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お金のプロが"お酒だけはコンビニ"で買うワケ

プレジデントオンライン / 2019年11月21日 11時15分

■「買い物の回数は極力減らす」というマイルール

今回は、私の日常を少しご紹介します。

「保険や不動産、資産運用にまで精通するプロのFPは、普段どんなにすごい生活を送っているのだろう」と思われるかもしれませんが、外食はほとんどせず、デパ地下や高級スーパーなどで食材やお惣菜を買うこともありません。仕事帰りに、スーパーなどで買い物をした食材を私が料理して、家族と食卓を囲む。いたって普通の生活です。

少し違う点があるとすれば、「買い物の回数は極力減らす」というマイルールがある点でしょうか。一週間に最低2回は無買デーを設け、家計簿をつける手間と時間を節約しています。

また、車でなく、ママチャリで買い物へ行くと、両手はハンドルを持った手でふさがるため、必然的にカゴの中に入る量しか買い物できません。

そのため、肉や野菜、牛乳、卵といった必要最低限の食材をカゴに入れると、もうジュースやお菓子など嗜好品が入る余地はなく、無駄遣いをすることが抑えられます。

1度の買い物で節約できる額は微々たるものですが、節約して手元に残るお金を増やしてそれを運用すれば、お金がお金を生みだしてくれます。

仮に1万円を年5%で複利運用した場合、翌年には1万500円、その翌年は1万1025円、10年後には1万6288円と、利子がさらに利子を生むことで段階的にお金が増えていくのです。

「複利こそ人類最大の発見である」とはアインシュタインの言葉ですが、この低金利時代に、複利をさらに強固にするためには、できるだけ多く元本を増やすことが大切なのは、言うまでもありません。

そのため、普段の買い物はコンビニではなく、なるべく売値の安いスーパーで購入するべきですが、私の場合、あえてお酒だけは、コンビニで購入しています。

■なぜ、FPはコンビニでお酒を買うのか?

「1本あたりいくらなのか」という観点で見れば、売値の安いスーパーや、通販サイトなどでまとめ買いするのが正しい選択です。ただ私にとってお酒は我慢するのが難しい飲み物。1本飲んでしまえば、ついついもう1本と手が伸びてしまいがち。まとめ買いだと、「たくさんあるから、もう1本飲もうかな」となることは、容易に想像できるのではないでしょうか。

となると、いくら1本あたりの購入単価が抑えられても、結果的に多くのお金を失ってしまいますし、深酒してしまえば、翌日のパフォーマンスにも支障が出て、健康面にもよろしくありません。そのため、お酒だけは多少割高でも最寄りのコンビニでそのときに飲む分だけを購入するようにしています。

コンビニの多くは消費増税後のキャッシュレス決済のポイント還元を行っており、レジで2%即時値引きが行われるため、お酒も増税前と同じ感覚で買えるのもプラスです。

1人暮らしの場合も、コンビニは悪くない選択肢です。3食すべて自炊にするなら、割安なスーパーで買い物をしてやりくりするのがベストです。しかし、急に飲み会が入って食材を腐らせてしまった、レパートリーが少なくて食材を持て余してしまったという経験は誰でもあるはず。こうしたリスクを考えると、多少割高でもコンビニの“おひとりさま”サイズの食材やお惣菜は強い味方でしょう。

値段は大切ですが、値段にこだわりすぎると、時間や、それ以外の大切なものを無駄遣いすることになるかもしれません。

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黒田 尚子(くろだ・なおこ)
ファイナンシャルプランナー
CFP1級FP技能士。日本総合研究所に勤務後、1998年にFPとして独立。著書は『50代からのお金のはなし』など多数。

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(ファイナンシャルプランナー 黒田 尚子)

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