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文章が下手でもOK! エマ・ワトソンの“感動を与える”スピーチ術

プレジデントオンライン / 2016年12月29日 9時15分

(写真=アフロ)

スピーキングの技術を身につけたいとき、上手な演説を真似るのが一番といわれる。スピーチライターの蔭山さんに、名演説を紹介してもらった。実際に声に出して練習してみよう。

■文章が下手でも、聴衆に感動を与える方法とは

映画『ハリー・ポッター』シリーズで有名な女優、エマ・ワトソンは、「UN Women」親善大使として、男性とともにジェンダー平等を呼びかける国連の「HeForShe」キャンペーンでスピーチを行った。

「No country in the world can yet say they have achieved gender equality.(世界中どの国も、いまだに男女平等を確立したと言えるところはない)」「We want to end gender inequality(性の不平等を終わらせたい)」「If we stop defining each other by what we are not and start defining ourselves by what we are ‐ we can all be freer(自分にないもので相手を定義するのはやめ、ありのままの自分たちを見つめられたら、みんなもっと自由になれるはず)」という彼女のスピーチを、蔭山氏は次のように評する。

「一部の評論家からは『中身のないスピーチ』と酷評されていますが、私は素晴らしいスピーチだと思います。まず、美しい英語、凛とした態度といった女優としての基礎があるため、話し方が非常にエレガントで聴衆の注意を引きつけます。

次に、性差別を撤廃するために、いまここで自分が声を上げる意義を、自らの性差別体験と重ねながらぎりぎりの言葉で語っています。『In my nervousness for this speech and in my moments of doubt I've told myself firmly - if not me, who, if not now, when.(このスピーチをするにあたり、緊張と不安が湧き上がったとき、自分自身に言い聞かせた。私でなければ、誰がやるの? いまでなければ、いつ? と)』のように、緊張しながらも勇気を振り絞って話す姿から、彼女が強い使命感をもってこの問題に向き合っているのが伝わります。それが聞き手の魂を揺さぶるのです。真摯に行動していなければ、言葉としての説得力が出てこない。スピーチひとつに、その人の生き方が露わになるのです」

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蔭山洋介
コムニス代表。企業経営者や政治家、講師などに向け、講演、スピーチ、プレゼン指導やブランド戦略のサポートにあたる。著書に『スピーチライター 言葉で世界を変える仕事』『パブリックスピーキング』がある。
 

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(コムニス代表 蔭山 洋介 野崎稚恵=構成、翻訳 葛西亜理沙=撮影 写真=アフロ)

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