1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「スマホ猫背」がもたらす肩こり以外の怖い症状

プレジデントオンライン / 2019年11月7日 15時15分

原田賢『自律神経は引き算で整える』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

なぜか疲労感が取れないという人は、スマホ習慣に原因があるかもしれない。整体師の原田賢氏は「長く健康な状態でいるためには、体をリラックスさせる時間を『引き算』で考える必要がある」という——。

※本稿は、原田賢『自律神経は引き算で整える』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

■本当は怖い「悪い姿勢」のダメージ

パソコンだけでなく、スマホの使用もみなさんの体に負担をかけます。

スマホを見るときには頭ごと下を向く(首を垂れる状態)ので、パソコン使用時と同様、猫背になります。パソコンよりもスマホを使用しているときのほうが、さらに下を向く角度は大きくなっています。下を向く角度が大きいほど、首の筋肉に負担をかけます。

この問題を解決するには、猫背にならないよう背筋を伸ばした状態で、目線だけを画面に向けることです。目線を下に向けるだけでも、少し首が垂れた状態にはなりますが、猫背のときと比較すると、首が下を向いている角度は格段に小さくなります。

首が下を向いている角度が大きいほど、頭の重さが首の筋肉にかかってきます。首が下を向いている角度を小さくし、首にかかる頭の重さを少なくすること。ここでも、引き算することが重要となるのです。

また、スマホを握って操作をしているだけでも、手のひらの筋肉や腕の筋肉に負担をかけます。前述したように、筋肉は同じ姿勢を続けると硬くなるという特徴があるため、スマホを長時間使用し握り続けていれば、手のひらと腕の筋肉は、どんどんこり続けていきます。

■なんとなく見るは、すごく危ない

電車で移動しているときなど、特別な用事がないのにもかかわらず、なんとなくスマホを見続けている……よく見かける光景ですね。そうやって暇つぶしにスマホを使用している方は要注意です。

夜に布団に入ってから、寝る前にあお向けの状態でスマホを見ている方もいるかもしれません。これは、手のひらの筋肉だけではなく、腕の筋肉も硬くし、首や胸の筋肉にも負担をかける行為です。筋肉の緊張は、交感神経の働きを高めます。体のいろいろな筋肉がこり固まっていたら、リラックスできずに、緊張し続けているのと同じになってしまいます。

スマホを見るという行為そのものがクセになっていると、自律神経を乱す原因になります。何気なくやっているのだとしても、それはとても良くないことだと覚えておいてください。

一日の生活の時間からスマホを使用する時間を「引き算」してみましょう。必要のないときには意識してスマホを取り出さないようにする。暇つぶしのときも、スマホを眺めずに、ぼーっとリラックスしてみる。そうすれば、副交感神経が働きやすくなるのです。暇つぶしのときまで緊張していたら、体にとって損だと思いませんか? せめて暇つぶしのときくらい体をリラックスさせて、自律神経を整えていきましょう。

スマホ依存は首の筋肉にも負担をかける
あお向けでのスマホ使用も、いろいろな筋肉に負担をかける

■朝起きたときの首や肩の痛み

当院にお越しになっている方でも「枕が合わなくてよく眠れない」「朝起きると首や肩が痛い」と訴える方がたくさんいらっしゃいます。どのような枕が良い枕かということを、みなさんご存じないようです。睡眠の質を高め、朝起きたときの首や肩の痛みをなくすために、枕の選び方について説明いたします。

オーダーメイドの枕が良いと思って、1個数万円の枕を購入されている方もいらっしゃると思います。また、枕は高さがあるほうが良いと勘違いされている方も多く見受けられます。いろいろな枕を試しても合うものが見つからないという話もよく聞きます。では、自分に合った枕の高さはどのような基準で選ぶと良いのでしょうか?

ひとつ目の基準は「正しい姿勢を保てる高さ」です。まず、正しい姿勢で直立してください。正しい姿勢とは、お腹と背中をくっつけるイメージで、お腹をへこまし、肩の力を抜き、目線を水平にすることです。その状態で、壁を背にして立ってみてください。このとき、かかとは壁につけましょう。

正しい姿勢で直立すると、耳たぶとかかとを一直線で結ぶことができます。後頭部は無理して壁につける必要はありません。おおよその方は、かかととお尻と肩甲骨あたりが壁につき、腰と首あたりは壁との間に隙間ができます。そのときにできる、首や頭と壁との距離が、正しい枕の高さになります。

■高さを「引き算」して、寝返りをうつこと

このように、寝たときに正しい姿勢を保つためには、本来隙間が必要になりますね。寝たときにも直立と同じように正しい姿勢を保つことができれば、背骨(頸椎・胸椎・腰椎)が本来の正しい状態になるため、背骨にも筋肉にも負担が少なくなります。

後頭部と壁や床との隙間は、それほど広くありません。これが高い枕が良いわけではない理由です。まずは、枕の高さを「引き算」しましょう。

2つ目の基準は「寝返りを簡単にうつことができる高さ」です。寝返りは、自然な整体とも言われています。寝返りをうつことは、体の歪みを整えたり、筋肉の疲労をとったりする効果があります。

そのため、寝返りをうたないと、歪みもとれないし、筋肉も動かないので、寝ているはずなのに疲労することになってしまうのです。寝返りがうちやすいものが良いということは、オーダーメイドの枕に多い真ん中がへこんでいる枕は、良くない枕と言えるでしょう。

自分に合った枕は、バスタオルを使うと選びやすくなります。バスタオルを使用すると、幅や奥行きを自分の好きなようにアレンジができます。バスタオルを互い違いに折っていくと、厚みを少しずつ積み重ねることになるので、段階的な高さの調節が可能なのです。そのバスタオルを折り重ねた枕の上に寝てみましょう。まずは、仰向け(上向き)で寝てみて、違和感がない高さを探してください。

■高価でオーダーメードだから良いとは限らない

それから、左右に寝返りをコロコロとうってみてください。横を向いたときに、首がガクンと折れてしまうと低すぎるかもしれません。一番寝返りがうちやすい高さを探して、調節してみてください。仰向けでも違和感がなく、さらに寝返りがうちやすい高さが、ちょうど良い高さとなります。

またオーダーメイドの枕を購入した方のなかには「計測してもらったのに全然合わない」という方がいらっしゃいますが、それは計測したときの寝床と、家で寝ているときの寝床の硬さが違うからです。せっかく高い金額を出してオーダーメイドしたのに自分に合わないという、ちぐはぐな状態となってしまうのです。

自分に合っていれば、高価な枕ではなく、安いバスタオルや枕でも十分です。価格の高い枕が良い枕という先入観をなくして、思い切って枕の価格を「引き算」してみましょう。

自分に合った高さの枕を選ぼう

----------

原田 賢(はらだ・けん)
整体師
日本で最初の自律神経専門整体「元気になる整体院」代表。1976年東京生まれ。大学卒業後、サラリーマンとして販売やITエンジニア職などを経験。過度な労働から自律神経失調症、うつ病になり休職を余儀なくされたことから、自律神経専門の整体を開院した。施術の範囲は整体だけにとどまらず、自律神経を整えるための食事などの栄養指導、メンタルのアドバイスなど、自律神経に関係する全ての事柄をフォローしている。

----------

(整体師 原田 賢)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください