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顔の皮膚がたるむ意外な原因はどこにあるか

プレジデントオンライン / 2019年9月22日 6時15分

イラスト=中西隆浩

不意に撮られた写真を見たら、輪郭がぼやけていたり二重アゴになっていた、なんて経験が1度はあるのでは? フェイスラインがゆるむだけで、顔は太って見えたり、老けた印象になるもの。そこで引き締まった輪郭を取り戻すための姿勢やマッサージ法、最新美容法を紹介。

■輪郭がゆるむ原因は実は足裏にあった!

顔がたるむのは年齢のせい、と思いがちだが、パーソナルフェイストレーナーの木村祐介さんは、加齢以上に普段の姿勢に要因があるという。

■足裏が使えない人は、フェイスラインがゆるみやすい

「顔に限らず、体のたるみは筋肉がゆるんでいることを意味します。フェイスラインを左右する顔の表情筋は、帽状腱膜(けんまく)という額の筋肉にぶら下がるようについていて、この帽状腱膜は脊柱起立筋やハムストリング、そして、最終的には足の指につながっています。つまり足の指をきちんと使えていないかかと重心の人は、ハムストリング、脊柱起立筋もゆるんでしまい、猫背になりやすい。こうなるとつながっている額の筋肉もゆるみ、ぶら下がっている表情筋も弛緩(しかん)して顔がたるんでしまうのです。まぶたが重たい印象になったり、鼻の下の溝が広がってきた人は注意。まずは足の指をきちんと使えるつま先重心にすることが大切です。姿勢と重心を改善できれば、ヒップアップやバストアップにもなりますよ」

■唇の動きによって、顔のたるみは解消する

姿勢に加えて、もちろん表情筋もリフトアップにおいては重要。ポイントとなるのは唇。

「唇の端が下がっていれば卑屈に見えるし、上がっていれば笑顔に見える。顔の表情は唇で表現されているんです。顔の筋肉図を見てください。頬やアゴなどすべての筋肉が唇を起点に放射状についていることがわかります。つまり唇をうまく利用すれば表情筋を引き締めることができるのです。リフトアップという言葉から誤解されがちなのですが、顔が引き締まるというのは、皮膚が上がっていることではなく、頭蓋骨に皮膚がきちんと張り付いている状態です。無理に持ち上げようとすると余った皮膚が結局は落ちて、たるみになってしまう。顔のマッサージも、肉をたたいて柔らかくするようなもので、むくみが取れたり、筋肉を動かしやすくはなりますが、皮膚がゆるみやすくもなるのです。上げるのではなく、筋肉を意識して、常にテンションをかけることが引き締めにおいては重要です」

イラスト=中西隆浩

■日常生活の習慣ひとつで、フェイスラインが見違える!

「マッサージに行くと一時的には肩コリが和らぎますが、すぐに元に戻ってしまいますよね。これは凝った状態を脳が記憶しているため、体を元に戻そうとするからです。たるまないための姿勢も同じで、常に正しい位置を意識して、脳に記憶させることが重要です」

逆にたるまない姿勢をマスターすれば、日常生活のなかでフェイスラインは引き締まっていく。では、どのような姿勢がいいのだろう。

イラスト=miya、以下すべて同じ

■つま先を床に擦ることで、正しい重心をマスターして

「足の指で地面をしっかりつかめるつま先重心にするために、骨盤の下を前に出して、お尻の穴を締める。さらに胸を張って肩甲骨が下がった状態が、たるまない正しい姿勢です。感覚をつかむコツをお教えします。まずは椅子に浅く腰かけて、片方の足を前に軽く蹴り出して、つま先で床を擦るように足を元の位置に戻します。もう片方も同じようにしたら、1度座り直す。こうすると自然と背筋が伸びるので、あとは胸を張れば肩甲骨は下がって首も長く見えます。この感覚を覚えておけば、立ったときも正しい姿勢を取りやすくなります。姿勢が正しくなると、目が開きやすくなるという人もいます。デスクワークをするときは、必ずこの動作をすると、たるみにくくなりますよ」

■表情筋の筋トレを日常生活に取り入れて

この状態をキープして行いたいのが表情筋の筋トレ。日常生活では唇が縦横へと外方向へ動くことが多いため、前方向へ唇をすぼめることで筋肉に負荷をかけることができる。

「口を大きく“あ”の形に開きます。そのアゴの形をキープしたまま、唇だけ“お”の形に。この唇の形が筋トレの支点となります。そのまま、左の鎖骨に右手を添えて、左手で上から押さえ、顔を右斜め上へと向けるとフェイスラインから鎖骨までテンションがかかり、筋トレになるのです。反対側も同じようにしたら、最後に鎖骨の間を押さえて、上を向きましょう。イメージはアイロンがけです。アイロンをかけるときに片側を押さえないと、シワがのびませんよね。表情筋のトレーニングも同じです。強く引っ張る必要はなく、唇が前に出るのと同じぐらいの力で押さえるだけでOK。この口の形のまま、耳の後ろに手の際を当てて、軽く引っ張るようにするのもフェイスラインには有効ですし、シワが気になる人は、シワの上に軽く手を当ててテンションをかけるといいでしょう。この口の形をキープしたまま、軽く唇だけ閉じた状態を普段から心がけるようにするといいですよ。慣れれば筋トレの状態で、会話をすることもできるようになります」

