なぜ人生100年時代、結婚は最低3回すべきか

プレジデントオンライン / 2020年1月12日 11時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/freemixer)

様々な結婚や家族の形が考えられるようになった今、ヨーロッパの富裕層たちはどんな結婚観を持っているのでしょう。モナコで結婚し、家族を持ちながら、世界を飛び回る著者が、経験に基づき解説します。

■女性が活躍する国の結婚観とは

女性が様々な分野で活躍している国は、結婚や家族に対する考え方がオープンです。先日フィンランドで誕生した世界最年少の女性首相、サンナ・マリン氏34歳は、“レインボーファミリー”と呼ばれる、母親とその女性パートナーの同性カップルの家庭で育った、とても新しい価値観を持つ女性です。サンナ・マリン氏が社会民主党の党首となれば、フィンランド連立政権5党の党首は全員女性で、マリン氏を含む4人が35歳以下となります。

フランスもヨーロッパの中で、いち早く女性の立場の確保や独立の主張を求めた国です。1980年代まで日本とフランスの女性議員比率はほとんど差がありませんでしたが、フランスの現在の女性議員比率は約40%で、政治への女性参画が拡大しています。衆議院議員に占める女性の割合は約10%という日本とは大きな差が開いています。

このような女性活用先進国の男性は、保守的な日本人とは違った恋愛観、結婚観を持っています。私の場合、例えば、フランス人の夫が大型バイクを運転するのでいつも後ろに乗っていました。遠出のツーリングにも行きました。するとあるとき、「ここは日本ではなから、僕の後ろにいる必要はないんだよ」と言ってきたのです。それは「後部席に乗るだけでなく、自分で運転して、一緒に並んで走ろう」という意味だったのです。その言葉を聞きハッとさせられました。女性だからバイクの運転は危険、だから後ろに乗る、ということは求めず、むしろ横に並んで一緒にツーリングを楽しもうという発想なのです。私はそれからパリで大型バイクの免許を取得し、夫と一緒にヨーロッパを大型バイクでツーリングするようになりました。さらに、彼の勧めでそのとき撮った写真を日本のバイク雑誌社へ売り込み、連載を持つようになりました。さらに編集長と一緒にアメリカのミルウォーキーへ取材に行くチャンスも手に入れました。私にとって、思いがけない展開となったのです。

女性が自立していくと、受け身の立場だった女性が結婚生活を我慢しなくても、行動できるようになりますし、離婚も増えます。現在は離婚率が国全体では3割、パリでは5割といわれるフランスですが、1973年の離婚率はわずか7%でした。エリート女性だけに限りませんが、離婚が増えたことは決してネガティブなことばかりではなく、生きていくうえで結婚というかたちにこだわらず、愛や自分の気持ちに正直に生きる選択ができるようになった結果ではないでしょうか。

■二人で宇宙旅行を計画するリッチ層も

では、フランスやモナコの富裕層たちは、どのように結婚相手をみつけるのでしょうか? 様々な形があり、いわゆるオールドリッチタイプとニューリッチタイプでも異なります。オールドリッチタイプは、代々継承される家柄や家宝を守ることが先決なので、相手の家系や歴史を重要視します。同じ環境で育った相手を選ぶことが一般的です。この場合はエリート系の学校を卒業した、趣味が同じなどという点が重要で、紹介できっかけを手にすることも多いです。

私の友人に、オールドリッチタイプの裕福な家庭に育った女性がいます。彼女はイタリアとフランスの学校で学び、ニューヨークの大学を卒業し、日本語も含め数カ国語を操る才女です。その彼女が結婚のお陰で、プリンセスの称号を手に入れました。それは彼女がヨーロッパで代々伝わる王家に嫁いだからです。その出会いのきっかけは、モナコで一番有名な超高級老舗ナイトクラブJimmy’sでした。友人の紹介でプリンスと出会い、そこからデートを重ねていったそうです。今では彼女は、富と地位の両方を手に入れた女性となり、自身の仕事とボランティア活動、またベンチャービジネスへの投資など、積極的に世界で活躍しています。彼女たちの結婚式の立会人は、モナコ公国元首のアルベール大公でした。

一方、ニューリッチタイプは、前進型で自由を好む人が多く、話題の場所や人気のスポットへ出かけて相手を探します。知人の紹介で知り合うケースもありますが、その場のフィーリングで話が弾みそのままお付き合いするケースも一般的です。ルールに縛られることが嫌いで、自分の気持ちに正直なタイプです。結婚というカタチにこだわらず、結婚したとしても結婚指輪をつけない人も多いです。

典型的なニューリッチタイプのモナコ在住のロシア人女性は、寒い国から過ごしやすさを求めてコートダジュールに移住してきたと言いますが、理想のパートナー探しも移住の目的の一つでした。彼女は毎晩のようにパーティーやトレンドの店へ出かけ、出会いを求めていました。洋服のデザインの仕事をしていたのでファッションには敏感で、人目を引くような華やかな服装をしています。彼女の美しい容姿に惹かれて、スイス人の男性から「一緒に宇宙へ行きませんか?」とプロポーズされたそう。これは、オールドリッチタイプには存在しないような言葉です。現在、彼女たちは2022年に宇宙へ旅行する準備を進めているようです。

■人生100年時代、結婚は最低3回すべき

世界的に初婚年齢が高くなり、寿命が延びていることもあり、結婚は一生に一度でなくてもいいと考える人も多くなっているようです。モナコで不動産会社を経営する女性経営者A氏は、一生に一度の結婚という考え方は古く、これからは最低3回するべきだと話してくれました。最初は子孫繁栄のため。次は人生を楽しむため。最後はゆっくりと過ごすため。医療の進歩で寿命が延びると、人生設計も変化して当たり前なのでしょう。

日本人のニューリッチも例外ではありません。先日出会った31歳の外資系金融会社で働くエリート日本人女性は、すでに2度目の結婚をしていました。2回とも相手はSNSの出会い系サイトで条件を絞って見つけたそうです。一度目は容姿を重視したためお互いの生活が上手くいかず離婚しています。二度目はその経験をいかし、結婚後の生活を重要視して相手を絞ったそうです。趣味嗜好、価値感などにポイントをおいたのです。彼女の場合二度目の結婚相手を決めるのに、IQ(知能指数)やEQ(心の知能指数)だけでなく、TQ(二人の価値観一致度)というものを重要視したということです。結果、現在は幸せに暮らしています。

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畑中 由利江(はたなか・ゆりえ)
国際マナー研究家
モナコ公国に活動拠点をおく国際マナー研究家。2003年、日本人女性にプロトコールマナーを伝えるスクール「エコール ド プロトコール モナコ」を設立。日本と欧州の文化活動や社会貢献活動の功績に対して、王家騎士団“聖マウリッツオ・ラザロ騎士団”から2016年、Dame(ディム)の称号を得る。モナコ公国アルベール大公が名誉顧問総裁を務める国連提携慈善団体Amitié Sans Frontières Internationale(国境なき友好団)の日本支部代表理事。著書に『ドレスを1枚ぶらさげて』など。

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(国際マナー研究家 畑中 由利江 写真=iStock.com)

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