橋下徹「これが疑惑真相追及の極意だ」

プレジデントオンライン / 2018年3月22日 12時15分

写真=iStock.com/mizoula

安倍晋三首相や首相夫人への「忖度」はあったかどうか。国会ではそんな論点で議論が続き、貴重な時間が空費されている。財務省文書書き換え問題の本質は何か、解決に導くには何が必要か。橋下徹氏が提言する。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(3月20日配信)より、抜粋記事をお届けします――。

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■財務省本省と出先機関とでは政治家への配慮の仕方も違う

今、安倍政権に対して財務省の忖度があったのか、なかったのか、ということが国会で激論されている。元官僚を中心に、財務省が政権に対して気を遣うはずがない、という意見が多い。これも1つの現実。

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財務省は時の政権がどうなろうが、とにかく消費税を増税するんだという強烈な意思を持っていた。時の政権とやり合って抑え込んででも、増税を実現しようとする意気込みがありありだった。

こんな状況を知っている元官僚は、財務省が首相や政権に配慮することはない、忖度することはないと主張する。むしろ財務省は安倍政権を倒したかったはずだ、とも。

しかし元官僚も、霞が関のエリート官僚。自分たちも政治家をバカにしてきたんだろうね(笑)。彼ら元官僚は地方の役人の実情には疎い。この点が、僕が地方分権を訴える根拠の大きな柱なんだよね。中央省庁の官僚は、東京での感覚で全てを考え、地方の実情に疎い。だから地方のことは地方に任せろ、とね。

地方の役人は、中央省庁の役人のようにおこがましくない。しかも国家公務員一種試験合格者ではない、いわゆるノンキャリアと呼ばれる職員は、やっぱり政治、特にうるさ型の国会議員や政権に対して、畏怖しているよ。これが地方の現実。中央省庁の地方の出先機関に限らず、地方自治体の職員だって、国会議員やそれこそ中央省庁の官僚に気を遣いまくってる。こういう現実を中央省庁の元官僚OBは知らないんだよね。

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国会では連日忖度の有無が論じられている。でもこれは不毛だね。人間心理を読めていないよ。

野党は、財務省は政権を忖度したと言い、政府与党は、政権に忖度したのではなくて、森友学園に超例外・異例・杜撰な契約によって大幅値引きで土地売却をしてしまったチョンボ隠しのための組織防衛で役人組織が単独で書き換えをやったと言う。元官僚たちは佐川宣寿氏(元財務相理財局長)が出世を考えて自己保身に走ったと言う。

でもね、これらはどれか1つの択一的なものではない。全て複合的に存在するというのが真相だろう。

刑事裁判でも犯人の動機ってほんと複雑なんだ。だから今国会がやっているように、全ては安倍さん・安倍政権に対する忖度だという野党の主張も、組織防衛や自己保身で安倍政権への忖度は全くなかったという政府与党の主張も、いつまでたってもどちらかに軍配があがるという結論は出ないよ。

両方あったんだから。

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■会計検査院の報告書に基づいて今回の大幅値引きには根拠がないことをまず確定せよ

今回の森友学園問題は大きく2つに分けて考えなければならない。森友学園に大幅値引きで土地を売った問題と、公文書書き換え問題。この2つはごっちゃにしてはいけない。そして忖度についても、地方の出先機関である近畿財務局と財務省本省を分けて考えなければならない。

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近畿財務局と森友学園の大幅値引き土地取引がスーパー・スペシャル例外契約であったことをまず確定しなければならない。この点、今の国会答弁を見ても太田充財務省理財局長は認めないね。相変わらず「適正な取引だった」と強弁している。取引内容については会計検査院の報告書で明らか。何から何までもが異例ずくめの契約で、特に大幅値引きの根拠となった土中ゴミ処分費の積算がむちゃくちゃだったことは明らかになっている。これをずっと適正な一般的な取引だと言い続けた佐川氏や、そこをきちんと確認しなかった麻生財務大臣、安倍政権の責任は重い。

