いつも上機嫌な人が決して口にしない言葉3つ
プレジデントオンライン / 2019年11月30日 11時15分
※本稿は有川真由美『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』(毎日新聞出版)の一部を再編集したものです。
■「使わない」と思ったモノは、3秒以内に捨てる
モノを捨てられない人は、「(モノが)使えるか、使えないか」で、判断します。
モノを捨てられる人は、「(自分が)使うか、使わないか」で、判断します。
つまり「モノを中心に考えるか」「自分を中心に考えるか」という判断基準の違いです。
モノというのは、捨てないかぎり、どんどん増えていきます。すると、モノに振り回されることも増えてくる。たとえば、服が多くなると、クローゼットのスペースをとられる。さらに手入れや選ぶのに時間と手間をとられる……というように。
捨てられる人は、自分が「どんな状態であれば快適か」をいつも考えている人です。
モノが減ると、視界に入るものが減るので、とにかく気分が軽くなります。
お気に入りのモノ、必要なモノだけに囲まれているのは、心地いいもの。探すのも、選ぶのもラク。「おーい」と呼べば、「はーい」と返ってくるような風通しのよさがあります。少なければいいというのではなく、その人なりの“適量”があるはずです。
私が心地よさを保つために決めているのは「使わないと思ったら、3秒以内に捨てる」というルール。郵便受けのチラシ、引き出しの奥にあったペン、冷蔵庫の賞味期限を大幅に過ぎた食品など発見した時点で、その都度、捨てるようにします。それを繰り返していると、自分に必要なもの、好きなものがわかって、モノを買うこと自体が減ってきます。
「もったいない」と罪悪感をもつ必要はありません。使わず放置していることこそ、愛のない行為。無視するのと同じです。自分のために役目を果たしてくれたモノに「ありがとう」と感謝して、一つひとつ手放していこうではありませんか。
使うモノを厳選していくと、“自分”が見えてきます。
■行きたくない誘いは断る
「誘いを断るのが苦手」という人は多いのではないでしょうか。
私もそうでした。会社の飲み会や、友人からのイベントの誘い、ビジネスランチ会など、つい「OK」と言ってしまったもののずっと気が重い。当日も憂鬱な足取りで向かう……なんてことがありました。
「断ると相手に悪いから」「せっかく誘ってくれたから」と相手の気持ちに応えようとして、自分自身を苦しめてしまうのです。
私が断れるようになったのは「自分の心地いいこと」をいちばんに考えるようになったから。そして「断っても、ほとんど問題がない」ということがわかったからです。
断るときは一瞬、少しの勇気がいりますが、あとは気がラクです。
「自分がいないと相手ががっかりする」と考えるのは、少し傲慢な考え方かもしれません。相手は、それはそれで楽しく過ごす力があるのです。
人間関係が壊れることもありません。むしろ正直でいるほうが、つきあいもラク。断るくらいで関係にヒビが入るなら、さほど重要な関係ではないなのでしょう。
行きたくないこと、やりたくないことに「NO」と言う習慣ができると、人生が劇的にラクになります。ほんとうは、あれこれ理由をつけず、「したくないから」という理由でじゅうぶんなのです。
自分には自分の都合があり、相手には相手の都合があります。「声をかけてくれてありがとう」と丁寧に「NO」を言う。相手を誘うときも、プレッシャーを与えず、無理をさせない。断られても気にしない……そんな心地いい関係になりたいものです。
「NO」を言うことで心地いい時間と、心地いい関係が生まれます。
■「ま、いっか」で肩の荷を降ろす
腹が立つこと、不安なこと、後悔することなど、受け入れがたいことに突き当たったとき、気をラクにしてくれる言葉があります。
それは、「ま、いっか」。
友人夫婦はお互い頑固で、「それは違うでしょう!」「あなたは間違っている!」と意見がいつも平行線。ケンカが絶えなかったといいますが、妻が「ま、いっか。それよりせっかくの休日だから、楽しく過ごしましょうよ」などと気持ちを切り替えることで、夫も「それもそうだね」と態度が軟化してきたとか。
相手のために「許す」というより、「ま、いっか」で自分がラクになるのです。「気に入らないところもあるけれど、それはそれとして、進みましょう」という意味です。
「正しい、間違っている」を口に出し始めたら、イライラしたり、相手を攻撃したりして戦闘態勢になっている証拠。性格が悪くなって、ロクなことはありません。
「こうじゃないと!」と決めつけているから、納得できないのです。
「ま、いっか」は、そんな“執着心”から、心を自由にしてくれる言葉です。
イヤなことを我慢する、問題を避けて事なかれ主義になる、というのではありません
「他人のこと」や「過去のこと」など、どうしようもないことを考えても、自分を傷つけるだけ。「ま、いっか」と言えたら、自分もまわりも肩の荷を降ろせるのです。
自分の過ちを責めてしまうときは「ま、いっか。そのときはそうしたかったから」。
同僚にイライラする人がいるときは「ま、いっか。そんな人だからしょうがない」。
人生で深刻になることは、それほど多くありません
どんなことが起きても、「ま、いっか」で楽観的に進みましょう。
「許せないこと」に執着していると、人生の時間を無駄にしてしまいます。
■「絶対」「いつも」「かならず」と言わない
感情を素直に出すことは、自然体でわかりやすいと思われることもありますが、怒りや嫉妬など激しい感情のままに振る舞うのは、大人の行為とはいえません。
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荒っぽく、キツい言葉を使っていると、さらにイライラが増してくるはず。
そんな話し方の人は、トラブルが起こりやすく、人が離れていくでしょう。
やさしく、おだやかに話す習慣がある人は、それがおだやかな感情を生み出して、平和な人間関係をつくってくれると無意識にわかっているのです。
たとえば、なにかのショップで商品説明をお願いしたとき、「ちょっと感じが悪い店員さんだなぁ」と思ったとしても、こちらが努めておだやかに話していると、相手もだんだんおだやかになって、最後は笑顔まで出てくることがあります。
感情をいますぐ変えることは難しくても、話し方を変えることは比較的カンタン。
普段からやさしく、おだやかに話していると、1日を気分よく過ごせます。
これは、アンガーマネジメントとして、たいへん有効な方法なのです。
おだやかな話し方の人は、同性にも異性にもモテますが、安心感があるからでしょう。
【やさしく、おだやかに話す3つのポイント】は、
1 ゆっくり丁寧な言葉で話す(とくに語尾を丁寧に)。
2 声のトーン、音量を上げ過ぎない。
3 「ぜったい」「いつも」「かならず」など断定しない。
「それはぜったいダメ」と言うのを、「それじゃないほうがいいかな」とふんわり言い換えるだけでも、ずいぶん印象が変わります。おだやかな雰囲気のある素敵なタレントさんや知人などをマネてみるのも、習慣づけるコツかもしれません。
おだやかに話すと、周囲にもおだやかな人が増えていきます。
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作家
鹿児島県姶良市出身、台湾国立高雄第一科技大学応用日本語学科修士課程修了。化粧品会社事務、塾講師、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリー情報誌編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性へのアドバイスをまとめた書籍を刊行。韓国、中国、台湾でも翻訳される。旅をするように国内外で転々と住らし、旅エッセイも手掛ける。2014・2015年内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室「暮しの質」向上検討会委員。日本ペンクラブ会員。
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(作家 有川 真由美 写真=iStock.com)
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