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「歯並びの悪さ」を放置する人は公私両面で悩む

プレジデントオンライン / 2019年12月29日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/metamorworks

見た目とビジネスパーソンとしての評価は密接にかかわっている。歯学博士の井上裕之氏は「歯は人の見た目に大きな影響を与える。適切にメンテナンスをし、整った口元を維持することは、ビジネスパーソンにとって重要だ」と説く――。

※本稿は、井上裕之『「歯」を整えるだけで人生は変わる』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。

■第一印象が仕事の良し悪しを左右する

白く整った美しい口元は、あなたの見た目をよりよい印象にし、健康な体をもたらし、ひいては自己管理能力を高めてくれます。これは老若男女すべての人に共通して言えることではありますが、特にビジネスパーソンにとって、歯の適切なメンテナンスは必要不可欠なものだと私は考えています。なぜならば、ビジネスシーンにおいては“見た目”が非常に重要だからです。

不特定多数の人と会うビジネスの現場では、第一印象が仕事の良し悪しを左右すると言っても過言ではありません。そもそも美男美女のほうが生涯収入が高いというデータがアメリカで発表されているほど、実は見た目とビジネスパーソンとしての評価は密接にかかわっています。

生まれ持った顔の造作が生涯年収にかかわってくるとは、何とも不公平な話ではあります。残念なことに顔のつくりそのものを変えるのは、困難です。また、ひとくくりに“美しい顔”と言っても、人によって好みは千差万別なので、正解がわかりづらいという性質も持っています。

■「歯」の美しさはメンテナンス次第

その点、“歯”はどうでしょうか? 顔の造作と同様、歯は人の見た目に大きな影響を与えます。しかし異なっているのは“美しさ”の定義にバラつきがない点です。これは大変なメリットだと思いませんか? 顔の造作についての評価は人それぞれで分かれますが、歯の美しさに関しては共通しているのです。

井上裕之『「歯」を整えるだけで人生は変わる』(日本実業出版社)

また、顔はなかなか変えることができませんが、歯は適切なメンテナンスをすれば必ず美しくすることができます。その上、メンテナンス次第では、年齢を重ねてもなお美しい状態をキープし続けることができるのです。

美しく整った口元は、それだけで「清潔感」「信頼感」を表し、ビジネス上の出会いを素晴らしいものにしてくれるでしょう。

歯を美しく整えることで、ビジネスチャンスを引き寄せることができるのです。考えてもみてください。魅力的なプランを提供してくれた営業パーソンの歯がボロボロで汚れていたとして、あなたは「このビジネスはうまくいきそうだ」と感じることができるでしょうか?

説得力のあるプレゼンテーションを聞いても、その人の歯が汚いと、「清潔感がないな」「この人に任せて大丈夫かな」と感じるのではないでしょうか。

歯は、否応なく人目についてしまうものです。常にマスクで覆い隠しでもしない限り、口元は常に人目にさらされています。あなたも、誰も指摘してくれないだけで、歯のせいで逃してしまったチャンスが、これまでにあったかもしれません。

■見逃されがちな歯並びの重要性

相手に好印象を与える“見た目”のためには、歯が白いことはもちろん、歯並びがいいことも非常に重要です。

歯が抜けてそのままになっていたり、歯並びがガタガタだったり……。仕事で会う人の歯が整っていないと、どこか「だらしがなさそう」「信用できるのかな?」という印象を持つのではないでしょうか。

実際、私の病院の患者様の中に、抜けた前歯を数年放置していた40代の男性がいましたが、やはり仕事で伸び悩んでいたそうです。ところがインプラント(義歯)にしたことによって、それまで以上に明るく積極的に仕事に取り組めるようになり、望んでいた仕事に抜擢されたそうです。

■歯並びは全身のバランスにも影響を与える

歯並びが整っていることは、歯の白さ同様、見た目の印象に非常に重要です。

また、歯並びの悪さは“姿勢”という点でも、見た目に悪影響を及ぼします。

歯は、食べ物を咀嚼(そしゃく)するためだけのものではありません。全身のバランスをとるのに大きな役割を果たしています。歯がガタガタで噛(か)み合わせが悪い場合はもちろん、虫歯や歯周病などで歯が1本抜けているだけでも、体のバランスが崩れ、骨格が歪み、姿勢の悪さにつながるのです。

