1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

登山家が重い荷物で長時間歩いても疲れない訳

プレジデントオンライン / 2019年11月24日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Tatomm

肩が凝った、腰がだるい。でも病院に行くほどではない……。そんなちょっとした体の不調は、日常生活の中で予防し、癒やすべし! “目利き”が選ぶお役立ちグッズを一挙公開。

■毎日が楽しくなる生活補助グッズ

デスクワークや通勤、外回りの疲れを手軽に癒やしたい。体のトラブルを予防したい。スムーズに移動したい……。そんな願いをかなえるグッズを、専門店のエキスパートたちに挙げてもらった。

頼れる都市部のホームセンター、東急ハンズ。同社新宿店で健康グッズ売り場を担当する山崎達也さんのイチオシは「オリバックチェア」。無理なく正しい姿勢で座ることができる、折り畳み式姿勢トレーニングチェアだ。

日本発で世界各国に店舗を展開するアウトドアメーカー、モンベルの広報部課長金森智さんには、登山グッズの中から、ビジネスパーソンが日常生活で使えるグッズを教えてもらった。「足腰や関節を守るうえで一番大事なのは、地面に接する靴」として勧めるのは、クッション性が高く疲れにくいハイキング用シューズ「ラップランドストライダー」。

最新のヘルスケア家電を網羅するヨドバシカメラ。同社マルチメディアAkiba理美容専門チームの酒井舜一さんが推す「RATEK(楽てく)」は、画期的な歩行サポートツールだ。握り手のついた支柱の先のキャスターが転がることで、スムーズな歩行を実現する。

お勧めグッズはこれらにとどまらない。目的別にご紹介しよう。

■足元から背筋までグッズでシャキッと

「1日に8~9時間くらい売り場を歩き回っているので、疲労を防ぐグッズには特に関心があり、日々研究している」と話す東急ハンズの山崎さん。見落としがちな姿勢サポートグッズとして挙げてくれたのがインソール(靴の中敷き)だ。

「カラーウォーカー」は、「歩く姿勢を整え、無理な負担をかけない正しい重心移動を促して、ひざや腰の負担を軽減するインソール」と山崎さん。特に外反母趾の人やビジネスシューズを履く人にお勧めだ。

「大山式ボディメイクパッド」シリーズも、姿勢サポートに効果がある。歩くときに、指が浮いてしまう「浮き指」の状態だと、体のバランスが崩れて姿勢が悪くなるが、ボディメイクパッドは、親指と薬指をリングの中に入れて着用することで浮き指を補正する。よい姿勢を維持する筋肉が鍛えられるため、特に硬度の強い同シリーズの「スポーツ」は、ゴルフのスコアアップを目的に着用する人も多い。

ヨドバシカメラの酒井さんが選んだ「Style BX Plus」は、「着る」タイプの姿勢サポートグッズだ。「ベルトが背中で8の字になっているので、猫背の人でも自然に胸を張るようになり、呼吸が深くなり代謝も上がる」(酒井さん)。色は黒と白の2色。白はワイシャツの下に着ても目立ちにくい。

ビジネスパーソンの姿勢サポートで注目すべきはカバンだ。自身も山登りが趣味だというモンベルの金森さんは、「ひざや関節に負担をかけないためには、荷物を両肩で背負い、両手を空けバランスよく歩くことが大切」と話す。リュック「アウルパック」は、アウトドアメーカーの製品だけあって、ストラップなどの細部もしっかりと作られている。パソコン用ポケットや小物類を整理して収納できるポケットなどがあり、ビジネスにもぴったりだ。

歩行の補助といえば杖が思い浮かぶが、高齢者用の杖には抵抗があるかもしれない。しかしハイキング用のトレッキングポールなら、性能もデザイン性も高く、ビジネスパーソンがスーツ姿で使っても違和感がない。山歩き用ではあるが、ひざが痛い場合などに、段差や階段を楽に上り下りする手助けになる。雪の日の通勤でも、ポールがあれば転倒防止になるので安心だ。素材は、アルミよりも軽いカーボンがお勧め。「アルパイン フォールディングポール」は、折り畳むと39センチとコンパクトになり、カーボン製は238グラムと非常に軽い。

■スーツ下に着用でパワーアップ

座り仕事でも立ち仕事でも「腰が痛い」という悩みを抱える人は多い。そんなときに使用を検討したいのが腰のサポーターだ。多種多様な製品が発売されているなか、東急ハンズの山崎さんが勧めるのは、「naoss バックサポートベルト」シリーズだ。中でもクッションが腰を左右から支える形状の「ugoko」は、動きやすさを重視した設計。薄くて軽いため、スーツのズボンの下にも着用しやすい。

一方、「POJI 骨盤・姿勢 体幹筋サポーター」は、「骨盤から腰までをしっかり固めて背骨のゆがみを正し、姿勢を整えて体幹の筋肉をつくるというもの。これまで、腰を固めるタイプのサポーターはあったが、あわせて筋力を補うものはほとんどなく、画期的な商品です」(山崎さん)。仕事や家事における腰の負担を軽減するほか、ゴルフや野球、テニスといった体をひねる動きの多いスポーツでは、強伸縮バンドの力により、ボールの飛距離やスピードアップの効果が期待できる。

自身も普段からよくサポーターを利用しているという山崎さんは、「サポーターは、『けがをしたときにつけるもの』というイメージを持っている人が多いが、普段のパフォーマンスを上げるために使えるものも多い。特に痛みや違和感がなくても日常で着用していると、疲れ方が全然違う」と活用を勧める。

モンベルの金森さんも、「サポーターは疲れてからつけるのではなく、最初からつけておくと疲れが軽減できる」と話す。長時間着用するものなので、サポート力だけでなく、つけ心地も重要。山登り用のサポーターは、こうした条件を備えている。

「サポーテック タイツ」は、下肢全体、太もも裏のハムストリング、ひざの関節とじん帯などをしっかりサポートする。また、足首に近いほど着圧が高く、血行を促進するので疲労の軽減効果が高い。「サポーテック ライト タイツ」は、薄手で通気性が高く快適。スーツのズボンの下にも着用しやすい。

「タイツはウエストが苦しい」「タイツ自体に抵抗がある」という人には、ひざだけをサポートする「サポーテック ニーサポーター クイックフィット」がお勧めだ。

サポーター選びで重要なのはサイズだ。金森さんは、「サイズが合わないと効果も半減する。緩すぎもきつすぎもよくないため、パッケージを見ただけで決めるのではなく、試着してから購入を」とアドバイスする。

■肩凝りもひざ痛も24時間いつでもケア

治療やリラックスを目的とした機器は技術の進歩が著しい。

ヨドバシカメラの酒井さんがまず勧めるのは、肩や腰に高周波のパルスを当てることで血行を促進し、凝りを和らげる「コリコラン」だ。使用中にピリピリとした刺激を感じやすい低周波治療器に比べ、高周波治療器はそのような刺激がない。また、装着部分が直径約3センチ、6グラムと小型、軽量で、充電式のコードレスなので、オフィスで仕事をしながら治療ができる。

スポーツによる筋肉疲労や凝りには、オムロンの「コードレス低周波治療器」がお勧めだ。筋肉疲労回復、筋肉痛を緩和する「低周波モード」と、プロアスリートが運動後のコンディショニングケアに使う「マイクロカレントモード」が選べる。スマートフォンを使って強さや時間などを操作できるので、「ジムなどで運動した後、帰宅するときに、脚や腰、おしりなど好きな場所に貼って使える」(酒井さん)。

ひざの痛みには、オムロンの「ひざ電気治療バンド」だ。従来の低周波治療器は、電気パルスを流すことで筋肉を動かして疲労や凝りを緩和するものが主流だった。しかし、この製品は、痛みの抑制物質を分泌させ血行を促進する低周波と、痛みの伝達を遮断する効果のある高周波の2種類のパルスを組み合わせて流す。慢性、急性どちらの痛みにも対応する優れモノだ。

ひざが痛いと、ひざを動かさなくなり、筋肉が衰えて余計に痛みが増すという悪循環に陥りがちだが、「ひざ電気治療バンドは、ひざの痛みを和らげるので、装着しながら無理なく運動できる。そのため、歩行に必要な筋肉を鍛えることができる」(酒井さん)という。

脚の疲れ解消で人気なのは、「エアーマッサージャー コードレス レッグリフレ」だ。エアーバッグが、人の手によるマッサージを再現した圧迫を行い、血行を促す。単3電池、ACアダプターどちらでも使え、手軽に持ち運べるので、出張の新幹線内や旅先などでも使える。「パナソニックのリフレシリーズは女性に人気だが、『妻のために買ったが、使ってみたらよかった』と愛用する男性も多い」(酒井さん)という。

酒井さんは「本格的にトレーニングをしていて体のケアをしたいという人も、加齢で疲労や不調を感じやすくなった人も、その解決方法や解決グッズは似ている。さまざまな提案ができるので、気軽に声をかけてほしい」と話す。

----------

酒井舜一
ヨドバシカメラ
同社マルチメディアAkiba理美容専門チーム プロダクトスペシャリスト。学生時代は陸上競技部の短距離選手で、体の仕組みにも詳しい。
 

金森 智
モンベル
同社広報部課長。社員に「自然を愛するアウトドアの達人」が居並ぶ同社で、金森さんは登山歴約30年のベテラン。最近はカヤックに夢中。
 

山崎達也
東急ハンズ
同社新宿店3階「ゲンキにシャキッと商店」店主。入浴時と就寝時以外はサポーターを着用するなど、製品研究に余念がない。
 

----------

■▼最旬! 各店のイチオシグッズ

■▼姿勢サポート

■▼姿勢サポート

■▼サポーター

■▼サポーター

■▼治療器&リラックス

■▼治療器&リラックス

----------

大井 明子(おおい・あきこ)
ライター
ワシントン大学卒業後、時事通信社に入社し、記者として警察、経済などを担当。再びの留学を決意し、米国コロンビア大学国際公共政策大学院を卒業。大手家電メーカーなどを経てライターとして独立。

----------

(ライター 大井 明子 撮影=石橋素幸、向井 渉 写真=Getty Images 写真提供=旭工業、オムロン、パナソニック)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください