なぜキャリア大人婚の適齢期は42歳か

プレジデントオンライン / 2019年5月6日 6時15分

(左から)婚活スペシャリスト 佐藤律子さん、結婚相談所アーク・ロイヤル代表 大西加枝さん

婚活サービスを経営し、大人婚の現場を知るコンサルタントが実情を語る。婚活スペシャリストとして活動し、婚活セミナーなどでマインドリセットを提唱する佐藤律子さん。そして、結婚相談所を主宰する大西加枝さん。大人婚についての著書もある2人から見た40代の婚活事情とは?

■自分の選択として、40代で結婚する

――おふたりは実際に結婚する男女の仲を取り持っていますが、40代女性の結婚事情をどう見ていますか?

【大西】私が経営する相談所でも結婚される40代の方、多いですよ。私は42歳が大人婚での結婚適齢期だと思っていまして、そのぐらいの年代の方が仕事や趣味など人生を味わいつくした後に、純粋に自分の選択として結婚を選んでいると思います。

【佐藤】たしかに40代は人間力にあふれている年代ですよね。まだ気力も体力もあって好きなことができる。私は40代で結婚しても全く遅くはないし、結婚したほうがかえって自由になれると言いたいですね。ずっとひとりでいるとやることも幅が狭くなりがちだし、自分の親も老いて頼れなくなってくる。このタイミングで結婚し、新しい家族を得て、より自由になったと感じる人は多いです。

■キャリアを優先した、頭脳派女子の婚活は?

――実際に40代で婚活を始める女性にはどんなタイプが多いですか?

【大西】すでに20代で結婚した人は「結婚する」こと自体が夢だったという人が多いんです。それとは対照的に40代女性は仕事での自己実現が夢。若いときから「この仕事に就きたい」「起業したい」という目標を優先し、その時点では結婚願望がほとんどなかったというタイプですね。

【佐藤】真面目な人が多いです。私はそういう優等生タイプを“頭脳派女子”と呼んでいますが、努力とか根性で人生を乗り越えてきたタイプ。

【大西】仕事での夢をかなえたあとに結婚を考えるんですが、自分の好きなことがわかっているので、カスタマイズした結婚を選ぶ。世間一般では40代で結婚したというと“モテない”人と見られがちですが、実はクリエーティブな結婚をしていると思います。

【佐藤】その一方、まだ常識にとらわれている人も多いですね。世代的にも団塊ジュニア、デフレ世代なので、基本的に人生に真面目。親の押し付けた理想の結婚像を内面化している場合もあるので「それは本当にあなたの希望する結婚なの」と問いかけ、刷り込みを剥がすようにしています。

【大西】佐藤さんのおっしゃる“頭脳派女子”はピュアな存在ですよね。

【佐藤】そうなんです。話を聞くと、恋愛の概念が中学生ぐらいの段階で止まっている(笑)。仕事は大人としてできるのに、恋愛は子ども。男性に甘えることが負けだと思っちゃっているようなところがあります。

【大西】結婚をスムーズにできる人は計算して動けるんですが、ピュアな人は「愛って神聖なものだ」と思って、お金を払って婚活サービスを利用するべきではないと考えたりする。

【佐藤】ときめき重視なんですよね。職場に気になる男性がいても、恥ずかしくてアプローチできない。そういう人には「仕事モードで彼の反応をリサーチして」と提案します。「彼の瞳の黒目に映っている自分の姿を確認してきてください」と(笑)。

【大西】すごいアドバイス! でも、男性から見てもピュアな女性なんて良いことしかないので、婚活市場に出れば、強い武器になると思います。

■「大丈夫」と言わずに、相手にスキを見せる

――40代女性が婚活を始めるときに心がけたいことはありますか。

【佐藤】頭脳派女子にありがちなんですが、仕事でも恋愛でもつい「大丈夫」と言ってしまう。大丈夫と言い続けると、そのうち人が寄って来なくなりますから、やめましょう。

【大西】ピュアさは武器になると言いましたが、男性って「自分はこの女性を幸せにできるな」と思った瞬間に結婚を決意するもの。それこそお見合いともなると、人は相手の弱点にひかれるものですから。

【佐藤】おっしゃるとおり。男性が活躍しがいのある相手になることが大事。婚活イベントを見ても、未婚で健康な人より薄幸な感じのバツイチ美人がモテます。キャリアウーマンはそういう人に負けがち(笑)。

【大西】1度、頑張るのをやめるという選択をしたほうがいいでしょうね。全部ひとりでやるのをやめて、スキをつくる。相手に迷惑をかけてもいいんだと自分に言い聞かせる。そういう意識改革は必要だと思います。

【佐藤】あとはファッションですね。タイトスカートをはいたときに大人の色気があるかどうか。独身なのに既婚者に見えてしまうと、男性から声がかかりません。

【大西】うちの相談所でお見合い写真を撮るときは白のノースリーブをすすめます。柄物はNGですよ。

■相手に委ねすぎるのも、正しすぎるのもNG

――40代女性が婚活で陥りがちな失敗はなんでしょうか?

