1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

映画に1800円を払う前に知りたいお得技

プレジデントオンライン / 2018年12月1日 11時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/SUNG YOON JO)

お得に映画を観るにはどうすればいいか。毎月1日やレディースデー以外にも、実はさまざまな割引がある。特にドコモまたはauの携帯電話のユーザー向けには強力な割引サービスがある。消費経済ジャーナリストの松崎のり子氏が「お得技」を紹介する――。

■レディースデーだけではない狙い目

最近、映画館に足を運んだのはいつだろうか。政府の統計によると、映画館に行く頻度は年1~4日と答えた人が最も多く、総数の約6割を占めている。月に一回は行くと答えた人は、全体の1割程度だ(「社会生活基本調査」平成28年)。

回数が少ないのはどうしてか。ひとつは料金が高いからではないだろうか。大人1人の通常料金は1800円という劇場が多い。だが実は、この金額よりも安く見る方法はかなりの数あるのだ。多くの映画館では次の4つの割引を共通して実施している。

毎月1日:大人1100円。「ファーストデイ」「映画の日」といった名称で実施。
レディースデー:女性は1100円。毎週水曜日に実施。
夫婦50割引:夫婦で2200円。夫か妻のいずれかが50歳以上の場合。
シニア割引:おもに60歳以上の人なら1100円。毎日利用できる。

※夫婦50割引とシニア割引はいずれも年齢を証明するものが必要。ただし、夫婦割引の場合は夫婦である証明は特に必要なし
※3Dなどの特殊上映では料金が上がる。

大手チェーンの映画館には、独自で行っている割引もある。実は、1人1100円で映画が見られる日が、相当あるのだ。

イオンシネマ:「ハッピーマンデー」毎週月曜は1100円、「ハッピー55(G.G)」55歳以上が毎日1100円、「お客様感謝デー」20日と30日はイオンマークのクレジットカードの提示(自動販売機などはカード決済)で1100円。
109シネマズ:「109シネマズの日」10日及び「109シネマズ20周年感謝デイ(2019年3月20日まで)」20日は1100円。「ペアデイ」毎月22日は、男女問わず2名で2200円。
松竹マルチプレックスシアターズ:「SMTデイ/MOVIXデイ」毎月20日は1100円。
TOHOシネマズ:「TOHOシネマズデイ」14日は1100円。

※上映館により実施のない場合もある

チケットショップ等で売られている前売り鑑賞券は1400~1500円程度。それを買うよりも、これらの「割引デー」に出掛けたほうが300円以上安いことになる。ただし、チケットショップの鑑賞券の場合、公開終了が近づくと価格が下がってくる傾向があるので、もし1000円以下で入手できるなら「買い」ではある。

■「6回見ると1回無料」の会員サービスはメリットあり?

大手チェーンの映画館で実施している会員サービスが、「映画を6回見ると1回無料になる」というもの。イオンシネマ「ポイントサービス」、109シネマ「シネマポイントカード」、TOHOシネマズ「シネマイレージサービス」、松竹マルチプレックスシアターズ「SMT Members」、ユナイテッド・シネマ「クラブスパイス」などの名称で、このサービスが導入されている。しかし、細かく見ると微妙に条件は異なっているようだ。

まず、入会費(または会員カード発行料)と有効期間は以下の通り。

イオンシネマ:ポイントカード発行料(参加料)200円。発行月翌月から6カ月間経過まで有効。6ポイント貯まったポイントカード(無料鑑賞券)はカード発行付きを含め10カ月目の末日まで有効。
109シネマ:カード発行料1000円(楽天Edy付きカード)。鑑賞の翌月から6カ月有効。
松竹マルチプレックスシアターズ:カード発行料100円。鑑賞ポイントは6カ月有効だが6カ月以内に別の映画を見ると期間がさらに更新される。
TOHOシネマズ:入会金500円(更新時300円)。会員カードは1年間有効。映画を見て付与されるポイントは2年有効。
ユナイテッド・シネマ:入会手数料500円。1年間有効。

いずれも有料会員であり、会員でいられる期間は6カ月または1年間。原則的には、その期間中に6本映画を見ることが1本無料の条件となる。ただし、松竹の「SMT Members」は、1本を見てから6カ月以内に2本目の映画を見ると、最初のポイントがさらに6カ月更新される。カードの発行料も安く、かなり良心的だろう。

また、各社とも無料特典のほかにも会員割引や優待があり、TOHOシネマズでは、毎週火曜日はカード提示で料金が1400円になる。ユナイテッドでは毎週金曜日は1本1000円で見ることができ、金曜日以外でも大人300円割引となる。松竹は1本見ると次回使える割引クーポン、誕生日には1000円鑑賞クーポンがプレゼントされる。

