「ギリギリまで寝て遅刻」を一発で直す朝の極意
プレジデントオンライン / 2019年12月9日 9時15分
※本稿は、美崎栄一郎『脱ムダ、損、残念! 今度こそ、やめる技術』(あさ出版)の一部を再編集したものです。
■忘れ物防止は「メモ帳に書く」のがいちばん
「あっ……、あれがない!」
あなたにもありますか? 忘れ物グセ。忘れ物があるかどうか、頭の中だけでチェックしてしまうから、抜けが出てしまうのです。ですから、ポイントは頭を使わないようにすること。
忘れ物を防ぐいちばん簡単な方法は、「チェックリスト」を作ることです。私の場合は、チェックリスト用のメモ帳を作っています。メモ帳はリングタイプの小さいサイズ。項目ごとにページを変えています。
リングノートにしていると、チェックが終わっていないページをいちばん前のページに持ってきたりと自由に動かすことができるので便利です。
メモ帳に書くのには、理由があります。たとえば、私が主催している朝会は、必要なモノがたいてい同じ。そこで、リングタイプにすると、一度書いてしまえばそれを使い回すことができます。書いたモノを見てチェックするのは、考える必要がありませんから速いしラクです。
もちろん、あとから追記することもできます。状況に合わせて、リストをバージョンアップしていけばいいだけ。
リストを見ること自体を忘れてしまう人は、「持ち物確認」を習慣づけてしまいましょう。1日が始まったら、「起きる→顔を洗う→着替える→チェックリスト確認……」を繰り返すのです。
■必要具一式を「セット」として常備しておく
それでも難しい人は「ToDoメール」がおすすめです。「やること」「確認する時間」をメールで送信しておけば、その時間にやるべきことをお知らせしてくれます。スマホ用のスケジュール管理のアプリを使っても、同じように時間になったらアラームとともにやるべきタスクを表示してくれます。
リスト以外の工夫としては、「セット」を作るのもいいでしょう。同じシーンで使うモノをセットにして置いておくのです。たとえば、私は「講演用セット」として、MacBookと電源ケーブル、プロジェクター出力用のケーブルを小さなカバンに入れています。ノートパソコンのような大きなモノ以外なら、100円ショップで売っているようなジッパー付きのビニール袋で十分事足りるでしょう。
出張中に持っていく衣類なら、あらかじめ洗濯ネットの中に入れてまとめておきます。セットができていれば、出張先のホテルでも慌てませんし、着替えたあとの衣類を空いた洗濯ネットに入れて持ち帰ればそのまま洗濯もできて便利です。
■ギリギリまで寝る人は「起きるべき時間」が違う
いつも、ギリギリまで寝てしまう。そして、朝がバタバタになってしまう。
私もギリギリまで寝ている口ですが、朝、慌てるようなことはありません。
それは「起きるべき時間」の定義が違うからです。
多くの人が考える起きるべき時間は、出かけるタイミングから逆算して、ギリギリの時間です。当然それでは、慌ただしく家を出ることになってしまうでしょう。一方、私の場合の起きるべき時間は、出かけるタイミングではありません。朝仕事をするために起きるべき時間。それがギリギリの時間です。
もちろん、私もなかなかパッと起きることは簡単ではありません。ですから、自分に必要な睡眠時間を確保しておくことと、次の日の朝に「好きなこと」や「やりたいこと」「大事なこと」を設定しておき、それを前日の夜に意識しておく。そうすれば、すっきりと起きることができます。
特に次の日の朝の「お楽しみ」を決めて寝ることは大切です。明日は海外旅行で飛行機の時間が決まっているというとき、たいていの人は普段朝が弱くても、パッと目覚めることができます。
人は起きる目的がはっきりしていて、しかもそれが楽しいことであれば目覚めよく
起きることができるのです。
そして、これを応用して生活のリズムを作っていきます。
■朝起きたら「プレゼント」があると思えば楽しい
たとえば、何か新しい製品を買ったときは、夜に開封しないようにします。「朝起きてから開ける」と決めるのです。
新しい家電製品や携帯電話、洋服、雑貨、化粧品を買ったときは、「すぐに使ってみたい!」と思うものですが、あえて開けない。普段起きるのが6時だとすると、「開ける時間」「試す時間」のために、少し早起きするようにします。1時間かかるとすれば、5時に起きる。ただし、睡眠時間が少なくなったら体によくないので、普段より1時間早く就寝しましょう。
よくあるのが、夜開封してしまい、夢中になって寝るのが遅くなって、次の日の朝起きれないパターン。これはもう夜の時点で満足しているから起きられないのは当たり前です。朝ならば、会社に行ったり、学校に行ったりと予定があるため、ムダにダラダラとしないでしょう。続きをやりたければ、また翌朝早起きすればいいのです。