■“足の関節押し”で顔のラインがスッキリ

額の筋肉は足底までつながっているため、つま先重心で立ち、足の指でしっかりと地面をつかめる姿勢をマスターすることが、顔のリフトアップには効果的。ところが足裏の足底腱膜が硬くなっていると、足指をうまく使えず、姿勢をきちんとキープできないという。

「ハイヒールを履いていたり、運動不足やデスクワークが多い人、足の指が反っている浮き指の人は要注意です」と言うのは、理学療法士の清水賢二さんだ。

■足裏を使えないと、体も顔も弛緩した印象に

「いろいろな人を施術してきましたが、足底腱膜がやわらかく、正しい姿勢で背筋が伸びている人は、パーツが中心に寄った立体的な顔立ちの人が多く、体にもメリハリがあります。逆に猫背で足の指でしっかり地面をつかめない人は体が横に開いていて、顔全体が間延びしているような印象になります。目の間の距離が広がってきたり、鼻の穴が見えやすくなった人は要注意ですね。姿勢が顔に影響して、たるんできた可能性が高いです」

■足裏をやわらかくする、外くるぶしの関節に注目

足底腱膜をやわらかくするために、足裏マッサージ以上に効果があるというのが、清水さんが“ビューティスイッチ”と呼ぶ、足の外くるぶしの前方斜め下にあるショパール関節のマッサージ。

「足首を内外にひねる動作に関わる関節で、姿勢の土台ともなる重要なポイントです。かかと重心の人はここが硬くなっていたり、外側に傾斜している場合が多いのですが、そうすると足の裏の筋肉も引っ張られて、硬くなり、動きが悪くなるのです。ビューティスイッチは、外くるぶしの頂点に人さし指の第2関節を当てて、下に約45度回転させた少しくぼんだところにあります。このくぼみを縦にグイグイと30秒ほど押してほぐしてください」

強い痛みを感じる場合も多いが、即効性は抜群! まずは片側だけもんで、フェイスラインを確認してみて。左右で輪郭が変わったのが実感できるはず。

■靴底をチェックして、歩き方のクセを知る

「正しい姿勢をマスターしたら歩き方にも着目しましょう。靴底を見て、右側だけ大きく削れていれば、それは骨盤が右に開いているということ。右のショパール関節にも負荷がかかっているため、マッサージしたときの痛みも強いはずです。歩き方のクセを見極めて念入りにマッサージしてあげるといいでしょう」

余裕があるときは、さらに足裏マッサージで張りをほぐせば、より効果がアップするそう。

■冬に凝り固まった筋肉をEMSで活性化し、たるみを回避

寒いと体は筋肉を収縮させることで熱をつくり、体を温める。ところが筋肉の収縮は、筋肉を硬くして、コリやむくみを引き起こし、たるみの要因になるという。つまり、冬の間に顔はたるみやすい状態になっているということ。これを解消するために誕生したのが「表情筋活性リフトアップコース」だ。まずは固まってしまった表情筋をEMSでほぐし、筋肉が動きやすい状態へと戻していく。ピリピリとした軽い刺激、グイングインと引きつけられるような筋肉の動きを感じた直後から、なんとなく顔が軽くなり、ふだんの自分がいかに顔の筋肉を使っていなかったかが実感できる。次に筋肉を温めながら、コラーゲンを生成して肌を引き締めるためのラジオ波を真皮の表層へ照射し、パックをして終了。

施術後はアゴの下の陰影がくっきりしただけでなく、頬の位置が上がり、顔全体が立体的に。目を開きやすくなった。大切な予定のある当日でも、リスクなくリフトアップできるのもうれしい。

寒さが和らいできたら、即受けておきたいメニューだ。

■頭皮に美容成分を注入することで、ポニーテール効果を再現

ポニーテールにすると、顔全体が引き上がって見えるというのは女性なら誰もが知っているはず。これを美容医療で再現したのが「エアージェット」。針を使わず空気圧でリフトアップ成分を頭皮へと注入。頭皮内がボリュームアップすることで、顔の皮膚が引っ張られ、必然的に顔がリフトアップするという仕組みだ。実際の施術は、その人のたるんでいる場所やたるみ具合などを見極めながら、少しずつ何度もショットを打っていく。人によって差はあるが、平均100ショット前後も打つそう。カシャンカシャンと引き金を引いたような音とともに、側頭部、耳の裏側、うなじ……と液を注入していく。

基本的には髪に隠れて見えないところに入れていくので、目に見える範囲にダウンタイムはなし。軽い衝撃と、場所によって多少の痛みはあるものの、思ったより痛さは感じなかった。施術後は頭皮にボコボコとした突起がたくさんできるものの、翌日には解消。メイクをしたままリフトアップできるのも忙しい現代女性には利点だ。

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木村祐介(きむら・ゆうすけ)
パーソナルフェイストレーナー
運動力学を基に美顔ワークアウトを考案。『日本で唯一のパーソナルフェイストレーナーが教える小顔ワークアウト』(ワニブックス)。@kimura_yusuke
 

清水賢二(しみず・けんじ)
理学療法士
骨格矯正の専門家として1万人以上に施術。開発を手がけた靴下「エアライズ」ははくだけで重心が変わると50万足以上が売れた大ヒット商品に。http://beautyarmor.jp
 

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(林田 順子)

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