20周年を迎えた109シネマズでは、2019年3月末までの期間限定で、3ポイントを使えば1100円で鑑賞ができる特典も(オンラインで購入限定)。これ以外にも、イベントへの参加などさまざまな優待を用意しているが、ふだんから月に一本も見ないという人なら、利用料を払ってまで会員になるよりも、先述した割引デーを狙えば十分だろう。

■携帯電話会社のサービスを利用

携帯電話会社のクーポンサービスを利用する方法もある。イオンシネマでは、毎週火曜日にドコモユーザーが利用できる「ドコモチューズデー」を実施。「dポイントクラブ」に入会の上、スマホ画面に表示されるスペシャルクーポンを見せる(あるいはオンライン購入)と、dポイントクラブ会員とその同伴者1名までが1人1100円になる。ただしdポイント会員のうち、4thステージ及びプラチナステージ会員が対象だ。

TOHOシネマズでは「auマンデイ」を実施。こちらもauスマートパス、auスマートパスプレミアム、ビデオパス会員(いずれも月額利用料がかかる)を対象にクーポンが発行され、毎週月曜日に同伴者1名まで1100円になる。

ソフトバンクユーザーは、さまざまな割引特典が利用できる会員制優待サービス「とく放題(M)」を契約すれば、映画の割引チケットや半額セールを利用することもできる。ただし、月額590円(税抜)が必要だ。

■クレジットカードのポイント割引も

イオンシネマにはイオンのクレジットカード保有者向けの割引日があることは先に書いたが、チケット代をイオンマークのカードでクレジット払いすれば、他の日でも300円の割引が適用となる(一般料金からの割引、同伴者1名まで対象)。

109シネマズやTOHOシネマズ、ユナイテッド・シネマ、松竹マルチプレックスシアターズでは、楽天の決済アプリ「楽天ペイ」での支払いが可能。オンラインでのチケット購入画面で楽天ペイを指定、楽天IDでログインし、利用したいポイント数を指定すれば支払いが完了する。なお、ポイント数が足りない分は、楽天ペイに登録済みのクレジットカードで決済できる。

イオンシネマでは、チケットの購入にWAON POINTまたはdポイントが使える。特にdポイントはチケット売場や自動券売機、オンライン購入でも利用可能と幅広く使えるのが特徴。イオンシネマはイオンモールなどの大型商業施設内にあるケースが多い。映画で集客した後、買い物や飲食でお金を落としてくれればOKと考えているのか、割引メニューが豊富だ。日ごろのイオンモールでの支払いで貯まったポイントを使って映画を見て、モールで食事をして帰ってもらえばWIN‐WINの好循環になるというわけだ。また、これらの支払いには期間限定ポイントも利用できるので、あわせて覚えておこう。

■鑑賞後のチケットを捨ててはいけない

オトク価格で映画を見た後も、チケットの半券を捨ててはいけない。飲食店の優待サービスを受けるチャンスまでみすみす捨ててしまうことになるからだ。例えば、東京・有楽町のITOCIAでは、「おいしいシネマサービス」を実施。丸の内ピカデリー・角川シネマ有楽町・丸の内TOEI・ヒューマントラストシネマ有楽町で利用したチケット半券(または鑑賞前のチケット)を提示すると、飲食代金が5~10%オフなどのサービスが受けられる。

同様の優待は、六本木ヒルズの「チケ得」(TOHOシネマズ 六本木ヒルズのチケット)や、新宿東宝ビルの「ミセ得」(TOHOシネマズ 新宿のチケット)、二子玉川ライズの「シネトク」(109シネマズ二子玉川のチケット)などでも実施されている。ショッピングビル単位ではなく、映画館近所の店が独自に優待を行っているケースもあるので、とにかく半券は大事にキープを。

映画鑑賞コストは工夫次第でぐんと下げられる。心も財布も満足できる楽しい2時間をすごしてほしい。

----------

松崎のり子(まつざき・のりこ)
消費経済ジャーナリスト
雑誌編集者として20年以上にわたり、『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『ESSE』などのマネー記事を担当。現在は雑誌やWebを中心に生活者目線で執筆中。また、「節約愛好家 激★やす子」のペンネームでも節約アイデアを研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。【消費経済リサーチルーム】(http://www.ec-reporter.com/)

----------

(消費経済ジャーナリスト 松崎 のり子 写真=iStock.com)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください