「大切な人」に自分を印象づける10のコツ

プレジデントオンライン / 2018年5月23日 11時15分

写真=iStock.com/Satoshi-K

ビジネスで成功するには、まず「機会」を与えられなければなりません。どれだけ能力が優れていても、「場」を与えられなければ、その人の存在は誰にも知られることはないのです。能力に差がなくても、機会が与えられた人とそうでない人とでは、結果として大きな差がついてしまいます。どうすれば、チャンスをもらえるのでしょう――。

■指名率が命運を握る

この仕事を誰に依頼しようか。この問題を誰が解決してくれるだろうか。

こういった場面で、顧客が自分を思い出してくれるか――。それによってビジネスパーソンの命運は決まる。すぐに思い出してもらえる人は、何をするにも指名率が高くなり、チャンスが広がる。

人間の脳は「覚えること」よりも「忘れること」が得意で、覚えては忘れることを何度も繰り返すうちに、その情報が重要だと判断すれば、記憶に刻む。消去しても消去しても、その情報が何度もインプットされたら、記憶に残るという仕組みだ。意思決定者(裁量権を握っている人)の記憶に残れば、何かあるごとに思い出してもらえ、機会が与えられる可能性が高まる。

脳で記憶を司る場所を海馬(脳の中で、記憶や空間学習能力に関わる脳の器官)と呼ぶが、海馬での記憶の保存期間は1カ月ほどしかない。1カ月以内に再び学習するか復習しないとその記憶は忘れ去られる、といわれている。こうした人間の脳の特徴を踏まえたうえで、折りに触れて意思決定者に思い出してもらえる人になるには、どんなことをすればいいか、考えてみたい。

写真=iStock.com/SolStock(イメージです)

■指名率を上げるための10のコツ

(1)「解説力」を高める

まずは自分の長所と専門性を日々磨き上げよう。その上で自分や自分の仕事を魅力的に説明できるように、解説力を身につけたい。「どんな仕事をしているのですか?」と初対面の人からたずねられたら、15秒以内に自分の仕事を魅力的に説明できれば、自分を印象づけられる。アパレルのデザイナーが「どんな仕事をしているのですか?」とたずねられて、「洋服のデザインをしています」と答える人と、「女性を美しくする仕事をしています」と答える人とでは、どちらが相手の印象に残るかを考えてほしい。

(2)SNSを活用する

SNSは多くの人たちに自分を知ってもらう最高の道具であり、投稿すれば思い出してもらう絶好の機会になる。フィードには自己満足ネタや自慢話ではなく、人の役に立つニュースや話題を上げる。投稿する際には、どんな人に、どのような情報を届けるかを考えてから取り掛かろう。同世代の友人や恋人と共有したい情報と、意思決定者が必要とする情報とは、その質が大きく異なるからだ。

(3)会う前に徹底的に調べる

めったに会えない人と話せる機会が訪れたのに、その人について事前知識を持たずに会ってしまったら、もう二度と再会する機会はなくなるだろう。人は自分に興味を持たない人に関心を持たないからだ。相手が喜ぶ質問や話をしたくなるきっかけが生まれるかどうかは、事前知識の質と量で決まる。質問された側は、どんな質問をされたかによって相手がどの程度自分のことを把握しているかすぐにわかる。「そこまで情報を集めてくれたのか」と思えた人は、強い印象が残る。

(4)名刺交換を大切にする

ビジネスのパーティや経済団体の集まり、セミナー会場などで、ビジネスパーソンは名刺交換を頻繁に行う。だがその後、縁がつながるのは限られた人だけで、多くの人たちはその場限りで終わる。名刺交換は「名刺を手に入れる」のが目的ではなく、「縁をつくること」が狙いだ。名刺交換をした際に、相手に印象づけるためには、「相手が聞いてほしかった質問や感想を手短に伝える」「自分のことを魅力的に思ってもらえる自己紹介が、手短にできるように準備しておく」「大勢の人たちと名刺交換する場なら、相手が自分のことを忘れないように、自社商品をあいさつ代わりに送り届ける」「相手が書籍を出している人なら、書籍を購入しておき(ページがきれいだと、読んでいないことがバレる)、その場に持参してサインをもらい、書籍に関する質問をする」といったことを実践しよう。

(5)苗字でなく、名前で呼ぶ

日本経営合理化協会という経営者と企業を支援する組織がある。ここに勤務する社員たちは専門家や著名人との交流が多い。そんな彼らが名前を呼ぶときに実践する、記憶に残る方法がある。それは講師の苗字でなく、名前で呼ぶことだ。仮に私の場合なら、「酒井先生」とは呼ばず、「光雄先生」と呼ぶ。人は苗字でなく名前で呼ばれると、とても心地良く、相手に親近感を覚え、記憶に残る。

(6)SNSで友人になってもらう

新たな出会いに恵まれ、相手と関係を深めたいと思ったら、SNS(例えばFacebook)でやり取りできるように友人申請をしよう。友人になってもらったら、相手のフィードには必ず目を通し、共鳴や共感できる時はすぐに「いいね」や書き込みをする。いつも相手のことを気にしているとアピールでき、リマインドにつながる。自慢話やリア充をアピールする人間に限って、人のフィードに関心を持たず、関心を示さないことが多い。これではいくら投稿しても、自分へのリマインドには結びつかない。共感や共鳴のない人に、人は興味を示さないからだ。

(7)2週間に1度は投稿する

人の海馬の記憶期間はわずか1カ月しかない。自分のことをすぐに忘れてしまう短期記憶(経過して間がない記憶で、すぐに忘れる記憶)でなく、いつまでも記憶に残してもらうには、1カ月以内に数回は記事を投稿し、あなたのことを思い出してもらおう。

(8)ギフトに手を抜かない

リマインドが上手な人は、ギフトやお土産にも手を抜かない。本人はもとより妻や子供といった家族の記憶にも自分の存在を残す工夫をするからだ。お土産やギフトを頻繁に受け取る人がいる。こういう人にありきたりの中元や歳暮の品を渡しても、"のし"をとってしまったら、誰からいただいたものなのか、家族は思い出せない。だが相手の好みや状況を踏まえたギフトなら「誰から」という記憶は消えにくい。

ある企業の経営者はゴルフが好きだが、腰痛に悩んでいるという話を、最初の出会いで耳にした人の実話だ。その後、一緒にゴルフをすることになったときに、腰痛によいとされるスポーツマン用の腰のサポーターを事前に入手し、当日持参して渡した。経営者はすぐに装着し、プレーした。ホールアウトしてすぐに「今日は腰を気にせず存分にプレーできた。本当にありがとう」と丁重にお礼を述べられた。以降、その経営者とは入魂(じっこん)の仲になった。

(9)手紙や葉書、メールを送る

男性は女性と違い、用がないと連絡しない傾向が強い。しかし、チャンスをつくる人は、筆まめで、葉書や手紙、メールを送る。取り立てて用がないときこそ、こうしたコミュニケーションは印象に残る。旅や出張の折に入手したお土産とともに、手紙をしたためて送れば、確実に思い出してもらえる。

(10)情報をすぐに知らせる

仕事で調べ物をしていると、あの人が知ったらきっと関心を示すと思える情報に出会うことがある。そんなときは、すかさずメールでその情報を送ろう。その情報を既に相手が知っていたとしても、情報を送ってくれた人には感謝する。情報社会では、情報こそ何よりの贈り物だからだ。

(マーケティングコンサルタント 酒井 光雄 写真=iStock.com)

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