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中年ユーチューバーが大活躍している理由

プレジデントオンライン / 2018年12月19日 15時15分

UUUM代表取締役社長・CEO 鎌田和樹氏

小学生から絶大な人気を誇るHIKAKIN(ヒカキン)をはじめとするトップユーチューバーを多数抱え、国内のインフルエンサー市場を牽引するUUUM。所属クリエイターの総チャンネル登録者数は1.6億人以上、月間総再生数は40億回に上るなど、その影響力は計り知れない。2017年8月には東証マザーズに上場、18年は6~8月には前年同期比175%の増収を達成。テレビに匹敵するメディアとして拡大を続ける動画市場の展望と今後の課題を鎌田和樹社長に聞いた。

■稼ぐハードルは下がっている

――動画市場にとって、テレビは競合相手なのか協力関係にあるのか、どのような位置付けで考えているのか。

僕らはテレビや雑誌などすべての媒体を競合ではなく、動画クリエイターのコンテンツの1つの出し先と捉えています。例えばテレビはチャンネル数と放送時間が決められているのでそれこそ奪い合いだと思うんですけど、僕らインターネットは自分たちでユーチューブチャンネルを作って好き勝手に配信していくことができます。パートナーとして面白いコンテンツを一緒に作れるなら、僕らとしては良しです。

――今はあまりにもクリエイターが多くなりすぎて、ユーチューバーとして新たに参入するのは難しいのでは。

UUUMを創業して6年目になりますが、確かにユーチューブで活躍するクリエイターは爆発的に増えています。ですが逆に言うと視聴者も増えていますし、マネタイズする手段も増えてきているので、ユーチューブを通して食べていけるようになるハードルは下がっているんじゃないかと踏んでいます。ただ、ヒカキンであったり、はじめしゃちょーであったり、そういうクラスの人たちを今から超えていきますかというと、そこはやっぱり難しいんじゃないかとは思いますけどね。

――では、40代から50代の中年サラリーマンにもチャンスはあるか。

誰がやるかというよりも、どの層に向けてコンテンツを作っていくかというほうが重要だと思いますね。雑誌にしても、誰もが読む大衆向けの週刊誌もあれば、ニッチでも一定の人がお金を出してくれるものもある。ユーチューブも全く一緒で、自分が得意なことや今からできることを考えたとき、大衆向きのところを攻めたいけど、自分の性格上攻められないということもあるわけです。例えば、「釣りよかでしょう。」というチャンネルではクリエイターがひたすら釣りをしているのですが、とても見られています。

――18年9月にインスタグラマー特化型のプラットフォームを提供する「レモネード」のM&Aを発表した。

写真=iStock.com/ozgurdonmaz

インスタグラムのユーザーは今かなり勢いよく増えていて、国内ユーザーが2900万人を突破したという発表もありましたが、そこに対しての布石をしたかったというのは、一つ大きなところであります。もともとユーチューブ以外のプラットフォームに対しての関心はずっと高く、うちのクリエイターも日常的にインスタグラムを使っています。クライアントからも「デジタル領域で広く商品を紹介してほしい」という要望は多いので、そういったときにユーチューブだけでなくインスタグラムがあると、より立体的な提案ができるようになりますよね。

――UUUMの課題と展望は。

これが僕らの弱点ということではないのですが、ユーチューバーへの理解度がもっと上がってほしいなというのは常々思いますね。皆さん何となくは知っていると思うのですが、いまだに「ユーチューブってこういう仕組みです」と一から十までご説明する機会も非常に多い。僕らが上場した理由には、インフルエンサーマーケティングというビジネスやクリエイターの存在をもっと世に知ってもらいたいという気持ちがあります。僕らが認知度を上げるということが、市場そのものをつくることにつながりますから。

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鎌田和樹
UUUM代表取締役社長・CEO
1983年、東京都生まれ。19歳で大手通信会社へ入社し、2011年よりイー・モバイル一次代理店の責任者に就く。13年に独立、17年上場。

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(UUUM代表取締役社長・CEO 鎌田 和樹 構成=いつか床子 撮影=村上庄吾 写真=iStock.com)

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