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職場のうつ気味同僚とうまく付き合う方法

プレジデントオンライン / 2019年7月7日 11時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/taa22)

■手っ取り早いのは、異動願いを出す

職場のうつ気味同僚とうまく付き合う方法はないか、城南中央法律事務所の野澤隆弁護士によると、最も手っ取り早い解決策は人事異動願いを出すことだという。だが、出してもなかなか通らないのが現実だ。

野澤弁護士によると、うつ病の人だけでなく、悩み相談はダラダラ話が続いてしまうことが多く、時間や話題に制限を設けておくのはお互いにとってよいことが多々ある。

「法律事務所では『旦那と人生これからも一緒にやっていくべきでしょうか』といった人生相談に近い話で始まる離婚相談はよくあります。会話の終盤には相手の話を打ち切ってでも、慰謝料、財産分与、養育費といったお金の問題の説明を行い、別居がないと話が進まないような案件は『相談者自身の決断が必要です』といった話も添えます。職場のうつ気味社員には『30分後に予定があるから、その範囲内で終わる急ぎのテーマなら議論しよう』といったような制限を設けるのがよいでしょう」

もし相談者の結論がなかなか出ず、話す内容がぐるぐると同じところを辿ってしまったら。こうした場合、手帳のミニ付箋に相手の話すことをメモしながら聞き、相手が同じ話をしたときにそれとなく「この付箋の内容ですね」と確認するのも手だそう。

「話題のループが始まったときに相手を気遣いながらそのことを伝達すれば、相手も『また同じ話をしてしまった』と認識し、話の内容が変わることはあります。

再度相談が必要な場合は、簡単なものでいいので『次の打ち合わせを行ううえで前提となる必要書類等』を記したメモを相手に交付し、相手自身にもこれまでの経緯説明書面を作ってもらうよう促すのです。時間の無駄遣いをお互い防げます」

それでも頼られる場合は。

■人事を尽くし、避けるべきものは避ける

「最終手段ですが、相手を切り離すこともあります。つまり、なんとか退職してもらうよう、トップに働きかけるケースです。社長に相談するとなれば、メールや勤務実績表を整理し、これまでの相手の相談事項が多すぎて自分の仕事等に支障が出ていることがわかる資料を準備しておくことが必要です」

任意交渉、役所のあっせん手続き、裁判所での労働審判段階では、解決金を相場どおり支払えば任意退職で話がまとまる可能性が高いという。

「和解する場合には、6~12カ月分あたりが実質的な相場といったところです。なお、労働組合がこの手の問題に介入してくるときがありますが、労働組合側も無駄な時間を浪費したくないので、問題が長期化することは案外多くないのが実情です。傷病手当、失業保険、障害年金などの制度を理解したうえでの交渉・行動が実務上は必須ですので、ある程度の知識を覚えておいたほうがよいでしょう」

○:人事を尽くし、避けるべきものは避ける
×:同じ話をいつまでもループ

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野澤 隆
1975年、東京都大田区生まれ。東京都立日比谷高校、早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。弁護士秘書などを経て2003年、司法試験第2次試験合格。08年、城南中央法律事務所を開設。
 

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(編集者・ライター 鈴木 俊之 撮影=小原孝博 写真=iStock.com)

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