春先、日中の眠気は"爪もみ"で解消できる

プレジデントオンライン / 2019年3月7日 11時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/caoyu36)

土の中で眠っていた虫たちが、地上に出て活動し始める啓蟄。すべてのものが活発になる時期だからこそ、ついていけない焦りから自律神経が乱れることも。「啓蟄」のココロとカラダの養生法をチェックしましょう。

■啓蟄の時期、花粉症の人は、症状悪化に注意!

3月5日~3月20日は啓蟄(けいちつ)です。啓蟄は冬ごもりをしていた虫が、春の気配を感じて土の中から出てくる頃とされています。この時期は桃の花が咲くとともに、ひと雨ごとに暖かくなり、春へと近づいていきます。

しかし、この時期は三寒四温といわれるように、暖かさと寒さが交互に訪れるため、体温調節がとても難しくなります。体温調節は自律神経が行うため、自律神経機能が弱い人は、調子をくずしやすい季節でもあります。さらに、自律神経機能は免疫機能と密接に関係していることから、アレルギー症状が悪化しやすくなります。花粉の飛散量の増加時期と重なるため、花粉症の人は特に自律神経を整え、体調管理に努めましょう。

啓蟄のはじまりには、野山にワラビやゼンマイを見つけられ、スミレが咲き乱れます。海では、鰆(サワラ)が旬を迎えます。サワラは魚へんに春と書くことから、古くから春を告げる魚といわれています。次候には桃の花が咲きはじめ、新タマネギが収穫の時期に。また、春の魚の代表、サヨリも旬を迎えます。そして、終わりである末候には、春を告げるチョウ、ヤマトシジミが飛びはじめ、ワサビやカタバミなどが旬を迎えます。

■適度な運動と休養をバランスよく取り、心身の充実を

啓蟄は、植物や動物が活発に活動をはじめる時期。そのため、カラダを動かしたり、何かをスタートするのには適しています。ハイキングに出かけるにもよい季節ですが、運動が苦手という人は、まずは近所への散歩からはじめてみましょう。歩くことで血液やエネルギーを循環させることが大切です。

なお、啓蟄はカラダも自然界も大きく動きはじめる時期であるため、血液量を調整する自律神経が低下していると、疲れやすくなり、やる気が起きにくくなります。眠れない、疲れやすいなど自律神経機能の調整がうまくいかないときは、無理に運動するのではなく、まずは、自律神経を整えるのが大切です。

啓蟄は、物事が活発に動き出すぶん、心身ともに疲れがたまりやすくもなります。疲れがピークになると、やる気もなくなり、熟睡しにくくなります。さらには、物事に集中できなくなり、気持ちが落ちこみやすくなったり、自信をなくしたりすることも。そのため、この時期は、適度にカラダを動かしながら休養もしっかりとり、心身ともに充実させるように心がけましょう。

■心臓がドキドキ……自立神経の不調和でさまざまな症状が

「マッサージ」

この季節で大切なことは、ココロを落ち着けることです。不安が強いと、心臓がドキドキし、呼吸が乱れます。これは自律神経の不調和であり、心臓や呼吸の乱れが、手足の冷え、便秘、生理不順など自律神経が絡むさまざまな症状を引き起こします。自律神経を整えるには、爪もみが効果的です。手足の各指の爪の生え際を心地よい程度に5回ほどもみましょう。手の薬指は交感神経を刺激する場所なので、やる気がない、日中の過度の眠気などを解消するのに効果があります。

「食養生」

この季節に効果的な食材は「ネギ」です。ネギは、カラダを温めるとともに、呼吸機能の改善にもいい食材です。辛味で温性なので、カラダの循環を良くし、冷え性の改善にも効果があります。また、ネギの持つ酸味は、解毒作用と同時に、ストレスや軽度のうつの改善にも効果があります。

「お勧めのツボ」

この季節にお勧めのツボは、「労宮(ろうきゅう)」です。労宮は、手のひらの真ん中あたりにあるツボで、手を丸めたときにもっともへこむ場所。東洋医学では気の出口とされており、気功などでもエネルギーを放つ部位と考えられています。労宮を5~10秒程度心地良い程度に押してみましょう。

■啓蟄の時期に多い疲れの、タイプ別対処法を知ろう

「タイプ別・疲れの原因」

疲れの原因はさまざま。まずは一生懸命頑張りすぎで、自分にブレーキを掛けられない頑張り屋さんタイプの人は、アクセルである交感神経が亢進(こうしん:たかぶっている)した状態であるため、全身の筋肉が硬く、力が入ったままになっています。

次は、生活リズムの乱れによって疲れてしまう、生活習慣タイプの人。このタイプの人は、食事をしても消化吸収がうまく行えず、エネルギーを効率的に利用できていないことで疲れてしまいます。

最後に年齢による加齢タイプ。このタイプの人は、全身の筋力が落ち、体力と活動量が釣り合っていない状態から、疲れを引き起こします。

「タイプ別・疲れの対処法」

頑張り屋さんタイプは、無理をしているためリラックスすることが何よりも大切です。リラックス法にはさまざまな方法がありますが、アロマオイルなどの香りをうまく利用すると効果的。たとえば、ローズ系は沈んだ気分を高め、血行促進作用があり、ラベンダー系はストレスや緊張を取り除く作用が、柑橘系には鎮痛・気分の改善・疲労回復などの作用があることが知られています。自分に合った香りを見つけましょう。

生活習慣タイプは、栄養がきちんと補給できていないかも。まずは、1日3食、バランスよく食事を摂ることが大切です。きちんと食べていても疲れる人は、消化吸収がうまくできていないことも考えられます。チーズやヨーグルトなどの乳製品や、漬物などの発酵食品を多く摂取し、腸内フローラを整えるようにしましょう。

加齢タイプは筋力をつけること大切です。まずは下半身の筋力を鍛えましょう。椅子に座り、片足をもう一方の膝の高さまで真っすぐ上げ、10秒その位置をキープする運動を、1日10回、3セット行うようにしましょう。

背筋を伸ばして椅子に座り、片方の足の膝下を真っ直ぐのばして膝の高さまでゆっくり上げて10秒キープ。このとき、足首は直角に曲げておく。太腿の前面の筋肉を意識しながら、上げ下ろしを10回ずつ両足交互に行う。

啓蟄は色々なものが活発に動く時期だけに、ココロもカラダも疲れやすいのが特徴です。疲れは、体力を消耗するだけでなく、気力まで消耗させてしまいます。1年の大切なスタートですから、心身ともに休息を取り、しっかり営気を養うようにしましょう。

なお、カラダを休めるだけでは営気は養えません。休日でも、仕事や家事のことを考えたり、悩んだりしていては、意味がありません。1日5分でもよいので頭を空っぽにし、余計なことを考えないことが、リラックスには何よりも大切です。

「啓蟄」の特徴

● 心身の症状
カラダ:全身倦怠感、不眠
ココロ:やる気の低下、集中力の低下

● 季節に多い症状
疲労

● 心身の養生法
軽い散歩やウォーキング
爪もみ、足上げ運動など

● 食養生に効く食材
ネギ

● ツボ
労宮(ろうきゅう)

(明治国際医療大学大学院/養生学寄付講座教授 伊藤 和憲 写真=iStock.com)

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