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告げ口社員の話は、聞くだけ時間のムダ

プレジデントオンライン / 2018年7月29日 11時15分

PIXTA=写真

若手にしろ、ベテランにしろ、どの職場にも「問題児」はいるだろう。どう向き合えばいいのか。「プレジデント」(2018年3月5日号)では、9つの場面について、具体的な対処法を識者に聞いた。第9回は「告げ口の常習犯」について――。

■周囲が反応すれば、それだけ喜びも増す!

部下や同僚から告げ口をされたら、一番の対処法は、「関心を示さないこと」です。告げ口が好きな人(以下、告げ口社員)というのは、噂話の媒介者になりたい人です。その目的は「会社での自分の存在感を出すこと」。自分の告げ口によって誰かが動揺したり、誰かが誰かを追いやったりと、周囲が反応して動き出すことに喜びを感じています。

ですから、その告げ口にいちいち反応していたら相手の思うつぼです。告げ口社員が最も嫌がる「なにも変わらない」「どうなったのかわからない」状況をつくるのが一番。イエス、ノーは言わずに「関心がないから、わからないな」とか「ああ、そう」と、冷たく対応しましょう。

それでもしつこく告げ口を続けてきた場合は、関心がないことをにおわせつつ、「俺に言われても困るんだけど、どうしてほしいの?」「重要な業務に関わることなら対応するよ、具体的にどうしてほしいの?」と問いただしてみてください。自分の思うような態度をとらないあなたに、相手も引き下がるほかありません。

関心のない態度を貫くことにより、告げ口社員はあなたを逆恨みし、今度はあなたのことを周囲に告げ口するようになるかもしれません。そんなときも関心を示さないこと。

そもそも、このタイプの人があなたにだけ告げ口をしていることは滅多になく、ほかの人にも告げ口をしているはずです。ただし、その内容が根も葉もない偽りなら、相手の告げ口とは真逆の行動をとることで、「そんなことする人じゃない」と周囲に気づいてもらう努力が必要です。

そうはいっても自分は管理職、部内の空気を悪くし業績を下げるような告げ口社員に対処しないわけにはいかない、というときにはどうするか。

正直なところ、告げ口はその人の性分なので直すのは困難です。大切なのは、部内に人の話から影響を受けやすい社員や、派遣社員などの立場が弱い人がいる場合のケアです。席が隣なら離すといった接触機会を絶ち、告げ口社員に対しては「あなたの話で○○さんは気持ちが動転して仕事が手につかないようなんだけど、なぜそんな話をしたか言ってくれないか」と話を聞きましょう。

ともあれ、告げ口社員に対してあなたがそれほど悩む必要はありません。多くの平社員は社内のゴシップを好みますから、その話で盛り上がることはあるでしょうが、話の内容は業績に関係のないことがほとんどです。

どんな企業でも、管理職や上層部になるほど会社の機密情報に触れる機会が増えますが、その情報が機密であるほど、部下に漏らすことはありえません。「会社が買収されるかもしれない」と上層部間では話し合われていても、それが社員に伝わるのは、買収当日ということだってある。そう考えると、告げ口社員の話は、会社にとってどうでもいい情報といえるのです。

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▼対処法
ほとんどが、どうでもいい話。関心を示さないこと

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高城幸司
リクルートでトップ営業マンとなり、「アントレ」編集長を経て独立。人事コンサルティング会社・セレブレインを設立・代表に。『社内政治の教科書』ほか著書多数。
 

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(セレブレイン代表取締役社長 高城 幸司 構成=干川美奈子 写真=干川美奈子、PIXTA)

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