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"電卓"を使った、簡単な数字のマジック

プレジデントオンライン / 2018年9月16日 11時15分

PIXTA=写真

今回は数字を使った簡単なマジックをご紹介したいと思う。まずは手元に電卓(スマホ)をご用意していただきたい。

最初に、あなたの好きな3ケタの数字をそこに打ち込んでほしい。ここでは「587」とする。そして次に、その数を続けて打ち込んで6ケタにする。そうすると「587587」になる。

さて、その数をまず「7」で割ってみてほしい。「587587÷7=83941」となる。さらに「11」で割ると、「83941÷11=7631」。そして最後に「13」で割るのだ。すると何とも不思議なことに「7631÷13=587」となり、あなたが最初に書いた数「587」に戻ったではないか。

不思議に感じるだろうが、これは偶然ではない。なぜこうなるのか、種明かしをしよう。

ある3ケタの自然数の百の位を「x」、十の位を「y」、一の位を「z」とすると、その自然数は「100x+10y+z」と表せる。重ねて6ケタにした数は、「100000x+10000y+1000z+100x+10y+z」と表せる。この式を変形すると、「100100x+10010y+1001z=1001(100x+10y+z)」となる。

カッコの中が元の3ケタの数字になっていることに気づくだろう。つまり、元の3ケタの数字に「1001」をかけたものが6ケタの数字ということだ。したがって、「1001」で割れば元の数字に戻るというわけである。

ここで、「1001」を素数のかけ算に分解(素因数分解)すると、「1001=7×11×13」となる。よって、6ケタの数を「7」「11」「13」で続けて割っても、元の数に戻るのだ。

このように「1001」が「7×11×13」に素因数分解できるというのがポイントで、「1001」という数の性質を利用したのが今回のマジックなのである。したがって、「7、11、13」はどの順番で割ってもよい。または「77」(7×11)と「13」で割っても、あるいは「143」(11×13)と「7」などで割ってもよいのである。

3ケタの数字を重ねた6ケタの数であれば、どんな数でも必ず元の数字に戻る。たとえば、「125」。この数を重ねると「125125」になる。まず「7」で割ると、「125125÷7=17875」。次に「11」で割ると、「17875÷11=1625」。最後に「13」で割ると、「1625÷13=125」となり、元の数に戻る。

ちなみに、2ケタの数を重ねた4ケタの数の場合も、3ケタの数と同じように元の数に戻すことができる。どのような数で割ればよいのか挑戦してみていただきたい。

先の種明かしと同じ要領で解く。ある2ケタの自然数の十の位をx、一の位をyとすると、その自然数は「10x+y」と表せる。重ねて4ケタにした数は「1000x+100y+10x+y=1010x+101y=101(10x+y)となる。カッコの中が元の数字なので、それに101をかけた数が4ケタの数である。つまり、101で割れば元の数字に戻るというわけだ。

ちなみに、101は素数のため、3ケタのときのように素因数分解できない。したがって、2ケタの数を重ねた4ケタの数の場合は、「101」で割る方法のみ有効だ。

この数字マジックは親子の会話、職場の飲み会のネタなどに使える。覚えておくと、きっと場を盛り上げられるだろう。

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小杉拓也
志進ゼミナール塾長
東京大学経済学部卒業後、IT関連会社を経て、個別指導塾の講師へ。その後、埼玉県で学習塾を開業。著書に『脳を鍛える! 計算力トレーニング』など。

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(志進ゼミナール 塾長 小杉 拓也 構成=田之上 信 写真=PIXTA)

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