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たとえ無職でも友達ができる個人名刺の作り方

プレジデントオンライン / 2020年1月19日 11時15分

■「私にできること、探しています」

「向こう3軒両隣のおつきあいは、男性おひとり様生活には必須です」

そう語るのは、シニアライフアドバイザーの松本すみ子氏だ。

「例えば阪神淡路大震災のとき、瓦礫の中から助け出された人の7割は、ご近所さんに助けられています。ご近所に顔を知られていなければ、災害時に安否を気にかけてももらえません」(松本氏、以下同)

日頃のあいさつは言うにおよばす、町内会や自治会のイベントなどで、ご近所との交流は深めておくべきだ。職場と自宅の行き来のみだった独身男性が居場所を見つけるには、とにもかくにも頭を低くして、「自分から行動する」ことが求められる。

「“きょういく”と“きょうよう”、『今日、行くところ』と『今日の用事』を心がけましょう。おひとり様は引きこもりがち。朝、その日行くところとやりたいことを、何でもいいから手帳に書き込み、実行するのです」

そこで有用なツールは、ほかならぬ名刺だ(図参照)。社名・役職の代わりに自分のやりたいこと、興味のあること等々を記入するのがキモだが、与えられた仕事や肩書をアイデンティティとしてきた多くの男性は、ここの書き込みに四苦八苦する。

■私にできること、探しています

「写真が趣味ならば『写真家』でもかまわない。何かしたくても何をしていいかわからないなら、『私にできること、探しています』でもいい」

※写真はイメージです(写真=iStock.com/RgStudio)

名刺から会話が始まり、「何をしたい人か」がわかれば、自分に関心を示す人も現れ、何かのコミュニティ参加の契機になろう。ボランティアなどさまざまな地域活動の中心を担っているのは女性だが、グループの多くは男手が足りない。活躍できる場は、実は街にあふれている。

「大事なのは『自分に合わないと思ったらやめる』こと。我慢は禁物です」――楽しくなければ長続きしない。活躍の場はたくさんあるのだ。

「マンション管理組合の仕事に喜々として取り組んでいるシングルは、老若を問わず数多くいます」――マンション管理コンサルタントの土屋輝之氏が言う。「管理組合に関わることが、実は意外にハードルの低いご近所づきあいの入り口なのです」。

管理組合の仕事は多岐にわたる。

「理事長が代表取締役なら、理事は取締役や役員、理事会は役員会に当たり、企業とほぼ同じ。仕事のスキルを生かせる場は、どこかに必ずあります。住人にも感謝されますよ」

まずは理事会や総会に顔を出したり、過去の理事会・総会の議事録や組合の決算書を閲覧することから始めましょう、と土屋氏。組合が健全に機能していれば、簡単な手伝いを皮切りに関わり方を決めていく。

「例えば、マンション住人の総会を欠席する人のお宅を一戸一戸ノックして、委任状や議決権行使書を回収して歩くことから始めるのはいかがでしょうか。これなら、時間がある独身者にしかできません」

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松本すみ子(まつもと・すみこ)
NPO法人シニアわーくすRyoma21理事長
IT業界を経て2000年アリア設立。著作、ウェブ連載、ラジオパーソナリティーほか。
 

土屋輝之(つちや・てるゆき)
さくら事務所執行役員
マンション管理コンサルタント。不動産売買・マンション管理組合の運営コンサルティングなどを経て現職。
 

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(ライター 高橋 盛男 撮影=永井 浩、石橋素幸 写真=iStock.com)

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