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副業を始めるのに"特別なスキル"はいらない

プレジデントオンライン / 2019年10月24日 6時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Natee Meepian

Q. 副業したいがスキルに自信がない

■君はアフリカで稼げるか

そもそも、副業をするのに特別なスキルは必要なのでしょうか。スキルがあっても、それをお金に換える術がなければ意味がありません。

リソース・ベースド・ビューとポジショニング・ビューという考え方があります。

リソース・ベースド・ビューというのは、○○という力があるからこれでビジネスしよう、つまり、スキルを付けてからビジネスをやろうという考え方です。逆に、ポジショニング・ビューというのは、ビジネスチャンスに早く飛び付いたほうが、結果スキルも追い付いてくるのではないかという考え方で、ベンチャー企業の多くはこれに基づいていると言えるでしょう。

『未来の稼ぎ方』は、2019年から38年にかけて、社会や技術、ビジネスがどう変化していくか予測した本です。

未来予測が当たるとはかぎりませんが、この本を読むと、視点を変換することでいかにビジネスのチャンスを生むことができるかという観点を身に付けることができます。

■御用聞き2.0とでもいうべきビジネスの萌芽

この本の初めの章ではコンビニ大手3社が47都道府県に出店したということが紹介されています。店舗数は飽和状態に達したと考えられますが、売上高はスーパーのそれに近づいています。これはコンビニがニーズに応じて「あらゆる業態を飲み込んで成長してきた」ことによるものですが、筆者は「御用聞き2.0とでもいうべきビジネスの萌芽」と指摘します。時代の変化によって、ビジネスチャンスは変わっていくのです。

坂口孝則 著●データに基づき、「コンビニ」「エネルギー」「インフラ」「宇宙」「アフリカ」など20業界の未来を予測。(幻冬舎新書)

ほかにも24年に起きる変化としてアフリカの人口増を背景としてビジネスの勃興を挙げています。

“アフリカの人口増が、そのまま住宅を増やせば何が起こるだろうか。その際に問題となるのは、建築家が足りなくなることだろう。そして、建材の生産ノウハウなども、日本が優位性を持っている。”

ビジネスパーソンには、多かれ少なかれ何かしらスキルが身に付いています。副業のために新たにスキルを身に付けるのではなく、それをどう活かすかということを考えるのが得策ではないでしょうか。

組織のなかでのんべんだらりと仕事を続けているだけでは成功はできません。また、努力をしたからといって、必ずしも報われるとはかぎりません。時代の変化、それに即した稼ぎ方を嗅ぎ分ける能力を身に付け、身軽に動くことが、副業で稼ぐポイントだと考えています。

私は、過去の手帳やカレンダーなどを見返すことを「タイムマシン受注」と呼んでおすすめしています。手帳などの書き込みを見返すと、そのときにはさまざまな事情で実現できなかった商談やアイデアが見つかります。数年経てば状況が変化し、実現できるということもありえます。ビジネスに重要なのはスキルだけではなく、環境との掛け合わせです。

副業を始める前に、まず自分がどのようなスキルを有しているのか、それはどんな環境でなら活かすことができるのか、自己分析を行うのがいいでしょう。新卒ではなく、経験を積んだ社会人こそ、自己分析をする意味があるはずです。

▼スキルでなく視点の変換が大事

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常見 陽平(つねみ・ようへい)
千葉商科大学国際教養学部専任講師、働き方評論家
1974年札幌市出身。一橋大学商学部卒業、同大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て2015年4月より現職。著書に『僕たちはガンダムのジムである』『「就活」と日本社会』『なぜ、残業はなくならないのか』『社畜上等! 会社で楽しく生きるには』ほか。『現代用語の基礎知識』「働き方事情」の項目を執筆中。1児の父。

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(千葉商科大学国際教養学部専任講師、働き方評論家 常見 陽平 構成=梁 観児)

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