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「お金はないが留学したい」を叶える方法

プレジデントオンライン / 2018年10月14日 11時15分

写真=iStock.com/andresr

子供を「上流ロード」に乗せるには、なにが有効なのか。「プレジデント」(2017年2月13日号)では、子育てをめぐる13のテーマについて識者にアドバイスを求めました。第13回のテーマは「留学」です――。

■お金がなくとも、チャンスはある

海外の受け入れ大学が給付型奨学金を出してくれるケースは少なくありません。たとえばハーバード大学では約70%の学生が奨学金をもらっており、年収が700万円以下で、資産がさほどない家庭の子供なら、ほぼ無料で通うことができます。ただし、選択肢を広げるためにも日本の高校でいい成績を維持し、できればTOEFL iBT100以上、最低でも80以上のスコアはほしいところです。

日本にも事務局がある「米国大学スカラーシップ協会」では、授業料・滞在費・食費の50%以上を支給してもらえる複数の大学を紹介しています。また、海外留学エージェントと提携している大学も多く、エージェントを通せば奨学金が適用されるというケースもあります。

狭き門ではありますが「グルー・バンクロフト基金」も見逃せません。これは、アメリカの一流リベラルアーツカレッジに留学するのを援助する奨学金制度。年200万円もしくは250万円が4年間支給されます。留学先から授業料を全額免除される場合には、生活費として年100万円の支給となります。

アメリカの平均的な大学に奨学金なしで海外留学した場合、学費や生活費込みで年400万円以上かかります。その半額が奨学金で賄われれば、残りは年200万円。いくつかの奨学金を組み合わせ、その金額をもっと少なくすることも可能です。

もちろんなかには、教育ローンや貸与型奨学金を利用する人もいます。たとえば年100万円分は借金をし、年100万円分のみ手持ちのお金で支払う形です。4年間で計400万円の借金を背負うことになるわけですが、日本にはグローバル人材があまりにも少ないため、海外の大学の卒業者は就職先を選び放題。短期返済も可能です。

たった1年間の海外留学でも就職では大きな武器になります。日本の大学を卒業しているという安心感がベースにあるうえ、TOEFL iBTで80以上のスコアをとっていれば英語力があることがわかる。加えて海外での生活経験があるとなれば、その実績も評価されるわけです。

そうした短期留学では、現在在籍している日本の大学の「交換留学プログラム」を利用するケースが多くみられます。もし、学費は日本の大学に通常通り支払うだけですみ、単位も取得できるため4年間で卒業できるという形であれば、海外留学のハードルはかなり低くなります。

2014年から始まった官民協働の海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」も人気があります。20年までの7年間で約1万人の高校生・大学生を派遣留学生として送り出す計画です。

そして狙い目なのが、日本の各自治体の海外留学支援。都立高校生を対象にした「次世代リーダー育成道場」などは比較的知られていますが、多くは応募者・利用者が少ないのだとか。

さらに、留学先をドイツやフランス、スイスなどさまざまな欧米諸国や、中国、カザフスタンなどにまで広げて探せば、学費が無料かあまりかからない大学はたくさんあります。

インドなら名門大学でも学費は年10万円程度。IT系やエンジニアリング系、ビジネスに直結する学問など日本より優れている部分もあり、高い英語力も身につきます。お金がなくても、海外留学のチャンスはいくらでもあるのです。

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インド名門大学の授業料は、年10万円程度

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石丸賀久(いしまる・がく)
グローバルスタディ 海外留学センター 留学カウンセラー
愛知県生まれ。筑波大学中退、ネバダ大学在学中にインド、中国、スウェーデンへ交換留学。ITコンサルファームを経て現職。
 

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(グローバルスタディ 海外留学センター 留学カウンセラー 石丸 賀久 構成=小澤啓司 撮影=石橋素幸 写真=iStock.com)

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