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好きなことさせれば引きこもりにならない

プレジデントオンライン / 2019年1月2日 11時15分

写真=iStock.com/Tomwang112

家庭や家計のことで悩んだときに、どんな解決策をとればいいのか。評論家の本田健氏とファイナンシャルプランナーの深野康彦氏。2人の達人に、5つの「場面別」でアドバイスを求めた。第4回は「子供の出来が悪く心配」について――。(全5回)

※本稿は、「プレジデント」(2017年3月20日号)の掲載記事を再編集したものです。

【QUESTION】子供の出来が悪く心配

本田の答え:学校はやめさせる。浮いたお金で「これで人生を切り開け」

■高学歴でなくとも生きる道はある

このプレジデント誌の読者は高学歴の方が多いと思いますが、別に高学歴でなくとも生きる道はたくさんありますし、経済的に成功することもできます。じゃあ、どうやってその道を探すか。塾も学校もやめさせて、その分の浮いたお金を子供に渡すこともできます。私立大学に通わせるお金があったら、どれだけの経験ができるかわかりません。商売を始めてもいいでしょうし、世界一周旅行に出かけてもいい。「おまえにも才能がある、このお金で見つけてこい」と言って送り出したとしたら、子供も真剣に自分の人生を考えると思います。

「そんなこと言って、あとで就職に失敗しないか、引きこもりにならないか」と心配する親御さんもいるかもしれません。ですが「好きなことをやれ」と言われたら、窮屈な部屋に引きこもっている暇なんてありません。多くは「勉強しろ、働け」と言われるのが嫌で、引きこもってしまっています。学校には行かなくていい、おまえの好きにしろ。それでいいんです。それでは親が寂しいというなら、「一週間に1度でいいから、『生きてるよ』とメールしてくれ」と頼んでみたらどうでしょうか。

「好きなことをさせれば、引きこもりにはならない」

深野の答え:勉強させるか、技を身に付けるか、早く決断せよ

■大学は、学問は学べるが「生きる術」は学べない

子供の出来が悪くても、全く心配する必要はありません。今の40代、50代にとって、大卒=ブランドでしたが、今や大学は「全入時代」。誰でも大学に入れる時代です。「大学を出ていたら安心」という発想はますますなくなっていくでしょう。

就職先も同じです。もう「大企業だから安泰」という時代ではない。そんな先の読めない時代に必要なのは何か。それは「生きていく術」です。大学では学問は学べますが、生きていく術はほとんど学べません。ですから、勉強嫌いなら、一刻も早く社会に出て、別の長所を伸ばすほうがずっと安心です。着目すべきは、学力より「才能」ですよ。

若い人たちになりたい職業を聞くと、「YouTuber」なんて答えますよね。親の立場からすると、「なんじゃそりゃ」です。でも実際、それで食べていける人もいる。

親が不安に思うのは、新しい職業がたくさんあり、それで食べていけるのか判断がつかないからでしょう。親にも社会勉強が必要ですし、学歴や会社名に重きを置いた価値観を変えなくてはなりません。それが、子供の才能を見つける第一歩ですよ。

親の世代はバブルを引きずっていますから、「儲かるか」で考えてしまいがち。でも、ハードルを下げて「食べていけるか」で捉えてみるといい。細々とでも食べていけそうだったら、やらせてみる。ダメだったら、別の道を歩めばいい。私も妻にはいっています。子供の将来は「2段構え」で考えようって。すると悩みも少なく、気楽になれますよ。

「「どうにか食べていく」なら、何とかなる」

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本田 健
『ユダヤ人大富豪の教え』(だいわ文庫)など著作は700万部を突破。近著に『運命をひらく 生き方上手 松下幸之助の教え』(PHP研究所)。
 

深野康彦
ファイナンシャルプランナー
1962年生まれ。大学卒業後、クレジット会社を経て独立系FP会社に入社。以後、金融資産運用設計を中心としたFP業務に研鑚。96年に独立。『これから生きていくために必要なお金の話を一緒にしよう!』(ダイヤモンド社)など編著、著書多数。
 

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(作家 本田 健、ファイナンシャルプランナー 深野 康彦 構成=田中 裕、東 雄介 写真=iStock.com)

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