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自分を嫉妬する人の「毒気を抜く」上手な言い方

プレジデントオンライン / 2020年1月19日 11時15分

■嫌いな人にぶつける正しい言葉

男性の多い職場に年齢の近い女性が2人いれば、何かと比較されるものです。私も海上保安大学校初の女子学生になったときは、たった1人だったため、ニュースに取り上げられ注目を浴びました。

そして翌々年、女性の後輩が入学してくると、今度は何かと比較されるようになったのです。そんなとき同級生の男性が、彼女たちを評して「あいつらは頑張りが足りないよな」と言うのを聞けば、口では「あの子たちも精一杯やってるのよ」とかばいつつ、心の中ではニヤッとしている自分がいました。まさに他人の不幸は蜜の味。でもなんだかモヤモヤするので、「なぜこんな気持ちになるんだろう?」と自分の心の奥底を探ってみたのです。すると、「ああ、私より後輩のほうが優秀だと思われるのが怖いんだな」とか、「最近自信を失っているんだな」など、思い当たることが出てきました。

ですからそんなときは、まずは自分が嫉妬しているという事実を認める。それを認めず、感情にフタをしていると、そのうち嫉妬の対象を憎んで、嫌がらせをしたり、足を引っ張る陰湿な行動をとるようにならないとも限らない。

■嫉妬というのは口に出すと軽くなる

そうなる前に、表に出すことをおすすめします。「いやー、気づいているかもしれないけどさ、あなたのことがとても羨ましいんだよねー」というように、さらりと本人に伝える。「羨ましい」と言われてイヤな気分になる人はいないし、不思議なことに嫉妬というのは口に出した瞬間、軽くなるものなのです。

では逆に、自分が嫉妬される立場だとしたらどうでしょうか。この場合も、ありのままを正直に伝えることです。

「最近、イライラしているのは、ひょっとして実力もないのに私が先に昇進したなんて思ってるから?もしそうだったら、どういうところができてないのか、教えてほしいんだ」

こんなふうに真正面から言われたら、相手も毒気を抜かれてしまいます。

また最近多いのが、女性活躍推進のため、「女だから」管理職になれたんだろうと男性から妬まれるケース。こんなときも、「私が女だから昇進したってところもあるかもね。でもチャンスが巡ってきたからには、頑張ろうと思うんだ。だから応援してね」と言ってしまえばいいんです。

人間である以上、嫉妬せずに生きるなんて不可能です。嫉妬は上手に利用すれば、「あの人のようになりたい」という発奮や願望になる感情。上手に使わずに無理やり抑えつけるなんて、もったいないですよ。

【対策】「最近、イライラしている?」と言ってみる

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永田 潤子 大阪市立大学大学院都市経営研究科教授
海上保安大学校卒業後、26歳で巡視艇船長、その後も幹部職員としてキャリアを積み、大学院進学を契機に教育研究の道へ。企業の社外取締役や顧問、研修講師なども務める。著書に『女子の働き方』(文響社)など。

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(大阪市立大学大学院都市経営研究科教授 永田 潤子 構成=長山清子)

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