若者が見る、イタい上司ファッションとは

プレジデントオンライン / 2019年6月30日 11時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/GF days)

面接やOG訪問、セミナーなどで若者と接するとき、あなたはどんな服装をしていますか? キャリア女性のファッションは、彼らの目にどう映っているのでしょうか。座談会に集まった大学生6人からは「おじさん・おばさんファッション」への意見が続出。マーケティングアナリストの原田曜平さんの司会&解説でお届けします。

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座談会メンバー
Aさん/早稲田大学3年生。中学時代からファッションが大好きで渋谷109などに通っていた。今はモード系や古着系が好み。女性
Bくん/法政大学3年生。きれいめのジャケットスタイルにスニーカーなどを合わせる「スポーツミックス」スタイルが多い。男性
Cさん/明治大学2年生。ファッションやブランドには興味なし。楽に着られて大学で浮かない服装ならOKと考えている。女性
Dくん/上智大学1年生。複数のブランドや古着を組み合わせた着こなしを楽しんでいる。特に好きなのはコムデギャルソン。男性
Eさん/青山学院大学4年生。ZARA(ザラ)でバイト中。好みのファッションはカワイイ系、キレイ系を経て現在はモード系。女性。
Fさん/東洋大学3年生。フェミニン系を着ることが多いが、今しかできない大学生っぽい格好もするよう心がけている。女性

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■「後ろ姿は20代」若づくり感がイタい

【原田】みんなは、いわゆるおじさん・おばさんのファッションについてどう思う? 人間にはどうしてもその人の世代の染みついたファッションというものがあり、でも、いつの時代もおじさん、おばさんは若者たちから「オシャレ」「清潔感がある」「素敵」などと思われたいのが本音でもあり。

まず、「正直、このファッションは痛い」って思ってしまうおじさん、おばさんのファッションを教えてくれますか? そういう格好を避ければ、最悪の事態は防げるわけなので。

【Eさん】若づくりしている中高年女性はちょっと痛々しい気がします。若者向けのワンピースや丈の短いスカート、巻き髪とか。年齢を重ねたら、落ち着いて見えるスタイルのほうが素敵ですよね。

若者たちは、大人の若づくりとミニスカートに厳しい

【Dくん】オトナの女性には、ミニスカートを履いて生足を出すのは控えてほしいですね。おじさんの場合は、パンツを腰までずらして履くようなB系ファッションは痛々しい。僕の周りだとなぜか50~60代の人に多いんですけど。

【Bくん】確かにミニスカートは無理している感じがしちゃいますね。丈が膝上だと、どうしてもがんばってる感が出る。この前も、電車内で膝上丈スカートの女性がうつむいた姿勢で座っていたんですが、降りるときに顔を上げたら結構年配の方で。格好が若いと、顔を見たときのギャップにびっくりします。おじさんの場合は、お腹が出ているのにピタッとした服を着ている人が痛い。体のラインに合った服を選んだらいいのにと思います。

【Fさん】膝上スカートと生足は私も同感です。後ろ姿は20代なのに、振り向いたら顔と服の年齢が合っていないのは「痛いな」と感じちゃいますね。

【原田】おいおい、みんな本当に批判が止まらないな。前回話したように、自分たちは人の目を気にしなくなっているくせに(笑)。そしてみんな、ずいぶん中高年女性の足に厳しいんだな(笑)。おばさんになったら、膝が隠れた落ち着いた格好をしてほしいとそんなにまで強く思っているんだね。職場の女性上司はこの事実を知ったほうがいいかもしれないね。若者の意見に従うべきかどうかは別として。

でもなあ、僕の意見はみんなとはまったく逆で、おばさんになっても好きなものを着ている女性は本当に素敵だと思うけどなあ。僕、親の仕事の都合で小学生の時にオーストラリアに住んでいたんだけど、オーストラリアでは真っピンクのドレスを着たおばあさんがいくらでもいて、本当に若々しくて元気で素敵だなあと思ったけどなあ。

■『逃げ恥』の石田ゆり子さんがベスト

【原田】では、好感や親近感が持てる中高年ファッションはどんなファッションかな?

【Cさん】TVドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の、石田ゆり子さんのファッションはかっこよかったです。見ていて素敵な上司だなと思ったし、インスタグラムに上げている写真も好き。わりとパンツスタイルも多くて、40代後半ってパンツが似合う年代なのかもと思いました。

【原田】僕は高校時代に石田姉妹が大ブレイクした石田世代だけど(笑)、確かにあのドラマの石田さんは本当に素敵だったよね。あれ以降、彼女はインスタでも若者に大変人気になっているね。まあ、彼女だから素敵だった、というのは多分になると思うけど、女性は彼女のファッションを参考にしてみると良いかもしれないね。

【Dくん】僕が好感を覚えるのは、清潔感のあるシンプルなファッション。なかでも、フォーマルなスーツにTシャツを合わせている男性や、スカーフを上手に使っている女性には「大人」を感じますね。

「スカーフを上手に使っている女性には大人を感じる」とDくん(左)

