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数学的に正しい「あみだくじ必勝法」とは

プレジデントオンライン / 2019年3月5日 15時15分

読者のみなさまにとても役立つ情報をお届けしたいと思う。その名も「あみだくじ必勝法」だ。

子どもの頃、何かを決める際によくあみだくじを引いていたのではないか。大人になってからはめったにやらないだろうが、職場や仲間うちの飲み会や会食の幹事を選ぶときに、たまに使うこともあるかと思う。そんなときに、有利になるテクニックがあるのだ。

あみだくじはどれを引いても確率は同じと思いがちだが、そうではない。当たりの場所さえ知っていれば、当たりを引く確率を大幅に上げることが可能なのだ。

たとえば、図のような縦棒6本と、ここでは隠してあるが横棒10本のあみだくじがあったとする。当たりを引く確率が最も高いのは、当たりの真上の「あ」なのだ。もしも当たりを引きたくないときは、一番遠い「か」を選ぶ。

なぜそうなるかは、横棒がまったくない場合を考えると理解しやすい。横棒が0本のとき、当たりは当然その真上になる。そこに横棒を1本加えると、別のゴールにたどり着く可能性が生じる。さらに横棒を追加していくと、当たる確率はどんどん下がっていく。

写真=iStock.com/Shoko Shimabukuro

これは数学の確率を用いて証明できるのだが、計算が非常に複雑なので、ここでは計算結果を表にした。あみだくじのスタート地点「あいうえおか」を縦列、ゴール「ABCDEF」を横列に示している。当たり(A)を引く確率が最も高いのは、真上の「あ」(0.374≒37%)だ。そこから「い・う・え・お・か」と離れていくごとに確率が下がっている。最も遠い「か」が一番低い(0.013≒1%)。

ただし、このテクニックは横棒が多くなると使えないという難点がある。横棒が20本、30本と増えると、確率は次第に均等化していくからだ。そんなときは別のテクニックを用いる。それは、「当たりに近いほうの左右の端っこを選ぶ」だ。図のあみだで当たりがAかBだったら、「あ」を引き、当たりがDかEなら「か」を引く。

右端ならばそれ以上右には進めず、左端はそれ以上左には進めないからである。横棒が多数あって左右に頻繁に移動しても、端っこ(壁)にぶつかることが多くなるので、結果的に端にとどまりやすくなり、当たる確率が高くなるというわけだ。これを数学では「ランダムウォーク」という。

さて、ここで読者の方はツッコミを入れたいかもしれない。当たりの場所がわからなければこのテクニックは使えないじゃないかと。そのとおり。だから、あみだくじは、あなたがつくるのだ。こういう面倒な作業を率先して引き受けるのだ。どうかお忘れなく。

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さんきゅう倉田
芸人・元国税局職員
大学卒業後、東京国税局に入局。法人税の調査を経て、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに入る。お笑い芸人として、税務調査やガサ入れのネタなどでメディアやライブに出演。著書に『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』がある。

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(芸人・元国税局職員 さんきゅう 倉田 構成=田之上 信 写真=iStock.com)

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