今回の土地取引は、確かに官僚に与えられたルールの中でやっているのかもしれないが、それは今までにやったことのない例外の積み重ねをやっている。そして例外をやるために必要な根拠の確認が不十分だったし、今となって根拠資料は全くないみたい。

財務省や安倍政権は、仮に「適正な取引」であったとしても、それは「通常の一般的な」取引なのか、「例外を積み重ねた異例中の異例の」取引なのか、「例外・異例をやるための根拠はきちんと存在するのか」を明確にしないといけないね。佐川氏は「一般的な取引だ」と国会答弁しているけど、これは明らかに嘘だ。これは行政を経験した者が今回の土地取引内容を見ればすぐに分かることだ。

今も太田充財務省理財局長は「適正な取引だった」を繰り返しているけど、会計検査院の報告書によれば、それは堂々と適正な取引だったと言えるような土地取引ではないよ。野党国会議員も、いきなり安倍政権が違法・不正な介入をやったということを明らかにする大ホームランを狙わずに、まずは会計検査院の報告書を基に、今回の大幅値引きの土地取引がスーパー・スペシャル例外・異例契約で、大幅値引きの根拠が全くない杜撰な契約であったことを太田充理財局長に認めさせるところからスタートしないとね。

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役所職員は真面目に仕事をする反面、うるさ型の人物に弱いところもある。

土中からゴミが発生したので売主である近畿財務局の責任を追及する。学園の開校が遅れたら損害賠償請求する意向を示す。売買代金の減額を要望する。これら籠池氏の主張・要望は違法・不適正なものではない。もっとえげつない主張をする人は大阪にはたくさんいる。

こういう交渉の際に、相手の弱いところをついていくのも交渉のノウハウだ。籠池氏は、ここで少し親しくなった首相夫人の昭恵さんの名前を最大限に活用したのだろう。

財務省の地方出先機関の役人なら、この問題を早いところ片づけて籠池氏から解放されたいという気持ちがあったであろう。しかしそこに昭恵さんの存在が全く頭にちらつかなかったかと言えば、それも完全には否定できないはずだ。

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■野党の追及は稚拙。順番が違う!

野党の追及の仕方も稚拙だね。いきなり違法不正を暴こうとしても、ある程度の証拠も持っておらず、30分ほどの質問時間で、しかも手続法・証拠法にも無知な国会の場で、本人に自白させようとしても無理に決まってる。そんな簡単に自白させることができるなら、警察や検察の捜査機関も日常、苦労しないっていうの。

まずはしっかりと攻めることができるところから攻めないとね。真相追及というのは政策論争と違って地味なもんなんだよ。数少ない証拠や客観的事実、状況証拠を積み上げて、推定していくプロセスだ。自分の手柄を見せつけようとする国会議員にはなじまない仕事。まずは「手続き」のおかしさを攻めていくのが王道なんだよね。

近畿財務局が大幅値引きして森友学園に土地を売却した手続きはボロボロに杜撰。会計検査院の報告書に基づいて、まずはここを財務省や安倍政権にしっかりと認めさせる。まだ財務省は「適正な取引だった」と言い張っているようだからね。

そして安倍政権は外形的公正性の確保に弱い。

加計学園問題でも、安倍政権に違法不正があったとの立証はない。しかし、実質的な事業者選定のプロセスに入った段階で、その事業者とゴルフや会食をやることは違法不正がなくても外形的な公正性を害する。スーパー・スペシャルな契約の相手学園の名誉校長に首相夫人が就任するということも同様である。違法不正がなくても強く公正性を疑われるような状況は避けなければならないし、それを避けることができずに疑われた場合には、素直に謝って改めるべきである。

さらに一番の問題は、安倍政権のガバナンス責任だ。

森友学園問題が発覚した昨年2月から、安倍政権はどのように霞が関をコントロールしたのか。野党から大幅値引きの根拠がおかしいと追及されたときに、安倍政権はどこまで、どのようにそれを確認したのか。佐川前理財局長が国会答弁をするにあたり、答弁調整会議はどのように行われ、安倍政権はどのように関与し、指揮命令を出したのか。野党からある程度根拠のある指摘を受けた場合には、しっかりとそれを確認するのが政府の責任である。さらに役人組織が政権を騙し続けていたというのであれば、それも政府組織としては大問題である。陸上自衛隊日報問題と同じく、日本の政府は政治家によるガバナンスが不十分だということで、拡大した自衛権を政府に渡すことは時期尚早という結論にも至る。

