新型コロナウイルス、実は「マスク着用」より先にやるべきことが3つあった!
プレジデントオンライン / 2020年3月4日 17時15分
■WHOによると致死率は割と低い
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている。感染の拡大によりマスク買い占めなどの形で社会不安が高まっているが、WHO(世界保健機関)によると、新型コロナウイルスの感染力は1人の感染者から2~3人に感染させる可能性がある程度。その感染力は季節性インフルエンザと同等か、やや低い程度だ。
WHOの「Situation Report」という新型コロナウイルスの発生状況によると、感染者の死亡割合を示す「致死率」は2%程度。この数字はSARSコロナウイルス(約10%)、MERSコロナウイルス(約34%)の致死率よりも低い。感染力と致死率から考えると、新型コロナウイルスの予防策は、通常の季節性インフルエンザと同じ程度のものでよいことが読み取れる。
新型コロナウイルスの感染ルートは2つとされている。1つは咳やくしゃみなどで飛び散ったウイルスを含む唾など(飛沫)を吸い込む「飛沫感染」。もう1つは、感染者のウイルスが付着した物を手で触り、その手で口や鼻の周辺や目を触るなどして体内にウイルスが入り込む「接触感染」だ。長時間空気中を漂ったウイルスを吸い込むことで感染する「空気感染」はないとされている。
つまり、新型コロナウイルスの感染予防においては、飛沫感染と接触感染にさえ気を付けていればよいということになる。
それでは、具体的にはどのような対策をとればよいのか。WHOは感染リスク低下のための行動として以下のようなことを推奨している。
・目、鼻、口を触らない
・アルコール洗浄剤か石けんを使って水でこまめに手を洗う
手洗いは接触感染を防ぐための基本的な対策だ。当たり前のように思えるが、こまめに実践できている人は意外に少ないのではないだろうか。
・咳やくしゃみをするときはひじの内側やティッシュで口と鼻を覆い、ティッシュを使った場合はすぐ捨てて手を洗う
飛沫感染を防ぐための対策だが、手のひらで口を覆うのではなく、ひじの内側というのがポイントだ。手のひらにウイルスが付着すると、物に触れることによってそこから接触感染が起こってしまうからだ。ティッシュで覆った場合も、手のひらにウイルスが付着している可能性がある。面倒でも毎回手を洗うことが予防においては大切だ。
■WHOのマスクに対する驚きの見解とは
・発熱や咳のある人に密接に接触しない
多数の新型コロナウイルス感染者が確認されているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で、検疫に対応した検疫官が感染した。検疫官でさえ感染するということは、自覚症状のある人とはむやみに密接に接触するべきではないということではなかろうか。
・生肉はよく加熱する
・市場に訪れる際は野生動物などへの接触をしない
これらが推奨される予防策に含まれているのは、今回の新型コロナウイルス流行は、動物が持つウイルスがヒトに感染したことが発端と考えられているからであろう。
さて、巷では多くの人がマスクを買い求め、一部の病院ではマスクの在庫がなくなるという状況さえ起きている。個人売買のサイトではマスクの高額転売も多発し、消費者庁はサイト運営会社などに適切な対応をとるよう要請した。その混乱とは裏腹にWHOが推奨する予防策の中にマスク着用はない。
マスクを着用する一番の意義は、感染者の咳やくしゃみによる飛沫が周囲に飛び散ることを防ぐこととされる。
WHOは「必ずしもマスク着用は感染予防にはならない」としている。逆にマスク着脱の際に手で口や鼻の周辺や目を触る機会が増え、接触感染のリスクが高まると指摘する専門家もいる。とにかく、現在できる一番の予防策とされているのは、マスク着用ではなくこまめな手洗いである。
(プレジデント編集部)
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