ニトリ、無印が快進撃を続ける意外な理由
プレジデントオンライン / 2017年6月5日 9時15分
家具や生活雑貨を扱うニトリHDと、「無印良品」を展開する良品計画が絶好調だ。
2017年2月期、ニトリHDの売上高は前期比12%増の5129億円、営業利益は17%増の857億円で、30期連続の増収増益を達成。同期、良品計画も営業収益(売上高)が前期比8%増の3332億円、営業利益は11%増の383億円と2桁成長だ。
両社の共通点は、日本の社会構造や消費者の変化に上手く対応していること。消費の中心である団塊ジュニアは、服や高級ブランド品ではなく、インテリアや生活雑貨に支出する傾向が年々強くなっている。
ニトリは銀座店を皮切りに、中目黒店、新宿店、池袋店など、従来の郊外店舗中心から都心部への出店を強化している。一方、無印良品は都心部に加えて、函館などの地方都市への展開にも注力し始めている。
株式市場の一部では、ニトリの都心部出店による無印良品への影響を懸念する声もあるが、むしろ、両社は、日本の生活水準の向上のために、切磋琢磨を続けるライバルとしてお互いの成長に欠かせない存在になっていると私は考える。
家具や服、食品から雑貨まで商品ラインナップが豊富な無印良品は、商品1点あたりの生産数、売り上げが少ない。だからこそ、チャレンジングな商品開発が可能で、今までも「体にフィットするソファ」などのイノベーティブなヒット商品を生み出してきた。
一方で、ニトリは、ボリュームゾーンを得意としている。自前の生産、物流システムにより大量に流通させるのだ。実際、無印良品の「体にフィットするソファ」に対して、ニトリは「ビーズソファ」という名称で同様の商品を展開しているが、ニトリが利益を出しながら低価格で同様の商品を販売することで市場のすそ野を広げている。結果として成長の推進力になっているのだ。
(ドイツ証券 シニアアナリスト 風早 隆弘 構成=衣谷 康 撮影=宇佐見利明)
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