会社員でもできる、最新“節税”のイロハ

プレジデントオンライン / 2019年2月19日 6時15分

ここ数年の間に、さまざまな形でトクになる制度や金融商品が増加。もう「お金のことは苦手」とは言っていられない時代に。注目の制度や商品のキホンを学び、自分に合ったものを探しましょう。

■最新の制度や商品の中には、使わないとソンするものも!

2018年1月から「つみたてNISA」が始まり、17年は「iDeCo(イデコ)(個人型確定拠出年金)」の制度変更も話題に。とはいえ「どれも聞いたことはあるけど、よく知らない」という人も多いのでは? マネーコンサルタントの頼藤太希さんは「これらの制度は、知らないとソンするものばかり。ぜひ活用してほしい」と話す。

「つみたてNISA、iDeCo、それに従来のNISAや人気のふるさと納税もそうですが、どれも節税につながる制度。まず、2つのNISAは投資信託や株などの運用で得た利益が非課税に。iDeCoは運用の利益に加え、拠出した掛け金も所得控除されるので、節税効果はより高くなります。ふるさと納税は少し毛色が違いますが、寄付することで返礼品がもらえる点がおトクです」

■iDeCo&つみたてNISAでまずは積み立て投資 

iDeCoは老後資金を準備したい人向け。用途を限定せず運用したい人は、2つのNISAを検討するのがベターだ。

「iDeCoはもちろん、つみたてNISAも長期で積立投資をする新制度ですね。これらが導入された背景には、年金問題も絡んでいます。日本は将来、財源不足で年金が減っていくでしょう。政府としては、国民に対し、もっと自力で老後の蓄えを用意してほしいと考えているはず。その思いの表れが、長期投資の優遇。こうした背景がある以上、制度をフル活用しないと、老後に年金は減るのに、資産が心もとないという状況になりかねません」(頼藤さん)

上手に活用しなければソンすることは頭で理解できても、「元本割れする金融商品はどうしてもイヤ」「資産管理に苦手意識がある」など、人それぞれ向き・不向きはあるものだ。そのため、すべての人にiDeCoやつみたてNISAが向いているとは限らない。お金を守るために何かしたくても、一体何から始めるべきか……と、戸惑う人もいるはず。

そこで、今注目されているおトクな新制度や金融商品を紹介。積み立て投資できるiDeCoやつみたてNISA、ふるさと納税、これから株を始めたい人におすすめの株主優待、仮想通貨など最新の投資先もピックアップしたので、自分にフィットするものを探してみて!

■控除を受ける手続きを忘れずに

ふるさと納税とは、自分の好きな自治体を選び、寄付をすること。寄付金のうち2000円を超える分は、手続きすると翌年の住民税などから全額控除され、翌年の税金を減らすことができる(上限額あり)。

「寄付した金額がそのまま戻ってくるというわけではない。ただ、「ふるさと納税をすると多くの自治体がお礼をくれるので、その分がトクなのです」(頼藤さん)

自治体ごとに多種多様なお礼の品を用意。返礼品情報は専門ポータルサイトに網羅され、こうしたサイト上からクレジットカードで寄付できることも多いので、ネットショッピング感覚で始められそう。

▼ふるさと納税
好きな自治体に寄付すると返礼品がもらえる!
地方の財源不足を解消するため導入された制度。控除を受けるには確定申告か、ワンストップ特例制度への申請が必須。
Point
1 寄付金額に応じて住民税などが控除される
2 実質自己負担2000円で返礼品(寄付のお礼)がもらえる
3 お礼の品をチェックして、寄付先を選べる

向いているのはこんな人
●地方の特産品をおトクに手に入れたい人
●納める税金の使われ方を自分で決めたい人
▼お礼の品を探せるサイト
控除額シミュレーションが便利
さとふる●https://www.satofull.jp/

大手ふるさと納税ポータルサイト。掲載自治体が多く、お礼の品のジャンル別人気ランキングがあり、選びやすい。
お礼の品数NO.1
ふるさとチョイス●https://www.furusato-tax.jp/

ふるさと納税ポータルサイトの草分けで、全自治体を網羅。ここにしかないふるさとチョイス限定のお礼の品も多数。

■非売品がもらえることもあります!

株主優待とは、株主に、企業が年1、2回お礼の品を贈ったりする制度のこと。

写真=iStock.com/takasuu

「株を買うと、株価が値上がりした場合に値上がり益を得られますが、業績が良い会社なら、加えて年1、2回配当金を出してくれたり、株主優待を実施してくれたりします。配当や優待はすべての会社で出すわけではないので、株の初心者は、どれくらい配当を出しているか、どんな優待品を用意しているか、という観点で株を選ぶのも一つの方法です」(頼藤さん)

優待内容は会社によってバラバラ。優待の対象になる保有株数、保有期間などの設定も会社ごとに異なる。多くは、最低売買単位である100株以上の保有で対象となるが、なかには「200株以上を1年以上継続保有する株主が対象」などとしている場合もあるので、事前に確認を。

「優待品はQUOカードなどの金券、カタログギフト、特産品、外食チェーンなら自社レストランの優待券などが多いです。少額資金でおトクな優待が受けられる株は人気で、株価が下がりづらいメリットもあるので、投資先はじっくり吟味して探しましょう」(頼藤さん)

なお、優待が受けられる「権利確定日」に株を持っていることが条件なので、そこだけは忘れずチェックしよう!

▼株主優待
年に1、2回、株主にお礼の品が贈られる!
株主が優待品をもらえたりする制度。株主優待ばかり狙って保有し、食費を節約している個人投資家も多数。
Point
1 金券、食品、カタログギフトなどさまざまなものがもらえる
2 優待が豪華な株は一定の人気があり、値下がりしづらい

向いているのはこんな人
●株式投資に興味がある人
●食費や日用品費、レジャー費などを節約したい人

■トライするなら必ず余裕資金で!

最近の話題といえば仮想通貨。「ビットコイン」の名を知っている人も多いのでは?

「仮想通貨はネット上で流通する実体のないお金。約10年前に誕生しましたが、この1年で価格が急騰し、注目を集めています」(頼藤さん)

なかには、仮想通貨取引で短期間のうちに億単位の資産を築いた人も少なくないとか。

「ただ、値動きの激しさは株や投資信託の比ではなく、大もうけの可能性も大損のリスクも高い。将来はわかりませんが、現時点ではギャンブルに近いです。また、利益を確定した場合は『雑所得』と見なされ、翌年の所得税が高くなることも忘れずに」(頼藤さん)

▼仮想通貨
値動きがダイナミック。短期間で大もうけ!?
ビットコインが最も有名。数年前に取引所の1つが経営破綻して社会問題になったが、ネガティブな要素もはねのけて急騰。
Point
1 実体がないが、現実世界のモノやサービスと交換できる
2 需給に応じて価格が乱高下する
3 専門の取引所で売買する

向いているのはこんな人
●新しいもの好きで、ギャンブルに抵抗がない人
●なくなっても困らない余裕資金がある人
▼どこで買えるの?
日本最大のビットコイン取引所
bitFlyer●https://bitflyer.jp/

取引量トップの取引所。ビットコイン、イーサリアム、ライトコインなどの仮想通貨を取り扱う。
積み立て投資ができる
Zaif●https://zaif.jp/

主要通貨を取り扱い、モナコインなど一部通貨の取引量はトップ。積み立てサービスも。
まだまだある!最新サービスあれこれ
▼クレカポイント積立投資

貯まったポイントを投資に回せる!

まずはクレジットカードの「インヴァストカード」(年会費無料)の保有と、インヴァスト証券の口座開設が必要。
Point
1 買い物で貯まったポイントが毎月現金化され、積み立て投資の資金に回される
2 ポイントのうっかり失効を防げる

クレジットカードでの買い物でポイントが貯まることは今や常識。ただ、そのポイントの多くは有効期限があり、それを意識せずに失効させてしまう人はかなり多いといわれている。そんなムダにしがちなポイントを有効活用できるのが「インヴァストカード」。ポイント還元率は原則1%で、貯まった分は毎月現金化され、海外ETFの積み立て投資に自動で回される。なお、投資スタイルはローリスク・ローリターンからハイリスク・ハイリターンまで選択することも可能。
▼おつり投資

少額の資金をコツコツ投資に回す!
日本では2017年にリリースされたばかりのサービス。代表的なアプリには「マメタス」「トラノコ」などがある。
Point
1 クレカや電子マネー決済で「おつり」にあたる額が自動的に投資に回される
2 少額ずつ気負わずに投資できる

マメタス、トラノコはおつり投資専用アプリで、事前にクレジットカードや電子マネーを登録しておき、発生したおつりを積み立てて投資に回す。おつりの単位は自分で設定できるが、仮に100円とすると、80円の買い物をしたとき、20円が自動的に投資に回される。意識しないうちに少しずつ投資ができるので、気負わずに始められるのがメリット。マメタスの場合は、ロボアドバイザーが国際分散投資で資産運用してくれるなど、アプリごとに特徴がある。

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頼藤太希
Money&You代表取締役社長
マネーコンサルタント。『マンガでわかるiDeCoのはじめ方 ライバルはイデ子!?』(きんざい)など著書多数。
 

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(元山 夏香 写真=iStock.com)

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