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忘年会でモロバレする「大人力検定」5問

プレジデントオンライン / 2018年12月19日 9時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/hironakajima)

年の瀬は「忘年会」のシーズンだ。忘年会にはどんな「大人力」が必要なのか。コラムニストの石原壮一郎さんは「会社がらみの宴会には無数の“落とし穴”があります。宴会を制するものは仕事や人間関係を制すると言っても過言ではありません」という。宴会時に自分の株を上げる・下げる言動とは――。

■忘年会で「今日は無礼講だー」を信じる人は残念すぎる

忘年会シーズン真っ只中。とくに会社がらみの宴会には、さまざまな困難や無数の落とし穴が待ち構えています。難易度の高いシチュエーションをテーマに、5つの検定問題をご用意しました。「大人の宴会力」を鍛えて、2018年を華麗に無難に締めくくりましょう。

【問1】

部の忘年会も宴たけなわ。隣りに座った部長が「今日は無礼講だ。私について思っていることを聞かせてくれ」と、面倒なことを言い出した。望ましいリアクションはどれ?

(1)「部長には尊敬の気持ちしかないので、思っていることなんてなにも……」
(2)「せっかくなので申し上げますが、部長のやり方はいささか時代遅れかと」
(3)「あの社長にあそこまで率直に意見できるのは、いい度胸だなと思います」

答(1)1点 (2)0点 (3)5点
【解説】

ご承知のとおり、会社の飲み会で本当の「無礼講」は存在しないし、わざわざ「今日は無礼講だ」と言い出す上司ほど部下の失礼な発言を根に持ちます。

(2)のように相手にとって耳が痛い本音をぶつけたら、来年の会社生活は極めてつらいものになるでしょう。ただ、当たり障りがない(1)だと、自分のせっかくの配慮を無にされたように感じてしまいます。

ここは(3)のように、率直な物言いだけど言われた部長も悪い気はしない線を突くのが、大人としての絶妙のコントロール。本当の意味で「仕事ができるビジネスパーソン」とは、たぶんこういう対応ができる人のことです。

■忘年会に“嫌々参加”なのが見え見えな若い社員にかける言葉

【問2】

あなたは30歳の中堅社員。日頃から対人関係に難がある新入社員が、忘年会の席でも露骨につまらなさそうな顔でポツンと座っている。先輩として、そんな彼をどう扱うか?

(1)「おいおい、お通夜じゃないんだからさ」と冷やかす
(2)「群れない自分に酔ってんじゃねえよ!」と叱責する
(3)たぶん何を言っても無駄なので、そのまま放置する

答(1)5点 (2)0点 (3)2点
【解説】

とある調査(※1)では、会社の忘年会に対して4割強の人が「参加したくない」もしくは「どちらかというと参加したくない」と答えました。

まあそんなもんでしょうけど、実際の忘年会の場で露骨につまらなさそうな顔をするのは、極めて子どもじみた身勝手で迷惑な態度と言えるでしょう。(3)は無難ではあるものの、心にモヤモヤやイライラが残りそうです。

ここは(1)ぐらいのことを言って、「いちおうやるだけのことはやった」と思ったほうが気が楽です。本当に言ってやりたいのは(2)のセリフですけど、図星を突かれた相手に本気で反発されそうだし、そこまで親切に対峙してやる義理はありません。

■「社内恋愛」をズバリ言い当てられた時の言い返し方

【問3】

じつは同じ課のA子と、ひそかに交際している。たまたま隣の席になったが、酔っ払った同僚が「お前ら仲いいよな。付き合ってんじゃないの?」と言ってきた。なんて返す?

(1)「やめてくれよ。誰がこんなへちゃむくれと」
(2)「アハハ、それもいいかもな。どうA子ちゃん?」
(3)「A子ちゃんは、俺なんて相手にしてくれないよ」

答(1)0点 (2)3点 (3)5点
【解説】

社内恋愛は会社生活の華であり醍醐味。20~30代の女性を対象としたある調査(※2)では、同じ職場の人と付き合ったことがあるという女性が77%もいました。

冷やかしてきた同僚は、たぶん酒の席での戯れ言として言っているだけでしょう。とりあえず否定しておくのは大前提ですけど、相手を遠慮なく侮辱している(1)だと、むしろアヤしさが漂ってしまいそうです。

あえて鷹揚に受け止める(2)は、小粋で大人な対応にも見えますが、話を振られたA子が自然なリアクションができるとは限りません。ここは(3)の言い方で否定しつつ、その後ふたりっきりになったときに、このやり取りを蒸し返しつつ淫靡に楽しみましょう。

雑誌「dancyu」2019年1月号 特集「たのしい宴会」の「大人の宴会力検定」のページより。石原壮一郎さん出題によるマナー力、幹事力、飲み上手力、コミュニケーション力の4つの大人の宴会力を試せる。イラスト=村林タカノブ

■忘年会2次会で“立つ鳥跡を濁さない”断り方

【問4】

一次会が終わって、幹事に「二次会も行こうよ」と誘われた。酒は嫌いではないし体調も悪くはないが、会社のメンバーとそんなに長くは飲みたくない。どう断わればいい?

