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プロデューサーが語る「信長の野望」が35年以上愛され続ける理由

プレジデントオンライン / 2020年5月8日 9時15分

初代「信長の野望」(右上)から比べると、最新作(左下)は見た目・システム面が大きく変わっているが、ゲームの根幹は変わらない。

■大ヒットの裏に、計算しつくされた経営の神髄

「信長の野望」シリーズは生みの親であるシブサワ・コウが自ら手掛けた1作目以来、時代とともに進化しながら今まで続いてきました。

プレイヤーが戦国大名となって天下統一を目指すストラテジーゲーム(戦略ゲーム)ですが、シリーズに共通する大きな特徴は「経営要素」です。

大名も、ある種の経営者だといえます。人やお金、軍事力をどう使って領土を広げていくのか、総合的に考えて戦略を立てる。それが、「信長の野望」が打ち立てた新しい面白さでした。

1983年に発売された1作目はゲーム内で表現できる情報量に制約がありましたが、時代とともにパソコンやゲーム機の性能が進化したことによってシステムも変化してきました。

例えば「天翔記」まではゲーム内で国が豊かになった、という事実を数値でしか示せませんでしたが、「将星録」ではビジュアル面での表現もできるようになりました。後の「嵐世記」では戦闘が従来のターン制からリアルタイム制へと変わっていきました。

■やりたいことの多くが実現可能になってきた

そして2006年に発売されたプレイステーション3、シリーズでいえば「天道」のころからシステム上の制約はかなり薄れ、やりたいことの多くが実現可能になってきたと感じています。

私が手掛けた最新作「大志」では2000人以上の武将が登場し、彼らに個性を持たせるため、AIにも力を入れていますが、活用には今後もより一層力を入れていきたいところです。

また、最近の革新的な技術といえばVRがありますが、VRという形にこだわりすぎることなく「自分が戦国大名だったら」という没入感や、新しい体験を提供したいと考えています。

今後も「信長の野望」は経営的な観点と「歴史IF」、例えば「もし信長が本能寺で倒れなければ、歴史はどうなっていたか?」といったシミュレーション要素を残しながら、時代を反映して柔軟に変わっていくでしょう。

35年の「野望」をいま振り返る!

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小山 宏行(こやま・ひろゆき)
コーエーテクモゲームス「信長の野望・大志」プロデューサー
2002年の「蒼天録」から信長の野望シリーズに携わり、最新作ではプロデューサーを務める。

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(コーエーテクモゲームス「信長の野望・大志」プロデューサー 小山 宏行 構成=梁 観児)

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