正反対な性格のコブクロが20年続くワケ
プレジデントオンライン / 2018年11月26日 9時15分
■別々に歌っていた2人が意気投合
今から20年前、大阪の路上で別々に歌っていた小渕健太郎、黒田俊介の2人が意気投合して生まれた「コブクロ」。インディーズ時代から抜群の歌唱力や音楽性で幅広い世代の支持を集め、『YELL~エール/Bell』『桜』『未来』などの名曲を次々と世に送り出した。今や日本の音楽界を代表する男性デュオとして大活躍だ。
11月4日放送のドキュメンタリー番組「情熱大陸」では、9月8日に行われた大阪・天王寺の路上でのシークレットライブから、ロンドンでのアルバム制作、放送当日に大阪で行われた、史上最大のストリートライブの様子まで紹介。押しも押されもせぬトップミュージシャンとなった2人の姿に迫った。
※初出時、「大阪ミナミの路上で別々に歌っていた」
■始まりの地、大阪でシークレットライブ
結成から20年という節目が、番組の取材を受け入れてくれた理由だった。
今年9月8日の結成記念日。2人はかつて通っていた大阪の天王寺で、シークレットライブを予定していた。会場は、人気が爆発する前に毎週土曜の夜に歌っていた「天王寺MIO」ビルの一角。開始時間は昔と同じ、午後8時きっかりと決めていた。
【黒田】「緊張感、半端ないな……」
【小渕】「毎週やってたのに……」
【黒田】「あの頃まったく緊張感なかった。車どこに停めるかしか考えてへんかった」
シークレットなので、もちろん事前告知は一切なし。ところが、どこでうわさを聞きつけたのか、現場には300人以上がひしめいていた。「混乱すれば即刻中止となってしまう」と黒田は必死に説明するが、客との間隔わずか1メートルほどの場所で迫力ある生歌が披露されると、会場のボルテージは一気に加速。客たちはスマホを向けて動画を撮影しながら、2人の出発点で聴く『轍~わだち~』に酔いしれた。
■布袋寅泰からの手紙に涙
20周年にあたり、今年はさまざまな仕事やイベントがめじろ押しだ。2人はベストアルバムをマスタリングするために、イギリス・ロンドンへ飛んだ。ローリング・ストーンズやクイーンも御用達のまさに「聖地」とされるメトロポリス・スタジオに音源を持ち込む。2人が敬愛してやまない布袋寅泰の紹介で、“音のマエストロ”と呼ばれるヨーロッパでも高名なエンジニア、ティム・ヤングにマスタリングを依頼しているのだ。
到着した2人に、ツアーで不在の布袋から直筆の手紙が残されていた。小渕が読み上げる。
【小渕】「Dear KOBUKURO Welcome to London そして20周年おめでとう。ロックの聖地ロンドンで……えー(目頭を押さえだす小渕)記念すべきベストアルバムが完成すると聞きとても……楽しみです。コブクロの音楽がまた新たな輝きを得ることでしょう。僕は残念ながら6日間で4カ国をツアーバスで回るユーロツアーのため参加できませんが、完成の暁にはパブでおいしいビールで乾杯を! 美しい秋のロンドンを満喫できますように。これからも応援しています! HOTEI……うれしい」
途中から完全に涙声の小渕。すかさず黒田が「俺、この後何をしゃべればいいの?」と突っ込みを入れながら場を和ませる。性格がまるで違う二人だが、まるで長年連れ添った夫婦のようだ。
■小渕が語る黒田、黒田が語る小渕
コブクロとして、すでに人生の半分を生きてきた2人。互いに家族を得た今は仕事を離れれば別行動だが、お互いについてどう思っているのか話を聞いた。黒田が普段から持ち歩いているドイツ製のカメラに写っているのは、小渕の姿が多い。
――黒田が語る小渕とは?
【黒田】「僕、ホンマに小渕以外に小渕みたいな人間みたことないんです。ホンマに裏表無くて……小渕の視界ってこんだけしか見えてないんです。その代わり見ていることを24時間365日やってるんですよ。20年もやってると、仕事のしかたも『これはもういらんで』とか経験値でなってくるじゃないですか? でも小渕は『いや、それはそれでちゃんとやろう。だってやっても損せーへんやん』って、ネガティブなことを絶対言わないんです」
――小渕が語る相棒、黒田は?
【小渕】「何もわかってない風に見えて全部わかってるんです。(黒田は)僕が切り盛りしてる旦那みたいな状態になってきますよね。だから黒田が楽しくないことは僕やらないですよね。そこは根本変わらない。黒田がつまらんと思うもんは作らない」
ちなみに、一見こわもての黒田は実はチャーミングでいつもスタッフを和ませるムードメーカー。対して小渕はストイック。性格が真反対だからこそ、絶妙なバランスでコブクロが成り立っているのだろう。大阪の路上で2人が出会ってから20年。見える景色はずいぶんと変わったが、彼らの心根は変わらない。
■史上最大!40万人のストリートライブ
番組放送当日の11月4日。大阪を貫く幹線道路「御堂筋」が封鎖され、コブクロのステージになった。原点回帰の路上ライブ集大成とも言える「御堂筋ランウェイ」でのストリートライブ。朝から集まってきた観衆はおよそ40万人にまで膨れ上がり、その規模はまさに史上最大。午後3時20分に2001年のメジャーデビュー曲の『YELL~エール~』で幕を開けると、大阪の街は一気に大興奮に包まれた。
【黒田】「もう、最高に気持ち良かった! 見てください。この大阪は俺のものみたいな感じ(笑)」
【小渕】「ストリートって言うてるけど、ストリートっぽくないんじゃないかって。(でも)やってることは。めっちゃストリートだった」
ライブ終了直後の2人は、カメラの前で最高の笑顔を見せてくれた。ストリートから生まれた2人のストーリーは、まだまだ終わらない。
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ミュージシャン
共に1977年生まれ(小渕健太郎/宮崎県出身。黒田俊介/大阪府出身)の41歳。ストリートライブ活動を通じて出会い1998年コブクロを結成。2001年『YELL~エール/Bell』でメジャーデビュー。2005年『ここにしか咲かない花』『桜』が大ヒットを記録し、年末のNHK紅白歌合戦に初出場を果たす。2006年に出した初のベスト・アルバムはオリコン4週連続
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(「情熱大陸」(毎日放送))
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