例えば、歯が欠けていると、そこの部分を避けて、噛みやすい場所でだけ食べ物を噛むようになり、上下の歯がズレた状態で噛み合うようになります(不正咬合)。この場合、ズレが生じるのは常に下の歯(下顎)です。

なぜかというと、上顎は頭蓋骨に固定されて動かないのに対し、下顎は顎関節に筋肉でぶら下がっているだけなので、下の歯が上の歯とうまく噛み合う位置に移動してしまうことが起こり得るのです。

■「噛み合わせ」を軽視するのは危険

では、下顎のズレが骨格にどう影響するかを見ていきましょう。

『「歯」を整えるだけで人生は変わる』より

図表1は、上の歯と下の歯が水平に見ても垂直に見てもバランスがとれている状態です。このとき、下顎は上顎の関節に筋肉を介してぶら下がっているだけで、背骨もまっすぐな状態になっています。

ところが、右に比べて左の噛み合わせが深くなってしまうと、図表2のように、頭の位置にも目の位置にも傾きが生じます。その結果、体が左右のバランスをとろうとして、背骨までが曲がってしまうのです。

これが、噛み合わせが悪いことによる体のバランスの崩れの一番大きな要因であり、その結果、骨格が歪んでしまい、姿勢の悪さにつながります。

背筋がまっすぐと伸びた人というのは、姿勢が悪くうつむき加減の人よりも、明るい印象を与えます。ビジネスパーソンにとって大切な“見た目”をよりよいものにするためにも、歯並び・噛み合わせは非常に重要なのです。

■背骨が湾曲し日常生活に影響も

また、骨格の歪みからくる姿勢の悪さは、見た目に悪影響を与えるだけでなく、頚椎(けいつい)や腰椎(ようつい)のヘルニアの発症リスクを高めたり、神経や血液にも悪影響を与えたりします。

例えば、首の回りは重要な神経や血管が集中している場所です。歪んでしまった体のバランスをとろうとして首に余計な力が入ってしまうと、そこにある神経や血管を圧迫することになり、全身の神経や血流、リンパの流れにも悪影響を及ぼすのです。

また、背骨(脊柱(せきちゅう))の中には脳から出ている中枢(ちゅうすう)神経と血管が走っています。中枢神経は左右31対の末梢(まっしょう)神経に分かれて、全身の臓器や筋肉を支配します。血管もさまざまな場所に枝分かれして、酸素や栄養を運ぶ働きをしています。

■「少し我慢すれば…」がパフォーマンスを落とす

もし、脊柱が湾曲してしまうと、中を走っている中枢神経や血管が圧迫されるほか、変な方向に引っ張られて曲がるリスクが高くなります。その結果、痛みを生じさせたり、血流が阻害されたりします。

これによって起こる症状には、次のようなものがあります。

頭痛・視力低下・ドライアイ・首や肩のこり・背中のこり・手足のしびれ・手足の冷え・動悸・めまい・ふらつき・不眠・精神不安定など

いずれの症状も、日常生活はもちろん、ビジネスシーンでもさまざまな影響を与えます。「ちょっと我慢すれば……」と、ストレスを感じながらもその場しのぎを続けているうちに、長期間にわたってパフォーマンスを落とすことにもなりかねません。

歯並びを整えることは、姿勢を美しく保つだけでなく、健康な体を維持する上でも、大きな役割を果たすことになるのです。

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井上 裕之(いのうえ・ひろゆき)
医療法人社団いのうえ歯科医院理事長
1963年、北海道生まれ。東京歯科大学大学院修了後、ニューヨーク大学をはじめペンシルベニア大学、イエテボリ大学などで研鑽を積み、故郷の帯広で開業。著書に『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)、『会話が苦手な人のためのすごい伝え方』(きずな出版)、『本物の続ける力』(WAVE出版)など。

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(医療法人社団いのうえ歯科医院理事長 井上 裕之)

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