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中学受験あるある「勉強しても成績が伸びない」を直す8項目

プレジデントオンライン / 2020年3月23日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/miya227

たくさん勉強しているのに成績が伸びない。中学受験進学塾に通う子の8割は、こうしたタイプだという。プロ家庭教師集団「名門指導会」代表の西村則康氏は「この数年、時間に追われて『アタフタ』する子が増えている。こうした子は成績が伸びづらい。まずは8項目のチェックリストを試してほしい」という――。

※本稿は、西村則康『西村式中学受験小4~小6で差をつける 難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)の一部を再編集したものです。

■セミナーで親御さんから受ける一番多い相談

「たくさん勉強しているのに成績が伸びない」。これは、中学受験に関するセミナーで私が親御さんから受ける、一番多い相談です。次いで多いのが「ミスばかりするので点数が上がらない」という悩み。この2つを合わせると、相談内容の9割にも達します。

お子さんを中学受験させようという親御さんのほとんどが、同じような悩みを抱えていらっしゃるわけです。

「成績が伸び悩んでいる」「ミスばかり」という子たちが、勉強をさぼっているかといえば、そんなことはありません。むしろ、毎日長い時間机に向かい一生懸命取り組んでいます。そして、塾の授業についていけるスピードを身につけていることも多く、一見、なんの問題もないように見えます。

ただ、彼らは時間や大量の宿題に追われ、毎日「アタフタ」しながら勉強を繰り返しているのです。こうしたタイプの子どもを、私は「アタフタさん」と呼んでいます。

これまで中学受験の家庭教師として、たくさんのご家庭の子どもたちを見てきた私からすると、「アタフタさん」は中学受験進学塾に通っている子どもの8割を占めます。

■実は「問題文を読んでいない」子どもたち

私は40年以上、中学受験にかかわってきましたが、ここ数年、中学受験生の様子がますます「アタフタ」してきていると感じています。

大きな特徴として挙げられるのが、「問題文を読まない子どもたち」です。

「問題文を読んで問題を解くのは当たり前だ」と思われるかもしれませんが、実はそうではない子がとても多いのです。

私はどのご家庭へうかがったときも、お子さんの隣に座ります。隣にいると、どんな鉛筆の持ち方をしているか、どんな字をどんなスピードや筆圧で書いているか、視線はどこに向かっているかといったことが一目瞭然だからです。

アタフタしている子は、算数の問題を一瞥しただけで解き始めてしまいます。私も初めて解く問題を「これを解いてごらん」と見せ、私が隣で問題文を読み始めたときにはもう計算式を書き始めているという具合です。「多分これは○○算のはずだ」と当たりをつけているのです。子どもの目の動きを追ってみると、数字だけを拾っているのがわかります。

■「先へ、先へ」と急いで解いている

難関校の算数は問題文の長いものが少なくありませんが、そうした問題の場合もほぼ流し読みをしています。スマホの画面をスクロールして、目についた情報だけを拾い読みしているような読み方ですね。

視線は常に「先へ、先へ」と急いでいます。そのため、問題を解くために必要な条件や正解へのヒントを読み落としてしまいます。

目の前の問題を解きながら、何かに追われているかのように、視線も気持ちももう次の問題へ向かっているような読み方です。

勉強に対するモチベーションのある子は、そのように「アタフタ」しながらも問題を解こうと真剣に向き合っているのですが、やる気のない子の場合は、「この嫌なことはどこまで続くんだ」という表情を浮かべながら「先へ、先へ」と急いでいます。急げばこの嫌なことを終わらせられると思っているのです。

どちらのケースでも、自分1人で勉強しているときに、親御さんの目を盗んで答えをササッと写し、「終わったよ!」とごまかすようなことをよくやります。

■「どれだけ」よりも「どのように」勉強したかを見る

中学受験を目指すご家庭の親御さんは、いつもお子さんのことを気にかけていると思います。とくにお母さんは、食事や睡眠の質のキープ、体調管理など、生活環境を整えることに気を配っておられるでしょう。

西村則康『西村式中学受験小4~小6で差をつける 難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)
西村則康『西村式中学受験小4~小6で差をつける 難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)

そして、お子さんが何時間勉強したか、課題を何ページこなしたかということにも意識を向け、毎日、学習のフォローをされていることでしょう。

しかし、お子さんが「どのように勉強しているか」をじっくりと観察したことがある方は少ないと思います。観察して気になることがあっても、それがお子さんの成績の現状とどう関係するのかはわからないということもあると思います。

そこで、「成績が伸びない」「うちの子、このままで大丈夫かな」と気になる親御さんに向けて、チェックテストを用意しました。ぜひ、試してみてください。

■「当てずっぽう」の答えを書く理由

「アタフタさん」チェックテスト
□ケアレスミスが多い
□しっかりと読まずに解き始める
□不機嫌にイライラしながら学習している
□わからない問題に出くわすとすぐにあきらめてしまう
□よく当てずっぽうの答えを書く
□「なぜこう書いたの?」とたずねると屁理屈を言ってキレ気味になる
□ノートや解答用紙に書かれた文字や数字が雑
□書くことを面倒がる

お子さんに当てはまる項目はあるでしょうか。この8項目のうち3項目以上当てはまるようであれば、今が毎日の学習習慣を親子で見直すよい機会です。

「アタフタさん」は、「この最後の計算で答えが出る!」と思った瞬間に、慌てて雑な字を書いてケアレスミスをしがちです。宿題の問題を解くときに算数の式や図を書くのを面倒がるのも、明らかに当てずっぽうで答えを書いたり、間違いを指摘すると屁理屈を言ってキレ気味になるのも、そうなってしまう理由は1つ。

正解することよりも、勉強を終わらせることが目的になっているからなのです。

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西村 則康(にしむら・のりやす)
プロ家庭教師集団「名門指導会」代表/中学受験情報局 主任相談員
日本初の「塾ソムリエ」として、活躍中。40年以上中学・高校受験指導一筋に行う。コーチングの手法を取り入れ、親を巻き込んで子供が心底やる気になる付加価値の高い指導に定評がある。

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(プロ家庭教師集団「名門指導会」代表/中学受験情報局 主任相談員 西村 則康)

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