安倍政権の痛恨のミスは、昨年2月に野党から大幅値引きの根拠である土中ゴミの不存在を指摘されたときに、すぐに敷地を掘り返してゴミの有無を確認しなかったことだ。校舎が建っていないグラウンド一部の土中にもゴミが存在しているとされて値引き計算されていたので、そこはすぐにでも掘り返すことができたのである。

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■タレントの“CM責任”と同じ

今回、昭恵さんの名前が最大限に利用された。安倍さんや昭恵さんは、自分たちは被害者だという感覚なのかもしれない。しかしその認識も改めなければならない。

メディアに顔を出して仕事をしている者は、その顔を利用された場合に全く責任を負わないかと言えばそんな甘いもんじゃない。タレントは、ここは最も注意しなければならないところなんだよね。

タレントがCMや広告に出演して、その業者が不適正なことをやった場合に、そのタレントまで非難を浴びるよね。法的に違法責任を問われなくても、そのことによって以後のタレント活動ができなくなったタレントはたくさんいる。テレビCMだと審査が結構厳しいけど、ネット広告だと審査なんてないようなもんだから、広告主がどんな事業者なのかほんと分からないところが多い。

僕は弁護士なので、弁護士としてどこかの事業者の広告物に名前を出して、その事業者の営業を保証しているように疑われることも避けなければならない。

世間から知られている者は、自らは違法不正なことをしていなくても、名前の利用を認めたときに一定の責任を負うのは、民間では当然のことだ。ましてや一定の信用力がある者なら、なおさらだ。もちろん名前の利用を承諾していなかった場合には別だけど。

昭恵さんは、首相夫人だ。破格の信用力があるし、日本のどの役所も一定気を遣うのは当然だろう。ゆえに自らの名前を利用させるということには最大限の注意を払わなければならないし、実際に利用されて疑われるような事態に陥ったときには、ある程度の責任を負わされても仕方がない。

昭恵さんは、森友学園に名誉校長という形で名前の利用を認めてしまった。それまでにも籠池氏との関係も深くし、名前を利用されるような状況にもなってしまった。今回のように、その森友学園が昭恵さんの名前を最大限に活用し、実際に財務省はスーパー・スペシャル例外・異例・根拠不十分な杜撰な契約を行って森友学園に大幅値引きで土地を譲っているという状況においては、昭恵さんや安倍さんは、名前を利用されてそのことが一定役所に影響したかもしれないことの不注意を素直に謝る、そして今後昭恵さん自身の活動において変に名前を利用されないように注意することを誓う、それくらいの責任は果たす必要があるし、そのことで十分だと思う。何も問題はない! と強弁するのは違う。もちろん、違法不正がなかったことが前提だし、何よりも今回の土地取引の例外性・異例性・根拠不明の杜撰さの問題を明らかにして以後それらを改める対策を講じなければならない。この対策は既に発表されているけど、それで十分かどうかをまさに国会で議論し確認する必要がある。

■そもそも証拠を廃棄した側が偉そうに言えるのか

安倍政権は、証拠を廃棄した側である。裁判の中での証拠ルールでは、証拠を廃棄した側はそれなりのペナルティーを受ける。疑惑を受けている側が関連する証拠を廃棄したのであれば、疑惑は存在したものと扱われても仕方がない。そうでないと、疑惑を受けた場合には、徹底して証拠を廃棄した方が有利になってしまう。

疑惑を受けて証拠を廃棄した側が、身の潔白を主張しても普通は通らない。その際、疑惑を追及する相手側に疑惑を裏付ける証拠を出せ! と迫るのも通らない。だって疑惑の追及を受ける側がその証拠を廃棄しちゃったんだから。

