1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

気まずい上司との食事を美味しくする方法

プレジデントオンライン / 2019年2月3日 11時15分

写真=iStock.com/zoranm

■緊張状態では、人の味覚は鈍くなる

「いつも食事に誘ってくれる上司」は果たしてよい上司でしょうか。もちろん美味しく楽しい食事であれば最高ですが、その食事がまずいとなれば、それは最悪です。

しかし、お店の雰囲気や食の好みなど他人と自分の趣味がぴったりと合うことのほうがまれです。食の好みの違いをきっかけに自分の意思を上司に伝える練習をしてみてはどうでしょう。

食の好みの違いは、仕事のやり方に意見することなどに比べればたやすいこと。むしろ、まずい店ばかりを選んでしまう上司に対しては、それとなく自分のおすすめの店を提案できるような関係こそが上司の欠点を補う、理想的な上司と部下の関係ではないでしょうか。

■一切手を付けないというのも、意思を表す手段

ただ料理を目の前に「私は肉が嫌いです」などと率直に意見を言うのは、難しいことかもしれません。その場合、雑談の際にでも、「私は京都生まれなので薄味が好きです」「実は甲殻類が苦手です」と自分の好みをさりげなく織り交ぜるのも、上司を傷つけることなく、あなたの意思を伝える方法の1つと言えます。

また、苦手な食材やまずい料理に関しては、「ありがとうございます」と気持ちよく御礼だけを伝えて、一切手を付けないというのも、あなたの意思を表す手段です。発言と裏腹に、箸の進まないあなたの様子に上司も違和感を抱くはずです。

まずさの原因はお店の料理ではなく、あなたの精神状態にある場合も考えられます。

「おごった食事の分だけ仕事で返せ」「食うだけじゃなく、少しは面白い話をしろ!」などと、上司が内心では言っているような、プレッシャーを感じてはいませんか。食事の際、そのように上司の顔色を窺うばかりでは、その食事はまずく感じて当然です。料理の味よりも上司の様子ばかりが頭の中を駆け巡っているのでしょう。

そのような状態では味覚も散漫になり、正しく味を感じることができません。結局、味とは、舌が発端ではあるものの、最後には頭の中の脳で感じるもの。頭が他のことでいっぱいであれば、料理の味を楽しむ余地などありません。

■「気まずさ」よりも先に「美味しさ」を感じる

では、そんな気まずい上司との食事でも美味しさを感じられる方法をご紹介します。まずは、ガムや飴玉、スルメなど、味が長く持続するものを口に入れます。その状態で電車の中や街中を歩く人々をじっと見てみましょう。自分の意識に集中できれば、美味しさを感じられるはずです。他人のいる空間で、美味しさに集中する練習です。

この問題において重要なのは、上司に対する「気まずさ」よりも先に「美味しさ」を感じること。「美味しさ」は、リラックス効果を持ち、上司に対する緊張を緩和してくれます。つまりひとたび「美味しさ」を感じてしまえば、それはさらなる「美味しさ」を呼び、食事中ずっと持続させることも不可能ではありません。

「上司に失礼があってはいけない」「会話を盛り上げないと」等の思考に囚われる前に、まず「美味しさ」を感じることから始めましょう。リラックスした気持ちを維持できれば、気まずい上司との食事も楽しむことができます。

----------

石原 加受子
心理カウンセラー
心理相談研究所オールイズワン代表。『「とにかく優位に立ちたい人」を軽くかわすコツ』など著書多数。

----------

(心理カウンセラー 石原 加受子 文=プレジデント編集部 写真=iStock.com)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください