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新卒で大企業に入れなかった人は「ずっと低賃金」なのか

プレジデントオンライン / 2020年2月4日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/metamorworks

お悩み:24歳、独身。今の会社は社員120人の中小企業。年収は300万円で大企業の友人より低い。福利厚生も充実しておらず、将来が不安。

厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、大企業(従業員数1000人以上)に勤める男性の平均賃金は38万7000円。対して小企業(同100人未満)は29万2000円と、月収にして約10万円近い差が。年齢が上がるにつれ格差は拡大し、ピークを迎える50代前半ではその差約17万円に達する。新卒で大企業に入れなかった人は、どのような方法でお金の不安をなくせばいいのか。

■外貨建て商品で海外に目を向ける

「今の20代はいやでも投資せざるをえない世代です」と語るのは、和牛オーナーといったハイリスク・ハイリターンの商品から、手堅い投資信託まで、様々な投資を自ら行う“実践派ファイナンシャルプランナー(FP)”の藤原久敏氏だ。

「国がNISAやiDeCoといった投資家のための税制優遇制度を推進しているのも、『これからは国に頼らず、投資をして自分でお金を殖やしなさい』というメッセージです」

藤原氏は20代に「投資に慣れるための投資」を勧める。「人生の3大出費」といわれる子どもの教育費、住宅購入費、老後の生活費に頭を悩ませるのは、まだ先のこと。月々1万~2万円程度の原資なら、年収の少ない20代でも工面できるはずだ。

■株価が上がっても下がっても胸がドキドキ

もちろんプロが運用してくれる投資信託でもいいが、投資に慣れることが目的なら「個別株」投資がいいと藤原氏は言う。自分で選んだ特定企業の株を売買する投資だ。一般的には、投資信託よりリスクが高いとされるが、だからこそだ。「個別銘柄を自分で運用していると、ダイレクトに心がざわつきます」。株価が上がっても下がっても胸がドキドキ。だから必死に投資を学ぶようにもなる。経済新聞に目を通すのも日課になり、自然と仕事のスキルも上がってくる。少々の損を被ったところで、3大出費に家計を圧迫されていない20代なら耐えられるというものだ。

ではどの企業の株を買えばいいのか。投資初心者は多少なりとも馴染みがあり、事業内容を理解している企業に目を向けたい。藤原氏のおすすめはズバリ、「自分が入れなかった大企業の株」だ。高収入の会社に入社するのは狭き門でも、株なら買える。社員としてではなく投資家として、勝ち馬に乗ればいいのだ。

「言ってみればリベンジ投資ですね(笑)。自分を落とした会社の株主になるわけですから。買い増していくと、傷ついた自尊心も回復します」

いきなり個別株投資ではハードルが高いという人は、投資信託から始めてみよう。NISAやつみたてNISA、iDeCoなどで外国の株式や債券に投資するファンドを選べば、グローバルな視点も養うことができる。

「外貨預金からFXまで、外貨建て商品を持っていれば、その国に海外出張で行くのも楽しくなります。アジアなど発展途上にある国は若いうちのほうが行きやすいものです」

投資家の視点を持って海外に行く経験は貴重なもの。それを積み重ねることで視野が広がり、ビジネススキルも自然と上がるだろう。そのうえで転職すれば、年収アップも夢ではない。

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藤原久敏
ファイナンシャルプランナー
大阪市立大学卒業後、尼崎信用金庫を経て独立。講演・執筆・メディア取材等で活動。著書に『あやしい投資話に乗ってみた』など多数。大学講師も務める。

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(エディター/ライター 東 雄介)

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