フェイスブック仮想通貨開始で資金洗浄の恐れ
プレジデントオンライン / 2019年8月17日 15時15分
■巨大「仮想通貨」の死角
SNS(交流サイト)世界最大手のフェイスブックが2020年から仮想通貨(暗号資産)を用いた金融サービスを始める。リブラという独自の仮想通貨をスマートフォンのアプリで送金したり、買い物の支払いに充てたりできるという。仮想通貨といえば、ビットコインのように交換レートが乱高下するイメージが強い。だが、「リブラはドルやユーロといった複数の法定通貨の組み合わせと連動する仕組みで、交換レートが安定的」(マネックス仮想通貨研究所の大槻奈那所長)という。
国境を越えてやりとりすることも可能と見られ、実現すれば従来の海外送金よりも低コストで日数も要しないだろう。フェイスブックの利用者は世界で27億人に上るといわれ、銀行に代わる送金・決済プラットフォームとして一気に普及が進む可能性がある。マスターカードやビザ、ペイパルなどの世界大手決済サービスも同プロジェクトに参加する。
ただ、「マネーロンダリング(資金洗浄)に悪用される恐れもあり、各国政府は容認について慎重にならざるをえない」(大槻氏)。また、ブロックチェーン(分散型台帳)技術によって記録改ざんは困難とされるが、ハッキングなどによる情報漏洩が心配だ。フェイスブックでは過去にその問題が発生しており、各国政府が厳しい対策を迫る可能性もある。
----------
金融ジャーナリスト
出版社勤務等を経て1995年に独立し、金融経済の分野を専門に執筆活動を続ける。著書に『「株式新聞」のスゴイ読み方』(廣済堂出版)。
----------
(金融ジャーナリスト 大西 洋平 写真=AFLO)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
XTransfer、シンガポール金融管理局からMPIライセンスの基本承認を取得し、地元中小企業のクロスボーダー送金を促進
共同通信PRワイヤー / 2024年7月17日 15時18分
-
ソラミツ、パラオのブロックチェーン貯蓄国債システム実証事業 及び パプアニューギニアのCBDC実証実験を開始
PR TIMES / 2024年7月16日 15時45分
-
北朝鮮ハッカー集団、盗難仮想通貨をカンボジア決済会社通じ洗浄
ロイター / 2024年7月16日 10時45分
-
何かと話題の〈ビットコイン〉、発明者は正体不明の日本人?…いまさら聞けない「暗号資産」の超基本【マネックス証券アナリストが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月6日 11時15分
-
横浜銀行と業務提携契約を締結 海外送金において同行webサイトから当社海外送金サービス『PayForex』へ連結
共同通信PRワイヤー / 2024年6月25日 13時0分
ランキング
-
1セルフレジで客が減る? 欧米で「セルフレジ撤去」の動き、日本はどう捉えるべきか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月18日 8時10分
-
2「レイバン」メーカー、人気ブランド「シュプリーム」を15億ドルで買収
ロイター / 2024年7月18日 8時34分
-
3東証、一時1000円近く下落 円高進行で輸出関連に売り
共同通信 / 2024年7月18日 11時58分
-
4マクドナルドが「ストローなしで飲めるフタ」試行 紙ストローの行方は...?広報「未定でございます」
J-CASTニュース / 2024年7月17日 12時55分
-
5申請を忘れると年金200万円の損…荻原博子「もらえるものはとことんもらう」ための賢者の知恵
プレジデントオンライン / 2024年7月17日 8時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)