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「ヒアリ」に刺される日本人が続出する可能性大

プレジデントオンライン / 2019年12月22日 9時15分

東京港青海ふ頭で確認されたヒアリ(自然環境研究センター提供)。(時事通信フォト=写真)

■厄介なのは毒性よりも繁殖力

2019年10月初旬、東京港青海ふ頭で「世界の侵略的外来種ワースト100」に入る有毒のヒアリが作った巣が発見され、約50匹の羽化した女王アリやその幼虫が確認された。通常、女王アリの誕生は巣の完成から半年~1年後で、国立環境研究所は日本にもヒアリが定着した可能性が高いと分析。定着とは、子孫を継続的に生み出せる状況を意味する。

日本で初めて発見されたのは2017年5月で、兵庫県尼崎市のコンテナ内。以来、神戸港や横浜港、博多港などで相次ぎ発見され、他の地域でも定着する可能性がある。定着すると、根絶はかなり難しいと指摘するのは、九州大学ヒアリ研究グループの代表者・村上貴弘准教授だ。

「ニュージーランドは発見直後から駆除や監視を徹底。約1億2000万円を要し2年足らずで根絶した。対応が遅れた米国では農業被害や駆除費用などで、年間1兆円以上の経済的損失が出ている」

ヒアリは攻撃性が高く、すぐ刺す習性はあるものの、実は刺されてショック症状を起こすのは約1~2%で、致死率も0.001%程度と、スズメバチなどと比べて毒性が低い。最も厄介なのは繁殖力の高さで、「広範に生息して多数の人が刺されるのが問題。米国では南部18州に住む約50~90%の人が刺された経験があると言われる」(村上准教授)。

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大西 洋平(おおにし・ようへい)
金融ジャーナリスト
出版社勤務等を経て1995年に独立し、金融経済の分野を専門に執筆活動を続ける。著書に『「株式新聞」のスゴイ読み方』(廣済堂出版)。

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(金融ジャーナリスト 大西 洋平 写真=時事通信フォト)

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