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座る際はジャケットの全ボタン外すが基本

プレジデントオンライン / 2019年2月13日 9時15分

なにが「面接」の成否をわけるのか。雑誌「プレジデント」(2018年10月29日号)では「面接」に関する大特集を組んだ。今回、そこから3つの基本を紹介しよう。第3回は「マナーを超えて好印象を与える服装」について――。

■ルールを知ってロジカルに考える

第一印象をよくするには服装に気を使うのが一番。しかし、男性専門にコーディネートサービスをしている吉田泰則氏は、男性はスーツ姿を“制服”のように捉えていると語る。

「スーツを着ていれば、とりあえずOKという感覚の方が多いですね」

間違いとまでは言わないが、そこに「ファッションは相手への配慮」という1つの視点が加わるだけで、着こなしはグッとよくなるとか。

「スーツスタイルの起源は、欧州の貴族階級の服装です。彼らは、相手に失礼がなく、自分のポジション(職業や地位)にふさわしいかという視点で服装を選んでいました。現代でも、この精神がスーツ選びの基本になっています」

では、どう選べばいいのか? ポイントは「ルール+ロジカル」だ。

「ビジネスシーンの服装には、ルールが明確にあります。それを知り、相手や場所によって筋道を立てて考えれば、失敗しません」

まず、面接シーンにおいて、スーツの色はネイビーかチャコールグレーが鉄則。また、シャツは白地か水色地、さらにネクタイはネイビー地に小さなドット柄が間違いがない。

「ネイビーの無地のネクタイもルール上は問題ないのですが、ネイビーのジャケットにネイビーの無地のネクタイだと、地味すぎて雰囲気がお通夜のようになる可能性が。小さなドット柄のネクタイのほうが印象がいいでしょう。ストライプも、ビジネスシーンで使える柄ですが、ややカジュアルな印象なので、面接の場合は避けたほうが無難です」

小紋柄の場合も同様に模様が大きいとカジュアルな印象を与える。小さめの柄を選ぼう。とくに、幾何学模様が入った、表面に凹凸のないプリントタイには要注意。デザインが派手すぎたり、奇抜だったりして、相手に誠実で知的な印象を与えない。柄がある場合は、小さめで縦糸と横糸で模様をほどこしたジャカードタイを選ぼう。やりがちなミスとして、ボタンダウンのシャツがある。ボタンダウンはスポーティなイメージなので、面接には不向き。襟の開きが90度よりやや広い、セミワイドタイプがベストだ。

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Q.どの靴が面接に向いている?

【答え】A
Aは黒のストレートチップなのでOK。Bは色はこげ茶なのでOKだが、「外羽根式」でカジュアルすぎるため、面接には不向き。Cのローファーはビジネスや面接には向かない。Dは明るすぎる茶色のため、面接には向かない。

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次は靴。色は黒かこげ茶で、デザインはストレートチップ、ウイングチップ、プレーントゥ、モンクストラップが基本。紐靴でも、羽根が足の甲と離れている「外羽根形式」の靴は、カジュアル度が高いためNGだ。

「脱ぎ履きがしやすいという理由でローファーを履いている方がいますが、ビジネスシーンではルール違反。靴に限らず、着ていて楽、暖かいなど、男性は機能性で服を選びがちです。しかし、ファッションは“相手がどう思うか?”という視点で選ぶことが重要なのです」

見落としがちなのが靴下。色はやはりネイビーか濃いグレーなどで、座ったときにスラックスの裾から素足が見えない長めのものを選ぼう。ホーズと呼ばれる、ひざ下まで丈のあるものを選ぶと安心だ。さらに、ベルトとバッグは革製品を選び、靴の色と揃えるとバランスがいい。また、時計に関しても、革ベルトで3針タイプを選ぶとよいだろう。

■相手に合わせて臨機応変さも必要

「これまでお話ししてきたものは、一番間違いのないスタイルです。しかし、カジュアルスタイルが一般的な企業の場合は、やや柔らかいイメージの着こなしでもよいと思います。ただし、面接にどんな方が出てくるかわかりませんから、ルールの範囲内で選ぶことをお勧めします」

写真=iStock.com/itakayuki

また、面接に際し「平服でお越しください」と言われる場合があるが、その場合もジャケットとシャツは必須と考えておこう。

ジャケットの一番下のボタンは外すのがマナーということはよく知られている。また、座る際はシワがよるのをふせぐため、すべてのボタンを外すのもマナーだ。ただし、この座る際のボタンについて、面接の場では注意が必要だと吉田氏は言う。

「このマナーを知らない方もいらっしゃるので、面接官がボタンを外さずに座っていたら、それに合わせたほうがよいでしょう。とくに女性面接官の場合、知らないことも多いかと思います。ルールを守っても相手に失礼と思われると失礼になってしまう。ルールは知っておくべきですが、相手に合わせて臨機応変に変える柔軟性も必要です」

では、子供の受験時の服装はどうか? 一番気をつけることは夫婦でスーツの地の色を合わせることだと言う。学校によって温度差はあるが、間違いがないという意味で言えば、色はネイビー一択。また、バッグも自立型を選べば置き場所に困らない。

吉田氏は、服装によって印象は必ずプラスにできると話す。

「興味がない、センスがない、といった理由で、ファッションをおざなりにしてしまう人も多いのですが、もったいない。ルールを知り、相手がどう思うか?という視点を持つだけで、格段に印象はよくできます」

中身を評価してほしければ、まずは外見を整えることから。自信の持てるスーツ姿ならば、面接にも堂々とした態度で臨めるだろう。

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吉田泰則
ライフブランディング代表
伊勢丹入社以来、一貫してメンズファッションに携わる。現在は独立し、男性専門ファッションコーディネートサービスを提供するライフブランディングの代表を務める。

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(フリーランス編集・ライター 松本 史 撮影=早坂卓也 写真=iStock.com)

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