(1)「いえ、会社員としての務めはもう果たしましたから」
(2)「ちょっと飲み過ぎたので、今日はここで失礼します」
(3)「行きたいんですけど、このあと野暮用があって……」

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答(1)0点 (2)5点 (3)3点

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【解説】

ある調査(※1)では「会社の忘年会の2次会への参加を断わったことがある」という人は、7割近くもいました。悩ましいのがどう言って断るか。本音と建前の巧みな使い分けという、大人の技が求められます。

(1)は論外。みんなが言いたくても我慢している本当の理由を口にするのは、あまりにも大胆だし、いささか傲慢です。帰りたい人はしょうがないというのが全員の共通認識ですから、(2)でも(3)でも、すんなり帰してはもらえるでしょう。

ただ(3)だと、その「野暮用」への興味を無駄にかき立ててしまいます。立つ鳥跡を濁さず。自分の存在感を中途半端に残すことなく、すっきりいなくなる(2)こそが、大人としての美しい立ち去り方です。

■忘年会での他人の発言は宴終了と同時に消去すべし

【問5】

忘年会の三次会で、同僚が「ウチの課は今のままじゃダメだよ。よし、俺が明日課長に言ってやる」と宣言した。翌日の朝、その同僚と顔を合わせたときにどう言うか?

(1)「いやあ、よく飲んだなあ。何の話したっけ?」
(2)「課長に言うんだろ。応援してるから、がんばれ!」
(3)「昨日はお疲れさま。また飲もうぜ」

答(1)2点 (2)0点 (3)5点
【解説】

忘年会に限りませんが、酒の席での同僚の発言は、解散と同時に忘れるのが大人のマナーであり鉄の掟です。「俺が上司に言ってやる」にせよ「こんな会社辞めてやる」にせよ、それが勇ましいものであればあるほど、けっして蒸し返してはいけません。

(2)は、相手を励ますどころか追い詰めているだけの残酷なセリフ。あえて意地悪したいとき以外は、けっして言わないようにしましょう。

ここは(3)のようにシンプルに、楽しく飲んだ余韻に浸って暗黙のエールを贈り合うのがベスト。(1)だと、こっちとしてはすっとぼけたつもりでも、遠回しに「おい、昨日の話はどうなったんだ」と責めているように聞こえかねません。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/kokouu)

■判定「大人の宴会力でわかる!? 2019年のビジネス運」

5問の点数を合計してください。あなたの「2019年のビジネス運」を判定します。

21~25点

大吉。順風満帆な一年になるでしょう。しかし、好事魔多し。気を引き締めて過ごしたいものです。

15~20点

中吉。良くも悪くもない一年になりそうです。余計な欲を出さず、かつ油断せずに過ごしましょう。

8~14点

小吉。何かと波乱が多い一年になりそうです。大人の知恵と勇気で果敢に立ち向かっていきましょう。

0~7点

凶。次々と困難に見舞われる一年になるでしょう。もがきつつ乗り越えることで大きく成長できます。

※1 田辺三菱製薬「忘年会に関する調査」。対象:20歳~49歳の働く男女500名。
※2 総合恋愛情報サイト『愛カツ(あいかつ)』。対象:20~30代女性ユーザー933人。

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石原壮一郎(いしはら・そういちろう)
大人系&検定系コラムニスト
1963年三重県生まれ。1993年に『大人養成講座』でデビューして以来、大人の素晴らしさと奥深さを世に訴え続けている。『大人力検定』『父親力検定』『大人の言葉の選び方』など著書多数。最新刊は、会社の理不尽と戦うための知恵と勇気を授ける『9割の会社はバカ』(飛鳥新社、共著)。郷土の名物を応援する「伊勢うどん大使」「松阪市ブランド大使」を務める

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(大人系&検定系コラムニスト 石原 壮一郎 写真=iStock.com)

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