「忙しい女性ほど積極的に恋愛すべき」ときめきが仕事にプラスになる生物学的根拠は
プレジデントオンライン / 2020年2月14日 9時15分
■忙しい女性ほど“恋愛”が必要。「ときめき」がもたらす効果とは
そもそも人はなぜ恋愛をすると思いますか。それは人間の根源的な欲求であり、ヒトの遺伝子に組み込まれたメカニズムでもあるからです。自分にとって最良と思える相手に出会うと、恋愛感情が湧きます。恋愛感情とは男女をつなぎ合わせ、子どもをつくらせるために、進化の途上で生まれた一時的な情動といえます。
もちろん、どんな男性に対してでもこうした感情が湧くというわけではなく、次世代にもその人の遺伝子を残したいと願い、ともに丈夫な子どもを産み育てていけると思える相手に対してのみ恋愛感情が生じる。ヒトは基本的には自分と釣り合った異性と結びつく傾向があります。
恋愛のプロセスとしては、五感を総動員して相手を見極めます。まず目で顔や姿を見て、耳で声を聴き、鼻でにおいを確かめ、手をつないで感触をチェックし、舌で相手を味わう。そこで恋愛感情が生じたら繁殖行動(性行為)を行います。ある意味、恋愛とは、性行為までの過程でお互いを査定することともいえます。
さらに恋愛感情が多いか少ないかというのは、生まれ持った遺伝子レベルでの欲求と、人生における過去の経験の2つにより影響を受けます。
生来、惚れやすい人もいれば、惚れにくい人もいます。たとえば生理的作用では、恋愛に深く関わる化学物質“ドーパミン”の影響がある。ドーパミンとは、快楽や新しいものを追求することを促す脳内神経伝達物質で、ドーパミンが多い人は、快楽を求めて積極的に恋愛したくなるという特性があります。他方、それまでの人生で嫌な体験をしていれば、もう恋愛はしたくないと思うし、もし過去に素敵な経験をしていれば、また恋愛したいと思うもの。
女性で「仕事が忙しいから恋愛できない」という人もいますが、とてももったいないことです。仕事が忙しいということは年収も増加しているわけで、今の時代は高い年収を稼ぐことも女性の魅力になっています。仕事ばかりに集中していると、人生の「モテ期」を無駄に過ごしてしまうことになる。仕事が忙しいときこそ、時間をやりくりして、恋愛を求めることは理にかなっています。
■ドーパミンやアドレナリンが分泌されている状態
むしろ忙しい女性ほど「恋愛」が必要かもしれませんね。恋愛感情が芽生えて生じる「ときめき」は、ドーパミンやアドレナリンが分泌されている状態なので、気分が高揚して活動的になります。やる気がみなぎって、ポジティブ思考になるので、仕事にもハリが生まれるわけです。
もっとも「ときめき」の賞味期限は短く、だいたい2年くらいで消滅するのが一般的。恋愛感情は長持ちしないという厳しい現実があり、恋愛、別れを繰り返すことになる。つまり人は恋するために生きているともいえるのです。
(1)遺伝子に組み込まれた欲求である
(2)ヒトは基本的に自分と釣り合ったヒトと恋愛する
(3)恋愛=繁殖行動である
(4)ときめきの持続期間は2年
ヒトが恋愛するのは、動物としての根源的な欲求。恋愛は、自分の遺伝子を後世に残すための必然的な行動であり、「一生恋愛したい」と感じるのは、より強い遺伝子を残そうとする、動物的本能の名残なのかもしれない。1人の相手にときめく期間は平均2年。ときめきを失った夫婦や恋人たちの間に、すき間風が吹くのもうなずける。
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早稲田大学教授
早稲田大学国際教養学部教授、政治学博士。専門分野は進化政治学、国際関係論、日本政治だが、毎年受講希望生が殺到する人気講座「恋愛学入門」も講義。著書は『大人の「不倫学」』(宝島社)など多数。
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(早稲田大学教授 森川 友義 構成=歌代幸子 写真=iStock.com)
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