髙田明社長が40年以上続ける1日"1食半"
プレジデントオンライン / 2019年8月4日 11時15分
■ローヤルゼリー飲むことが大事
糖質制限ブームの影響もあり、近年厳しい食事制限を自らに課すビジネスパーソンが増えてきた。それは経営者も例外ではない。アンケートによると「健康維持のため日々の食事にルールを設けている」と答えた経営者は8割に迫る勢いで、一般のサラリーマンの約半数という数値を大きく上回っている。“健康な食事”については、諸説あるが「そのぶん正解と断言できるものはそう多くない」とは精神科医で、ベストセラー作家でもある樺沢紫苑氏。
「例えば、一日3食しっかり摂ったほうがよいという研究結果がある一方、少ないほうがよいという研究結果もあります。結局、どの年齢であるか、体重、体形、血圧や血糖値によって健康的な食事は異なります」
その代表例が糖質制限だ。
「糖質制限に関する研究は、肥満や糖尿病を対象にしたものが多く、BMIが正常領域の健康者でのデータは少ない。むしろ過剰な糖質制限で寿命が縮むという研究もあります。まずは自分の体質を把握することが大事なのです」
その点で、自らの体質を自覚し、40年以上にわたって過食しない食生活を続けている有名経営者がいる。
「朝食は一切食べず、昼は妻が作ってくれたお弁当。夜はおかず数品で基本お米は食べず、お酒も嗜む程度。一日“1食半”です」
長崎県佐世保市に本社を構える通販会社・ジャパネットたかたの社長を4年前に退き、現在Jリーグチーム・V・ファーレン長崎の代表取締役社長を務める高田明氏だ。
食習慣として氏がほかに取り入れているのは、毎日飲み続けているローヤルゼリー(写真)だ。
「ジャパネットで販売しているローヤルゼリーは20年以上飲んでいます。私は健康食品については飲んでいるという気持ちが大事だと思っています。健康食品を摂ることで健康を意識するようになるので、結果健康に近づいていくのではないでしょうか」
そんな2019年71歳を迎える高田氏には今、ある決意がある。
「あと47年、117歳まで生きることを宣言しています。ジャパネットの社長を退任した当時、『あと50年生きなさい』と夢で神様に言われて(笑)。実際には117歳まで生きられなくても、そう思って頑張っていれば100歳まで生かされるかもしれない。J2に降格したV・ファーレンの復活を含め、まだまだやらなければならない課題はたくさんある。そのため、食事だけでなく、運動にも気を使っています。できれば一日1万歩歩くこと。ジャパネット時代は、スタジオ内を歩き回り、歩数を確保していましたし、引退する2年半前からは本社のエレベーターを使わず、すべて階段移動にしていました」
ただ最近は会議続きで、歩く機会がめっきり減ったという。
「出張でサッカーのアウェー試合に行ったときのほうがよく歩くので、体の調子はいいかもしれませんね。また、休日はときどきはゴルフに出かけます。スコアは130を叩くこともありますが、気にしていません。歩くことが大事ですから」
睡眠についてはこう語った。
「この年になると、朝早く目が覚めたり、長時間眠れないということも聞きますが、私は寝なさいと言われれば何時間でも眠れるし、逆に短い睡眠時間で朝早く起きなければいけないときには、ちゃんと起きられます。また、夜にいろいろ考えて眠れないということが人生で1度もない。くよくよ悩まない性格なのが、健康にもいいのかもしれませんね」
■無駄な会食や人間関係、時間の過ごし方をすべて棚卸しする
ほかに、食事量を抑える健康法として、近年注目されているのが「断食」だ。本格的なものになると、山奥に数日間籠もり、まるで修行僧のような生活を送るものもあるが、断食は都会に住んでいても実践できる。
「断食は単に自らの体内を整えるというメリットだけにとどまりません。それ以上に自分が生まれ変わる時間なのです」
国会議員の秘書を外国人として初めて務め、現在は政財界との豊富なネットワークを活かし、外資系企業の日本進出支援コンサルティングを行うティモシー・ラングリー氏。彼は年2回実行している断食生活の多大なメリットを教えてくれた。
「10日間、原則として何も食べない生活を続けます。例外的に飲むのがコールドプレスジュース。野菜やフルーツの栄養素を失わずに高圧のジューサーでつぶしたスムージーで、これ以外に摂取するのは紅茶と水のみ。会食にも原則出席せず、サウナに毎日通い、体内の老廃物を流しデトックスをします」
ラングリー氏が断食を始めたのは今から6年前。友人から紹介されたBlessed Herbsという断食中に飲む紅茶を紹介されたのがきっかけだ。
「断食を始めると、最初の3日で1~2キログラム体重が落ち、最終的には8キログラムほど痩せます。皮膚もつるつるになり、便秘も解消するなど身体的なメリットもたくさんありますが、精神が研ぎ澄まされ、自分を見直せる精神的メリットがあります」
ラングリー氏は断食期間中にサウナ内で、これまでの習慣を振り返り、無駄な会食や人間関係、時間の過ごし方をすべて棚卸しするのだという。
「そこで『今の自分には合わないな』と思う人や、時間の過ごし方をすべてやめる。これが大事なのです。よく、日本の社長は『いきつけのお店』をつくりたがりますが、ルーティンばかりになると、なぜ自分はここにいるのかということを忘れてしまいがちです。多忙なビジネスマンこそ、ピュアに自らを見つめ直す機会が必要なのです」
身も心もリフレッシュする断食の効果は、常にゼロベースで思考を研ぎ澄ませる必要のある経営者には特にメリットを実感しやすいはずだ。
(集計協力=mikuPR、アイランド・ブレイン、ネタもと、高橋史佳)
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精神科医
1965年、札幌市生まれ。札幌医科大学卒。米・イリノイ大学への留学を経て樺沢心理学研究所を設立。著書に『学びを結果に変えるアウトプット大全』など多数。
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編集者・ライター
1985年生まれ。12年法政大学卒業、出版社入社。月刊誌編集部を経て15年独立。専門分野は金融、起業、IT、不動産、自動車、婚活、美容など。
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(編集者・ライター 鈴木 俊之 撮影=鈴木俊之、横溝浩孝)
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