東大生が多くの科目でも小器用にこなせるワケ

プレジデントオンライン / 2019年9月21日 11時15分

作画=ひなた水色

東京大学に合格するためには複数の科目をこなせなければいけない。東大生はどうやって試験を乗り越えてきたのか。現役東大生の西岡壱誠さんは、「東大生は最小限の努力で最大限の成果を得る器用さがある。その背景にあるのはスケジュール管理術だ」という——。

■全ての物事は計画通りに行くわけがない

「なかなか計画通りに仕事が進まない!」
「最初は計画通りに行くんだけど、どんどん苦しくなってって、計画が壊れちゃう!」

こんなお悩みをお持ちの方は、意外に多いのではないでしょうか?

その気持ち、非常によくわかります。計画通りにスケジュールを進めるというのはなかなか難しいものですよね。無理をして体を壊してしまうことだってあります。

今日はそんなみなさんに、東大生がどのようにして「スケジュールを立てて実行しているか」について、『マンガでわかる東大勉強法』(幻冬舎)の一部をご紹介したいと思います。

■東大生は余裕を持ちつつギリギリの計画を立てる

いかがでしたか?

まず多くの方に知ってもらいたいのは、「全ての物事は、計画通りに行くわけがない」ということです。

例えばみなさんは朝学校や職場に遅れずに行けていますか?

「もちろん!」という人もいるかもしれませんが、多分1年間365日で一度も遅刻をしたことがないという人はそんなにいないのではないでしょうか。

もしかしたら朝起きたらおなかが痛いかもしれません。乗るはずだった電車が遅れているかもしれません。道路が混んでいるかもしれませんし、家族が急に体調を崩して面倒を見なければならないかもしれません。

なんだかんだで、やむに止まれぬ事情も込みで、計画というのは絶対うまくいかないものなのです。

しかしそんな中でも、朝学校や職場に毎日遅刻することなく行ける人がいます。そういう人は何をしているかというと、「余裕を持って」いるのです。例えば8時半までに出社しなければならない場合、8時25分に到着するように行ったら多分遅刻することもあると思います。

でも、8時に到着しようと、または7時半に到着しようと出社している人はどうでしょう。ちょっとおなかが痛くなっても、一本電車に乗り遅れても、十分余裕を持って登校できるはずです。

「計画」というのは、こういうものです。キツキツで、ギリギリで、あともう少しで時間が無くなってしまうような計画を立てたらアウトなんです。絶対その通りには進まないんです。

しかし、ギリギリのところまでで計画を立ててしまうのも人間の性。「8時に着いたら30分も暇じゃん!」「もう30分ぐらいは寝ていたい」と思ってしまいます。

ちなみに東大生は、この「余裕を持って行動しつつも、ギリギリの計画を立てる」というのが非常にうまい人たちです。大学の学内テストの点数も、余裕を持ちながらも単位が取れるギリギリの点数を狙い、そして最小限の努力量で単位を獲得する人が多いです。多少何かあっても大丈夫なように準備しながらも、過度な準備はしないで器用に計画を達成していく……そういう器用さがあるから、多くの科目の勉強をこなし、偏差値が一番高い大学に合格できたというわけです。

この東大生の計画実行の器用さをまねできる方法が、マンガの中で主人公たちが実践していた「東大式・付箋スケジュール管理術」です。今からその方法をご紹介します。

■STEP1 一番遠くの目標を決める

まず重要なのは、短期的でなく長期的な展望を持つことです。

例えば東大生は、高校3年生の段階から東大の入試で何点取れば合格なのか知っている人が多いです。

どの科目でどれくらいの点数を取れば自分が合格できるのかを考えた上で、「じゃあ数学をこれくらい頑張ろう」「英語はもう少し頑張らなきゃな」と目的達成のために努力するのです。

まずは、長期的な展望から決めましょう。1年後、または10年後、一体自分がどういう状態になればいいのか、明確なゴールを持っておきましょう。それが現実的なのかどうかとか、本当にその点数が取れるのかとか、そういうことはきちんと考えなければなりませんが、しかしそういうのは後からでも考えられます。「計画通りにいかない」と何度も言っていますが、目標だってそうです。計画通りにいかないけれど、でも一度決めておくことには意味があります。そこから後から何度でも修正すればいいのです。

