G7のEU勢がトランプに詰め寄ったわけ
プレジデントオンライン / 2018年7月24日 9時15分
カナダで開かれたG7サミットで話題になったのが、椅子に座るトランプ米大統領に詰め寄るメルケル独首相ら欧州各国首脳の写真。保護主義的な動きを強め、EUにも鉄鋼やアルミにそれぞれ25%と10%の追加関税の導入を決めた米国と、それに対抗して報復関税を課すことを明らかにしたEUとの間の溝の深まりを象徴した。
ただ、米中の貿易摩擦と異なり、米国による輸入制限の動きはEUにさほど大きな影響はないと三菱UFJリサーチ&コンサルティングの土田陽介研究員は指摘する。
「米国が輸入する鉄鋼アルミ製品のうちEU製のものはごくわずか。EUがとった報復関税もバーボンやジーンズなどが対象で本気で報復しようという意図はうかがえません。仮に今後、米国が自動車に輸入関税を課す措置に出たとしても、欧州の主力のドイツ車はいまや中国市場一本槍で、北米市場のウエートは小さい」
では先日のG7サミットでなぜ欧州各国は米国に対立してみせたのか。
「トランプ米大統領を諫めることで欧州の国際的プレゼンスを高める狙いがあったのでしょう。求心力が低下したメルケル独首相に代わりマクロン仏大統領が米国にもの申すという姿勢を強めています」(土田氏)
(ジャーナリスト 竹中 明洋 図版作成=大橋昭一)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
中国経済にトランプショック再び!? 「中国車の輸入阻止」綱領採択、バンス氏との強硬シナリオ 「60%の関税、本気で仕掛ける可能性」
zakzak by夕刊フジ / 2024年7月19日 6時30分
-
米、中国産鉄鋼・アルミのメキシコ経由輸入による関税逃れを阻止
ロイター / 2024年7月11日 9時52分
-
日本車メーカーの「ドル箱市場」を中国EVが侵食…「世界一の自動車大国」の座を奪われた日本がやるべきこと
プレジデントオンライン / 2024年7月4日 7時15分
-
トランプ氏返り咲きに備え、海外の同盟国 バイデン氏討論会苦戦で
ロイター / 2024年6月29日 2時55分
-
欧州鉄鋼・アルミ部門、中国などの過剰生産への対応でEU・米に交渉妥結を要請(EU、米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月20日 13時35分
ランキング
-
1バブル期に各自治体へ1億円…「ふるさと創生」とは一体何だったのか 小学校に作った“巨大電飾看板”のその後
東海テレビ / 2024年7月19日 6時34分
-
2クラスに2~3人……“水が飲めない”子ども増加ナゼ? 「味がしないから苦手」「スポーツドリンクで」 水嫌いへの対応は
日テレNEWS NNN / 2024年7月19日 10時45分
-
3手榴弾投げる訓練中の事故、死亡した隊員は「飛散破片に接触の危険性認識せず」…指揮官の適切な指導もなかったと結論
読売新聞 / 2024年7月19日 7時10分
-
4【独自】「死のうと思ってガス栓開けた」部屋にいた中国籍の男が説明 埼玉・川口市マンション爆発 埼玉県警
日テレNEWS NNN / 2024年7月19日 11時2分
-
5米軍関係者の性的暴行、他県でも非公表 「住民の被害を隠蔽」
毎日新聞 / 2024年7月18日 21時9分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください