100年に一度"変態の1年"象徴する5大事件
プレジデントオンライン / 2018年12月3日 9時15分
■2018年が「変態“豊作”イヤー」だったと言えるこれだけの実例
2018年は数々の「変態事件」が発生し、そのたびに戦慄させられました。個人的に今年のホットワードを挙げるとすれば、「変態」でしょうか。まさに100年に一度の「変態豊作」といっても過言ではありません。
今年、最も記憶に残った5つの変態事件についてまとめさせていただきます。
2018年変態事件ワースト5
(1)「変態セブン」
9月、栃木県足利市のセブン-イレブンで、男性のオーナー店長が2人の女性客にひわいな言動をしている動画がネット上で話題になりました。動画では店長が女性客に、ズボンのチャックから右腕を突き出しながら、みだらな言葉を繰り返し、女性客が「キャー」と声をあげる様子が映っていました。
この店は地域では「変態セブン」と呼ばれていたようで、動画を撮影した女性客はその噂を聞きつけて、動画の投稿を企画したようです。「変態セブン」というパワーワードは、ネット上であっという間に広がり、まもなくこの店はセブンとのフランチャイズ契約を解除されました。さらにこの男性は10月に県迷惑防止条例違反の疑いで書類送検されたそうです。
動画を見ると店長の顔はどす黒くくすんだように見え、何かに取り憑かれているような……。「変態セブン」とはいえ閉店すれば住民は不便だと思いますが、地図を調べたら500メートルほど離れたところに変態じゃないセブンがあるようなのでよかったです。
2018年変態事件ワースト5
(2)「ゲップのにおいが好きだった男」
8月、千葉市の小学校教諭の男(29)が、男子高校生をトイレに連れ込み、喉の奥に指を入れるという暴行容疑で逮捕されました。容疑者の「ゲップのにおいが好きだった」という供述が世間を騒がせました。
男子高校生に道を尋ねつつ「君の歯並び良いね。鏡で見たほうがいいよ」とトイレに誘導し、8分間に渡って喉に指2本を突っ込み、喉仏や歯茎を押したそうです。その後、男子高校生は交番に逃げ込みました。なんとかゲップを出させようとしていたのでしょうか……。その後の警察の調べでは、この容疑者は5年前から似たような暴行を数十件も繰り返していたそうです。
小学校教諭という肩書きにも驚かされました。小学校なら給食の時間、牛乳を飲んだ後など、いくらでも生徒がゲップしそうなものですが、もっと間近で嗅ぎたいという貪欲さが芽生えたのでしょうか。連行される時の鋭い目つきにゾクッとしました。
■女子小学生に「笛を吹かせて」と声をかけ逃走した男
2018年変態事件ワースト5
(3)「笛を吹きたかった男」
5月、福岡県春日市で、男性(31)が女子小学生(11)から笛を奪うという事件が発生しました。公園で遊んでいた女子小学生に「笛を吹かせてほしい」などと声をかけて、断られると笛と名札を奪って逃走したそうです。自宅からは同種の笛10個が発見されたとか。男は「小学生くらいの女児が好きで、笛を吹きたかった」と供述したそうです。
小学生時代、男子がひそかに思いを寄せる女子の笛を本人がいない隙に勝手に口をつけて吹く、という行為がしばしば見られましたが、犯人はその頃で精神年齢が止まってしまっているのでしょうか……。
2018年変態事件ワースト5
(4)「AirDrop痴漢」
これはまだ「事件」にこそなっていませんが、今年からたびたびメディアで報じられている新手の痴漢です。近くのiPhone同士で画像を送受信できる「AirDrop(エアドロップ)」という機能を使い、満員電車などで女性とみられるアカウントに自分のわいせつ写真を送りつける人が出現したというのです。
なぜ変質者の人は、その発想や行動力をもっと良い意味でのクリエイティブなことに使わないのでしょう……。
2018年変態事件ワースト5
(5)「コインロッカー全裸男」
これは11月に仙台駅で発生しました。変態かどうかは不明ですが、上下2段のコインロッカーの上段に、全裸の40代男性が後ろを向いて体育座りして入っていました。屈葬のような体勢です。駆け付けた警察署員に、男性は「自分で入った」と話したそうです。想像すると哀愁が漂うシーンです。低体温症の疑いがあったため、仙台市内の病院に搬送されたが、命に別条はありませんでした。ひとごとですが良かったです。
■「くしゃみしたら1000円あげる」「イヤホンの写真撮らせて」
こうやってニュースになった事件のほかにも、1年365日、日本のどこかで不審者による事案が発生しています。ニュースサイト「日本不審者情報センター」に掲載された今年の事案の中で、変態度が高いと思われるものをピックアップしてみます。
【1月】
静岡県静岡市葵区の公共施設内で、男子高校生に話しかけた事例。下半身を露出した男(特徴:若い男性、長髪、緑色ダウンジャケット)が携帯電話の光で自らの股間を照らし「馬鹿にしてください」と罵倒をリクエスト。
【2月】
京都府長岡京市にて、「コンタクトを落とした。あなたの靴の中に入ったかもしれない。靴を脱いでください」と女子高生に後ろから声をかけ、靴を脱がそうとした男(特徴:30歳位、ベージュ色ジャケット、黒色リュックサック)が出現。声をかけた後、駐車場に連れ込もうとした。
【3月】
宮城県仙台市にて、子連れの女性に「子どもいくつなの」「名前の総画数教えて」などとしつこく声をかけた男(年齢70~75歳、身長165~170cm、中肉、黒色ジャンパー、青色ジーンズ、白色スニーカー、マスク、暗い色の野球帽、銀色の車で移動)。
【4月】
静岡県浜松市の駅で、男子生徒に声をかけた男(特徴:男性、30代、身長高め、黒色スーツ)。1000円札とティッシュを渡して「くしゃみをしたら1000円あげるよ」と発言。
【5月】
愛知県春日井市にて帰宅途中の女性に「公衆電話ボックスに一緒に入ってほしい」と頼んだ男(特徴:男性、30歳位、白色系上衣)。
【6月】
愛知県名古屋市の住宅に不審な訪問者(特徴:年配の男性、黒色リュックサック)がインターホンを鳴らし、「無料で肩を揉みましょうか」と、提案。
【7月】
福岡県新宮町の路上で女子学生に、片言の日本語で声をかけた男(特徴:中年男性、口ひげ、白色Tシャツ、ジーパン)。「イヤホンの写真を撮らせてほしい」
【8月】
京都府長岡京市の路上で女子校生につきまとい、バイクで追いかけた男(特徴:20~30歳、肥満、水色ポロシャツ、スクーター)の質問。「素朴な質問ですが、スカートの中は何をはいていますか」
【9月】
静岡県沼津市で自転車に乗った男(特徴:若い男性、頭髪逆立て、Tシャツ、ぴったりズボン、黒色自転車)が女子学生数人につきまとい、「今日は何で友達と一緒なの?」「雑巾いま持ってない? 貸してほしい」などと声をかけ、雑巾をリクエスト。
【10月】
高知県日高村の路上、巻尺を持った男(特徴:男性、35歳位、歯並びが悪い、白色ワンボックス)が下校途中の女子中学生に「校章と襟の長さ測らせて」と要求し、校章をつけた胸付近を撮影した。
【11月】
愛知県小牧市で、葉っぱをくわえ、アヒルのおもちゃが付いた棒を持った男(特徴:白色系の服、サングラス)が、下校途中の児童に「ハイタッチをしよう」と言った。
■変態のマニアックな性癖は「ガラパゴス化」している
くしゃみマニア、雑巾マニア、イヤホンマニアなど、変態のマニアックな性癖は、日本の製造業と同じくガラパゴス化していっているようです。このような行動力があるなら仕事など世の中のために生かしてほしいです。
今回、2018年を振り返ってみて、「日本は変態天国なのかもしれない」という思いをますます強くしました。もしかしたら、SEXの回数が世界で最も少ない反面、自己完結した性の妄想に浸りがちなのかもしれません。
同じ趣味同士で合法的に盛り上がっている分には良いですが、自分よりも弱そうな相手に対する変態行為は許されるものではありません。変態に遭遇された方々の心が癒されることを祈念します。今まで変態に遭っていない方は幸運ですが、もしかしたら気付いていないだけかもしれません……。
行く変態、来る変態。今年もさまざまな変態ニュースが通り過ぎていきました。来年はどんなニュータイプの変態が現れるのでしょう。戦慄しながら覚悟しておきます。
(漫画家/コラムニスト 辛酸 なめ子 写真=iStock.com)
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