【佐藤】イニシアチブを男性に委ねすぎて失敗する例は多いですね。恋愛経験の少ない女性は世代的に男性を立てたほうがいいという意識もあるのか、婚活で出会っているのにプロポーズを引き出すところで、あくまで受け身でいようとする。

【大西】結婚相談所では紹介から成婚までの期限があるので、自分で聞けない女性は相談所を利用するのもいいと思います。

【佐藤】意外と男性って女性が思うほど無責任じゃないというか、ストレートに聞けば結婚を考えていると答えてくれたりするものです。

【大西】キャリアのある女性に多いのが“正しすぎる”人。お見合いで断られても、自分の正しさを主張する。「自分は正しいあいさつをしたし、正しいアプローチをしたのに、なぜ正しい愛が手に入らないんだ」と苦悩してしまいます。パートナーシップにおいては、間違っていないということは大事じゃないんですけどね。

【佐藤】大西さんの著書にあった不倫問題も、婚活における裏テーマですね。女性として一番良い時期を不倫で費やしてしまう。働いている女性にも多いパターンです。

【大西】不倫しながら婚活するとまずうまくいきません。男女の縁はひとつしかなくて、不倫という拘束力の強い縁があると、それを手放さない限り新しい縁はやって来ない。

【佐藤】略奪婚の成功は2%ぐらいですから。ほかにも、長年付き合っているけれど結婚してくれない彼というパターンもありますが、その人に運命を感じているのなら、当たって砕けろの精神で動いてほしいですね。

【大西】彼に結婚願望がないから別の人とお見合いしたいという女性がいたのですが、男性が彼女を失って初めてこの人しかいないと再選択してくれて、結局その人と結婚しました。そんなふうに伴侶となる男性は近くにいる場合も多いです。実は私も25人とお見合いして結局、一番近くにいた男友達と結婚したんですよ(笑)。

■嫌いじゃない男性を、パートナーの候補に

――大人婚をして幸せになれる女性にはどんな共通点がありますか?

【大西】やはりパートナー選びは“ピント合わせ”。運命の相手は意外と近くにいるものですし、それこそビジネスパートナーを見つけるような感覚で、大好きな人というより“嫌いじゃない”人を探す。相手の欠点を受け入れられるといいですね。

【佐藤】男性を愛せる幅が広いほうが幸せになれます。結婚生活についても、家事や育児は大変だというマイナスイメージではなく、日常を支える楽しいものだと捉えられるといい。

【大西】もちろんこれまでの経験も活きてくると思います。健全な範囲で孤独やさみしさを感じてきた人って、結婚後のふたりの生活を豊かだと思えるし、仕事で部下を育ててきた人には母性的なスキルがあって、パートナーともうまくやっていけるはず。

【佐藤】当たり前ですけれど、笑顔でいること。40代で婚活している人には真顔で怖く見える人もいるんですが、笑顔はすごく大事です。

【大西】最初に佐藤さんがおっしゃったように、何かを失うのではなく、より自由になるため結婚する。そんな価値観で結婚を捉え直すと、自然とポジティブになれると思います。

【佐藤】もし結婚をしたいという願望があるのなら、後悔しないためにも婚活に踏み出してみてください。

▼「大人婚」で幸せになれる女性の共通点
(1)相手の欠点を許せるキャパシティーの広さ
(2)人生のさみしさ、孤独を知っている
(3)日常生活に楽しみを見いだせる
(4)理想と違う環境でも受け入れられる
(5)笑顔がかわいい、頑張りすぎていない

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佐藤律子(さとう・りつこ)
婚活スペシャリスト
2005年、ブライダルプロデュース業で起業。1000組以上の結婚を成立させる。著書に『頭脳派女子の婚活力』など。
大西加枝(おおにし・かえ)
結婚相談所アーク・ロイヤル代表
仲人として活躍し、仲人を育成する日本美婚協会を立ち上げる。著書に『37歳からの婚活』がある。

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(婚活スペシャリスト 佐藤 律子、結婚相談所アーク・ロイヤル代表 大西 加枝 構成=小田慶子 撮影=市来朋久)

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