が身につく!?
5▼algo(アルゴ)

ふせてある対戦相手のカードの数字を推理して当てる脳トレ系ゲーム。算数オリンピック委員会や、第1回数学オリンピック優勝者・数学者ピーター・フランクル氏らが共同で発明・開発。集中力・記憶力・分析力が身につき、論理的思考能力の向上が期待できる。
[対象]子供から大人まで/1543円税込み/[発売]学研プラス

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自分以外のカードの数字を暗算しよう
6▼コヨーテ

各自1枚の数字カードを引き、自分だけ見えないように持つ。他の人のカードの数字を参考に、全員のカードの数字の合計を推測し、その数よりも小さい数を順番に言っていくゲーム。
[対象年齢]10歳~/1800円+税/[発売]ニューゲームズオーダー

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攻めるか守るか。奥深い陣取りゲーム
7▼ブロックス

縦横各20マスのボードの上に各色21個の形の違うピースを交互に置いていく陣取りゲーム。ピースとピースの角をつなげてテリトリーを広げる。最終的に配置したピースのマス目が最も多い人が勝者。ピースは4色あり2~4人で対戦可。
[対象年齢]7歳~/2800円+税/[発売]マテル・インターナショナル

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縦横斜め、全方位に注意を!
8▼立体四目ならべ

自分の玉(白か黒)を縦横斜めいずれかで4つ連続で並べたら勝ち。立体的な思考で攻めたり守ったりできるかがカギ。ルールが簡単なので小さい子供も楽しめて、短時間で決着がつく。何度プレイしても飽きない奥深さがある。
[対象年齢]6歳~/1200円+税/[発売]平和工業

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(フリーランス編集者/ライター 大塚 常好 榊 水麗=撮影)

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