「出世して課長になる!」「バイトリーダーになる!」「この資格をゲットする!」など、目標を明確にしましょう。

■STEP2 その目標に数字を入れて細かく具体化する

さて、ここから実践するのは、具体的に「その目標を達成するためにはどうすればいいのか?」「その点数を取るためにはどこで点を取ればいいのか?」「今の自分の成績や現状を踏まえて、どの科目でどれくらい点数を取ろう?」と考えてみるのです。

大きな仕事を10個やるなのか、企画書を10個書くなのか、数学で100点を取るなのか、何が目標なのかはわかりませんが、きちんと目標を、数字で具体化してみましょう。

数字というのは、非常にわかりやすい指標です。具体的でわかりやすく、実行に移しやすいです。数字を意識して具体化していきましょう。

■STEP3 その目的を見据えて、この1カ月で何を達成するか考える

目標が見据えられたらあとは簡単です。それをクリアするために、一体何が必要なのかをしっかり考えてみましょう。

具体的には、「英語120点」と決めたのならば、どんな問題集をやればその点数が取れるのかしっかり考えてみるのです。考えたあとは、必要なものをどんどん付箋に書いていきます。「英語長文問題集A」とか「過去問演習3年分」とか、とにかく目標を書いていきます。

多分、目標が遠くにある人ほどたくさんの付箋が出てくることと思いますが、それで構いません。取りあえず何をやればいいのかをしっかり書きまくります。

その付箋の集まりは、「これをやれば目標達成ができる表」になります。「これだけやれば合格できる表」ですね。東大生は結構初期の、高校2年生くらいからこの表を作っていたと語る学生も少なくありません。きちんとSTEP1・STEP2でゴールを見据えて、そこから逆算して目標を作ったはずです。ということは、それが全部終わればあなたが目標達成できるリストが目の前に作られたことになるのです。

このリストさえできてしまえばあとはそれを1カ月ごとに入れ込んでいけばクリアです。「この1カ月間で何個の付箋を終わらせればいいか」を計算して、その中からやる付箋を決めればいいのです。例えば受験まであと1年で、36枚付箋があったら、1カ月で3枚ずつ終わらせていけばクリアできる計算になります。それから、「じゃあ今月はどの3枚をやろう?」と選んで実践していけばいいのです。

■STEP4 1カ月の付箋を細分化して、1週間の目標を作り上げる

ここからは、選んだ付箋を細分化します。「本を1冊読む!」とか言ってもなかなか終わりません。しかし、「1日5ページ!」とかなら1日でも終わりますよね? 取りあえず、そういうふうに1つの付箋をたくさんの付箋に細分化します。

そして、そのたくさんの付箋の中から、また先ほどと同様に「今週は何個の付箋を終わらせればいいんだ?」「なんの付箋を終わらせよう?」と考え、何を実践するか決めます。

西岡壱誠『マンガでわかる 東大勉強法』(幻冬舎)

ここまでやればあとは実践です。自分の部屋や机に付箋を貼っておきましょう。そしてその付箋がゼロになった時、その週のノルマは達成です。

この方法なら、例えば「うーん、今日は数学の気分じゃないんだよなー」とか「あー、今日は英語はやりたくない。数学だったらやってもいいな」とか、そういう自分の気分にも対応して実行することができます。

その上、どんどん付箋を剝がしていく過程というのは結構癖になります。やることがしっかり明確になりますから、それを一つひとつ片付けていけば、「頑張った痕跡」というのが見えやすいのです。また、あと1日残して付箋がゼロになったりすると、「やったー! 明日は何もやらなくていいぞ!」となることもあります。

いかがですか? ちょっとやりたくなったのではありませんか? ぜひこの方法でスケジュールを立ててみてください!

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西岡 壱誠(にしおか・いっせい)
東京大学4年生
1996年生まれ。2浪から「暗記術」「読書術」「作文術」を開発し、東京大学経済学部に合格を果たす。全国4つの高校で「リアルドラゴン桜プロジェクト」を実施し、高校生に勉強法を教えている。近著に『書き込み式「東大作文練習ノート」つき 東大作文』(東洋経済新報社)など。

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(東京大学4年生 西岡 壱誠)

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