安倍さん大応援団のメディア出演者も、野党が違法不正を言うならその証拠を出せ! と言う人が多い。それは証拠法の理解が足りないね。財務省が証拠を徹底廃棄しちゃったんだから、もはや証拠を出せ! という主張や、証拠のあるなしを議論しても無意味なんだよ。

疑惑を受けている側が、自分に不利益になる(=疑惑を裏付けることに繋がる)証拠を廃棄した場合には、その疑惑の存在を推定するのが証拠ルールだ。疑惑を裏付けることに繋がる証拠は廃棄されたのだから、追及側がそれら証拠を獲得する機会は奪われた。だから追及する側が証拠を出せなくても仕方がない。これが証拠を廃棄した側が受けるペナルティーだ。

笑っちゃうのは与党の提灯持ち議員たちが、書き換え前の公文書の記載をもって、この記載からは安倍さんや、昭恵さんが関与した形跡がないことは明らかだ! と言っていること。でも大量の証拠を財務省が廃棄した事実には知らん顔。大量に廃棄された証拠の中に、もしかすると安倍さん、昭恵さんの関与の事実が記載されているものがあったかもしれない。しかし、それらは全て廃棄されてしまったのだから藪の中だ。証拠を出す、出さない、それに今残っている証拠を見ればどうなのか、という議論は、証拠が廃棄されてしまった今の状況では無意味な議論だ。

安倍さんも、与党の提灯持ち議員の主張に乗っかって、今存在する書き換え前の文書から自分の身の潔白を主張するけど、それは止めた方がいい。証拠法の理解が不十分だと思われてしまう。

さらに太田理財局長を始めとする財務省も、「適正な取引だった」という強弁はもう止めた方がいい。本件土地取引の適正性については、会計検査院の報告書をまずベースにすべきだ。あれだけ嘘をつきまくっていた財務省が、今何を言おうが信じられない。太田氏は口調は丁寧だが、言っている内容は佐川氏が言っていたこととほぼ同じだ。

不適切な取引だったことを認めてしまうと、じゃあなぜ不適切な取引をやったのか、それは安倍さん・安倍政権への配慮じゃないか、と疑われてしまう。財務省は不適切な取引はしないということを堅持するための組織防衛の視点があったとしても、安倍さん・安倍政権への配慮を疑われないようにしたいとの思いもあり、ゆえに財務省としては「適切な取引」を死守したいのだろう。

しかし、会計検査院の報告内容を見ると驚愕だ。よくこんな契約をやったなと驚くと同時に、ここまでの契約をやるとはよほどの事情があったんだな、と率直に感じる。報告書には、今回の土地取引が異常であり例外的なものであり、確認すべきことがほとんど確認されていない杜撰なものであることが指摘されている。大幅値引きとなったゴミ処分費の積算なんて、いい加減極まりない。あんな積算が通るのであれば、納税者は税務調査のときに、同じような杜撰な税額計算を主張すればいい。

太田氏も、自分たちは徴税機関であることを自覚した方がいい。国民、納税者にはどれだけ厳格な理屈や証拠や計算を求めているのか。今回、近畿財務局がやったレベルの計算や証拠で、納税者が確定申告書を持ってきたら認めるのか? 信頼とは、他人に求めることを自分にも求めることで成り立つ。他人にだけ厳しい者は信頼されない。今の財務省は、自分には甘く、納税者には厳しい存在になっている。

そして、会計検査院の報告書で、今回の土地取引がスーパー・スペシャル例外・異例契約で、大幅値引きの根拠も全く不明なものであることが明確に指摘されている以上、それに反して財務省が、「いや完璧に適正な取引だった」と主張するには、明確で十分な証拠が必要になるが、もはや証拠は廃棄されて存在しないのである。

これまで記録はない、データはない、交渉経緯は分からないと散々主張していた財務省は、最近自分たちの正当性を主張するために、細かな事実を主張してきた。おいおい、それはどうやって確認したんだ? 記録がなく、何も分からないんじゃなかったのか? それだけ細かく緻密に自分たちの正当性を主張するんだったら何で昨年にそれを言わなかったんだよ。