本を読むとか友達からのメッセージをチェックするとか、毎朝、自分へのプレゼントとして「お楽しみ」を用意すると、意外なほどすんなり起きられます。
朝起きたら、「プレゼント」がある。そう思えば、ツライ朝も楽しく起きることができるはずです。
■間食を控えたいならメール、SNS投稿をせよ
仕事をしているときでも、家にいるときでもつい間食をしてしまうこと、あると思います。しかも、そういうときに食べるものはたいてい糖分の多いものやカロリーの高いものが多いようです。それがごくまれに、であれば問題ありませんが、ほぼ毎日ということであればその習慣を見直す必要があります。
たとえばこのような方法はどうでしょうか。食べる前に写メを撮るというルールを決めておきます。そして写メを撮って、それを仲のよい友達にメールで送るのです。
「ヤケ食いします! オッス!」
(添付ファイル:クリーム&チョコレートたっぷりケーキの写真)
間食をしているときは、1人でいることが多いはず。だから、メールを入れるのです。うまくいけば、食べている最中にレスポンスがあります。メールのレスがきたら、ちょっとお行儀が悪いですが、食事を中断して返信します。
すると、食べる量が減るでしょう。一気に食べるから食べすぎてしまいます。時間をかけて食べれば、徐々にお腹がいっぱいになってくるので、たくさんの量を食べずに済みます。1人で食べるときに、邪魔が入って間食が中断されるのがこの方法のポイントです。
メールではなく、SNSに投稿するのもいいでしょう。私はよく食事の写真を投稿するのですが、ものすごく美味(おい)しい食事の情報をアップするか、ドカ食い・ヤケ食いのいましめ用のどちらかです。あまりに間食の頻度が多いとまわりが心配してくれます。
そうすると1人で食べているはずなのに、人の目が気になってくるのです。食べてもいいけど、写メを撮って送る、SNSにアップするというルールを課しましょう。
■カロリーを“ストレス指数”に置き換えれば分かりやすい
とはいえ間食を頻繁にしてしまうのは、ストレスがたまったり、疲れがたまったりしている証拠。そのおおもとを絶たなければいけません。
ついつい間食してしまう人におすすめなのは、ストレスのレベルをカロリーに置き換えてしまうこと。これによって、自分がどれだけストレスがたまっているか、可視化できます。
![](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/2/5/200/img_25c8023a3f8f12bf819dcd09a4af1771179914.jpg)
まずは、今日とった食事が何カロリーだったか、調べてみましょう。細かい計算は不要です。10の桁はすべて繰り上げるくらいでいいでしょう。290カロリーは、300ストレスというようにです。そして2000を超える日が、時々であればいいのですが、頻発してくると相当ストレスや疲れが蓄積されているおそれがあります。
ストレスや疲れがたまってしまうのは、仕方がありません。問題はストレスや疲れの解消法が、間食であることです。食べること以外のストレス発散方法を見つけましょう。単純に体を動かして汗をかくのもよし。マッサージに行ってみるとか、スパに行くなどリラクゼーションもいいでしょう。美容院やネイルサロンに行って気分転換してもいいかもしれません。
頻繁な間食はストレスや疲れのサインです。体にいい解消法を見つけましょう。
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経営・商品開発コンサルタント、ビジネス書作家、講演家
花王株式会社で商品開発のプロジェクトリーダーや他社とのコラボレーションを推進。現在は独立し、経営・商品開発コンサルタント、ビジネス書作家、講演家。働き方に関するアドバイスには定評があり、とくに悪習慣をやめられない人に対し、自身で実践して効果のあった方法を伝える講演等は高い評価を得ている。執筆活動では『iPadバカ タブレットにとり憑かれた男の究極の活用術』(アスコム)をはじめ、『快速エクセル 会社では学べない一生モノの時短術(できるビジネス)』(インプレス)などヒット作が多数ある。
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(経営・商品開発コンサルタント、ビジネス書作家、講演家 美崎 栄一郎)
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