【原田】最近は男子も求めるものが上がっているから、上の世代は本当にシビアに見られていることに気づいた方がいいかもしれないね。インスタで毎日綺麗なモノに触れるようになっているから、男子も目が肥えてきているんだろうなあ。

【Aさん】私も男性ならシック、女性なら上品な服装が素敵だなと思います。きちんとしている人なんだなって安心感を覚えます。

【Fさん】男性では、シャツにシワがなくてきちんとスーツを着こなしている人が素敵ですね。あと個人的には、かわいいネクタイを着けているおじさんには話しかけやすいです。ポケモン柄のネクタイとかだと「娘さんにもらったのかな」ってほのぼのする(笑)。女性は、上品な服装に差し色が一つ入っていたら、顔が明るく見えて好印象になると思います。

■社員のファッションは、会社選びの基準になるか

【原田】キャラクターもののネクタイをする中高年って、若者に不評なのかと思っていたよ(笑)。まあ、最近の若者たちは、成人になってもポケモンをやったり、アンパンマンのスマホケースを使っていたり、ずっとキャラクターモノが大好きだったりするから、親近感を覚えるポイントにもなるんだね。

みんなの中にはこれから就活を始める人も多いと思うけど、職場ファッションについてはどう思う? 先程言ったように、今の若者は美的感覚が底上げされているから、会社選びの基準に社員のファッションセンスも入ってきたりするのかな。日本の企業の特におじさんたちは、君たちから見たら相当ダサいファッションの人が圧倒的に多いと思うんだけど。まあ、昭和よりは大分マシにはなってきていると思うけれども。

【Aさん】全然気にならないです。全員があまりにも奇抜なファッションすぎたら考え直すかもしれないけど、これまでしてきたファッションの話は、会社選びにはまったく関係してこないですね。

「社員のファッションセンスは、会社選びにはまったく関係しない」とAさん

【Bくん】僕も同じです。清潔感は大事だけど、スーツなら全員スーツでいいし、私服ならその人に似合う服装ができる雰囲気であればいいと思います。

【Eさん】私も社員のセンスは気にしません。服装は業種に合っていればいいと思います。かっちりしたイメージの金融業界などならスーツを着たほうがいいと思うし、ベンチャー企業で自由な社風なら私服OKがいいですね。

【Cさん】私もそうです。でもOB訪問に行って、その先輩があまりにも清潔感のないおじさんだったら尻込みするかもしれないです。逆にOG訪問で素敵すぎる先輩が出てきたら、入社後にそのレベルまで追いつけるかどうか不安になって、やっぱり尻込みしちゃうかもしれない。

【原田】こりゃ意外。今の子たちは全体的に審美眼が底上げされているので、企業選びにもそれが求められるかといえばそうじゃないんだ。最低限の清潔感は必要だし、中高年女性に足を出して欲しくないけど、あくまで人は人、やっぱり脱ゆとり世代は個人主義化が進んでいる気がするなあ。

■自分が着たい職場ファッションとは

【原田】先輩社員のファッションは会社選びの基準にならないことは分かったとして、じゃあ自分は職場でどんな服装がしたい? スーツは嫌だったりする?

【Dくん】固定観念に縛られている気がするから、僕は、スーツは嫌です。私服なら服装によってその日の職場での気分を変えられるし、個性も出せる。何より動きやすくていいと思います。

【Aさん】私も、スーツだと個性が出ないので私服がいいです。でも、職場の人の私服がダサいかおしゃれかは気にならないですね。人それぞれ好みがあるから。あくまで自分のテンションのためです。

【Cさん】私は制服かスーツがいいです。型にはまったファッションなら、毎朝悩まなくていいので助かりますね。ファッションへの意識がすごく高い会社や、センスで優劣を決めるような会社には行きたくないです。

【Fさん】私服OKでおしゃれな人がたくさんいる会社は、自由でキラキラしている印象があります。それもとてもいいと思うんですけど、私はやっぱりスーツがいいかな。「The 社会人」という気がして気合が入るし、スーツを着こなしてバリバリ働いているキャリアウーマンは私の理想形。また、最近、面接でもインターンシップでも「自分の個性を出せる服で来て」という会社が多くて、何を着たらいいのかすごく困ってます。オフィスカジュアルとも違うんだろうし、いっそスーツで来いって言ってくれたらいいのに。私、かなりのスーツ推進派ですね(笑)。

【原田】私服派もスーツ派も両方いるね。平成も終わり、昭和的画一感が減り、若者は全員私服派かといえばそうでもないんだね。確かに毎日私服を考えるのは面倒といえば面倒だもんね。

今はさまざまな考え方の企業があるから、自分の希望に合ったところが必ず見つかると思いますよ。私服が良い人は私服が良い企業に行けば良いし、スーツならスーツの会社を選べば良い。

とはいえ、日本にはまだまだ固定観念に縛られている企業も多い。人手不足が叫ばれている中、今後の企業には、若者の意識の変化をしっかり捉え、実力を発揮しやすい環境を作ることが求められていると思います。

(マーケティングアナリスト 原田 曜平 構成=辻村洋子 写真=iStock.com)

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