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「厚化粧グラフ」がドン引きされる理由

プレジデントオンライン / 2018年2月28日 15時15分

■モテる「女性のメイク」とモテる「棒グラフの色」の共通点

メッセージが伝わりやすくなる「ひと手間」のテクニックをご紹介します。

「ひと手間」といっても、細かく仕上げるという手間が大事だとはかぎりません。まずイメージとして持っていただきたいのは、以前の記事にも登場した「メイク」という言葉です。女性がTPOに合わせたメイクをするのと同じ発想で、ビジネスシーンで使うグラフをつくってみましょう。

たとえばエクセルの棒グラフをつくったとき、棒がすべて同じ色になってはいませんか。資料に入れるグラフは「魅せる」もの。少しメイクアップを施しましょう。グラフもメイクと同じで、手を施したところの印象が変わると同時に、その部分に目が行くものです。

▼見てほしいところだけ、グラフを「メイク」

ところで、花王ソフィーナのプリマヴィスタというブランドは、かつて「厚塗り感のない、マイナス5才肌」というキャッチコピーでPRしていました。同じように、グラフのメイクアップにおいても「厚塗り感」は避けたいところ。やりすぎは禁物です。

先ほどの棒グラフにおいても、色数が多すぎたり、文字を多くしたりすると、どうしてもゴチャゴチャした印象に。「1グラフ1メッセージ」がベスト。もっとも強調したいところ、見てほしいところだけにメイクを施しましょう。

■色を「加えて」いくのではなく「除いて」いく

私は男性ですが、以前に「引き算メイク」というフレーズを聞いたとき、うまい表現をするなと思ったものです。この考え方はグラフのメイクアップにもそのまま当てはまります。

たとえば、図の円グラフをご覧ください。ある雑誌の購読者がどの地域に多いのか、500人に調査したデータです。上のグラフでは情報も色も多すぎて、メッセージが伝わりにくい状態です。お化粧に置き換えてみても、あまりお上品なメイクとはいえません。

こんなときこそ、引き算の発想で。伝えたいメッセージは何かを考え、色を「加えて」いくのではなく「除いて」いきます。このグラフでもっとも伝えたいことが「4割は東京都」であれば、下のグラフのように、そこだけフォーカスすればよいでしょう。日本全国の人口の10%が東京都民であることを考えれば、この雑誌はかなり東京の読者に好評だということが簡単に説明できます。

現代は「引き算」の時代です。先ほど登場したプリマヴィスタの現在のキャッチコピーは「メイクレスに生きよう。」です。そんな時代に生きる女性なら、仕事においても引き算の発想を常に持っていたいもの。グラフもナチュラルメイクに。ぜひ明日から意識してみてください。

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▼ビジネス数学の専門家・深沢真太郎先生のアドバイス
グラフもメイクと同じ! 厚塗りよりもナチュラルメイクが◎

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深沢真太郎
ビジネス数学の専門家。BMコンサルティング株式会社代表取締役/多摩大学非常勤講師。『数学女子智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』(日本実業出版社)など著書多数。人生のテーマは「数字が苦手な人を0(ゼロ)にする」。

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(ビジネス数学の専門家 深沢 真太郎 写真=iStock.com)

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