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心理カウンセラーが伝授、他人の評価が怖くなくなる「2:7:1」の法則とは

プレジデントオンライン / 2020年4月5日 11時15分

※写真はイメージです(写真=iStock.com/miya227)

最高か、最低でしか考えられない……。完璧な答えは無いことをわかっているのに、自分を追い詰めてしまう。そんな経験、ありませんか? いつも頑張りすぎているように見える人が、身近にいませんか? 統合失調症、適応障害を経験しながらも、自ら心理学を学び抑うつ状態を改善したきいさんが、どうしようもない気持ちの認め方を教えてくれます。

※本稿はきい『しんどい心にさようなら 生きやすくなる55の考え方』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■自己評価が“低すぎる”人

「けど」「でも」の否定で、まるで全部ダメだったかのようになる人がいます。

「今日楽しかった。けど自分ばっかり喋りすぎたな…」「やってみた。でも、結局うまくいかなかったし…」というように。

「これしかできなかった」は、その中に「これはできた」という事実があります。結果的にうまくいかなかったとしても、その中には挑戦したという事実があります。「いいことが何もなかった」だったら、「イヤなことがわかった」し「乗り越えることができた」。反省してもいいですし、それならポジティブにも目を向けること。肯定的な面を見つけたらポイントを獲得してレベルアップ! というようにゲーム感覚でいると私は続けられました。

「こんなことも肯定的に捉えていいんですか?」――いいんです。どれだけ些細に思えてもそれは「誰にでもできて当たり前」じゃありません。

「できて当たり前」が、あるものを見えなくさせる。よかったところにも普通だったところにもライトをあてましょう。

■“我が道の間違い”はだれが決めるのか

人間は、早く安心したい、ずっと幸せでいたいという思いから「これでもう大丈夫だ」という答えをほしがります。「最適の答え」「成果」を「最速」「最短」で得たい。

これは「超人願望」といっていいかもしれません。けれども、誰にとっても当てはまる完璧な答えは存在しません。結局、自分の中にしか答えがないんですよね。

私たちは、個人個人が「かけがえのない一人の人格」です。同時に誰もが“ヒト”という分類の大人数のうちの一人で「凡人」なんです。そして、みんな違っているし、特別な存在だし、それが普通なんです。他の人には到底真似できない力をあなたは持っています。焦るかもしれませんし、「本当にこれでいいのかな?」「本当に合ってるかな?」と考えすぎてしまうかもしれません。本当に何が正解かなんてワカンナイですよね。大人になるとすいすい解けない問題ばかりですが、大事なのは「よかった」を見つけること。回り道であっても意味はあります。

答えは自分の中。自分のしたい選択が答えでいいし間違ったらそこから軌道修正すればいいのです。

■反対にプライドが高い人の課題とは

プライドが高い人は、「できる」「わかる」「何かに優れている」ことに価値の感じ方が偏っています。だから難しいことを要求したり、わからせようと言いすぎたり。人前で「できる強い人・凄い人」や「優等生」、あるいは興味がないふりを演じる。「負けたくない」「バカにされたくない」「笑われたくない」「恥をかきたくない」。正しさや凄さを拠り所にしないと自分を保っていられない人ともいえます。優れていないと自分に価値がないと思ってしまうことが怖くて、逃げたいんですよね。

気高さや誇りがあるという意味ではプライドが高いことは悪いことではありません。

「ありのままの自分では問題がある」と思っていることが課題です。自信がないのは何を問題に思っているからかを、怖がらずに自分に聞いてみてください。

本当は、命や感性、そして人の存在そのものに価値がある。負けても、凄くなくても、どう思われても、あなたの価値や魅力は1ミリも減りません。

「できない人間では価値がない」という思い込みの前提を捨てることが大切です。

■周囲の評価が気にならなくなる2つの理論

このように評価を気にしすぎて、自分を出せない人がいます。「嫌われるのが怖い」というのは人が持つポピュラーな気持ちですが、残念ながらこの世に全員に好かれる魔法はありません。であれば、こうしてみるのはどうでしょう。

きい『しんどい心にさようなら 生きやすくなる55の考え方』(KADOKAWA)
きい『しんどい心にさようなら 生きやすくなる55の考え方』(KADOKAWA)

低い評価が怖いという弱さを認めながら、理屈で恐怖に打ち勝ってやってみる。

これは私の経験なのですが、低評価を考えすぎず「何を言っても大丈夫」と思い切って行動するようになってから、人の理解や共感も得られるようになりました。

評価を気にする恐怖から心を守れるようになった理論を二つ紹介します。一つは心理学やビジネスのジャンルで有名な「2:7:1」の法則。自分のことを「何をしても好き:スルーしてくれる:何をしても嫌い」な人の割合が、自然と2割・7割・1割になるというのです。もう一つは、テレビ番組の視聴者評には不満が3割入っていた方がいいということ。不満が何もない=話題性がないと考えられるそうです。

恐怖で「しよう」「したい」を封じない。偏りすぎた精神のバランスは、〈気持ちを肯定〉+〈理屈〉で整えましょう。

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きい 心理カウンセラー
武蔵野美術大学を卒業。統合失調症、適応障害の経験から認知療法やアドラー心理学などを独自に学び、抑うつ状態を改善。インスタグラムで発信する心理学の考え方や、役に立つ知識が好評を博している。

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(心理カウンセラー きい 写真=iStock.com)

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