財務省によって証拠は廃棄された。そうであれば、会計検査院の報告書を前提にするしかない。今更、証拠を廃棄した財務省側が、いかにも証拠を基にした細かな主張をもって、会計検査院の報告書に反するような主張をすることは証拠ルール上許されない。

ゆえにまずは廃棄されたとされる書類・データ類の一覧を整理すべきだ。廃棄された書類・データ類には、安倍政権や財務省が不利になる記載があったものと推定する。それは、不利になるから廃棄する、有利なものなら廃棄しないという経験則に基づく。そしてその推定を基に、一定の疑惑をみなしていく。本当に疑惑がなくても、疑惑があったとみなされる。これが証拠法の考え方で、証拠を廃棄した側が受けるペナルティーだ。

■危機管理のやり方として最悪だった麻生財務相の対応

麻生さんの一連の対応は、残念だが危機管理のやり方としては最悪である。麻生さんは森友学園問題が発覚した後も、財務省の言い分を鵜呑みにして自ら強力な調査の陣頭指揮をとらなかった。財務省の主張の通り、「適正な取引だった」、を繰り返しただけだった。

しかも、あれだけ1年間、財務省は何も調査せず、嘘をつきまくっていたのに、書き換えが発覚した途端、書き換えは佐川氏の答弁と整合させるためのものであり、政権への忖度はなかったと言い切った。

いったいその根拠はどこにあるのだろうか。詳細な調査をする前に断定したということであれば、無茶苦茶な予断である。こんな結論先にありきの人に、徹底調査などできるわけがない。調査の陣頭指揮は、麻生さん以外でやるべきだ。そもそも財務省や麻生さんが調査しても、あれだけ嘘を付きまくった財務省の調査結果を誰も信用しないだろう。

国政調査権の発動でもいいが、国会議員の質問では全くダメだ。国会での集中審議を見ても、真相を解明するよりも自分の手柄を見せるパフォーマンスの場になっている。一人30分程度の持ち時間で、次から次へと何人もの国会議員が出てくる。これは調査なのか、それとも自分がやっているということを見せたいだけなのか。

調査なら、数十時間、いや数日かかるのは当然だ。トランプ大統領が、ロシアの大統領選介入疑惑で捜査を受けている。これはロバート・モラー特別検察官によるが、その捜査はしっかりしたチームでもう数か月もやっている。これが本当の真相解明のプロセスだ。

質問の技術もノウハウも、ましてや証拠法についても知見のない国会議員が、持ち時間30分程度で次から次へと出てきて、戦略性・戦術性のない質問や自分の意見を述べて終わっている。本当に真相解明するなら、国会議員の下に、プロの特別調査チームを置くべきだ。

そこから安倍政権は、何について反省し、今後何を改めなければならないのかがはっきりする。

安倍政権は、今回の土地取引がスペシャル例外・異例契約で土地の値引きについては根拠不十分・杜撰なものであったこと、そこに昭恵さんの存在も少なからず影響したこと、文書書き換えについては佐川氏の答弁に合わせるという動機もあったろうが、安倍さんの発言も少なからず影響していたことを素直に認め、謝るべきところは謝るべきだ。そのことによって、国有地取引の問題点、首相夫人の行動の問題点、政治と官僚の関係の問題点が明らかになり、しっかりした対策を講じることができる。最近も前川喜平前文部科学事務次官がある公立中学校で講演会をやったことに文部科学省が調査したことについて、自民党の文部科学部会会長である国会議員の関与の仕方が問題になっている。政治と官僚の役割分担や関係性を改めていくためには、まずは問題点を素直に認めることが第一である。その上で、安倍さんは違法不正はないので引き続き首相の職を全うしていきたい旨を国民に問うべきである。

(ここまで約8000字、メルマガ全文は約1万7000字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.96(3月20日配信)を一部抜粋し、事態の推移に合わせ修正および加筆したものです。もっと読みたい方は、メールマガジンで! 今号は《【解明! 公文書書き換え問題〈2〉】真相は近畿財務局のチョンボと忖度との「合わせ技一本」だ!》特集です!!

(元大阪市長・元大阪府知事 橋下 徹 写真=iStock.com)

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