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東大生が感動した「勉強になるYouTubeチャンネル」5選

プレジデントオンライン / 2020年4月15日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/JGalione

YouTubeで勉強に役立つチャンネルが増えている。現役東大生の西岡壱誠氏は「『高校生の時にこの授業を受けたかった』と思えるような素晴らしいものが多い。対面の授業や参考書による勉強とは違う価値があるので、ぜひこの機会に動画での勉強を試してみてほしい」という——。

■動画ならではの学びがある

これからの時代は、YouTubeによる学びが主流となっていくだろう……東大生同士で話していると、よくそんな話題になります。

というのも、今、大学生にとどまらず、社会人にも非常に勉強になるようなクオリティの高い動画コンテンツをYouTubeで無料で観ることができるのです。これらは、僕ら東大生の目から見ても「すごく勉強になる」「高校生の時にこの授業を受けたかった」と思えるような素晴らしいものが多いです。

動画による勉強というのは、直接対面のレッスンや書籍を読む勉強とは全く違う価値があります。例えば東大生の中には2倍速でラジオ代わりにして流して、ざっくりと日本史や世界史の概要を理解したという人もいます。時間を短縮して概要を大ざっぱに理解するために動画を使うのは非常に効率的だと言えます。また、自分がわからないところや聞きたい部分を話している動画の秒数をメモしておき、「3分50秒のところを何度もリピートしよう」なんて具合にピンポイントで学習している人もいます。ピンポイントな復習がやりやすいというのも、動画ならではの価値です。

このコロナウイルスの感染拡大防止に伴う外出自粛の時期に、YouTubeの動画を活用した勉強を体感してみてはいかがでしょうか。今日はそんなYouTubeのチャンネルの中から、僕や他の東大生たちもおススメの、学生だけでなく社会人にも勉強になるチャンネルを5つご紹介したいと思います。

■英語がわからない根本的理由にアプローチ

1.ごく普通の外国人・がっちゃん

まずは英語です。学生から大人まで幅広い方が英語の学習で困っているのではないでしょうか。

そしてなぜ英語がなかなかできないか、ということの根本的な理由は、「英語の感覚と日本語の感覚の違い」がわからないからだと思います。日本人的な考え方で英語をとらえてしまって、「よくわからない」となってしまう。例えば現在完了形なんて、なにが完了しているのか日本語の感覚だとよくわかりませんよね。日本的な感覚だとどうしても理解できないものがあるのです。

■韓国人目線で日本語と英語の違いを解説

それをこのチャンネルは、わかりやすくその違いを教えてくれます。このチャンネルの話し手は韓国人の方で、母国語としてではなく英語と日本語両方を勉強していらっしゃいます。そして両方勉強したからこそ見えてきたその微妙な感覚を、うまく僕らに伝えてくれているのです。

例えば、僕がこのチャンネルでオススメの動画は現在完了形の動画なのですが、これについては「現在完了形って実は日本人も使ってるんだよ」と動画で説明してくれています。この指摘には僕も「日本人の教員から習っても、英語を母語とする友達から聞いてもわからなかったけど、これでよくわかった」と納得しました。このように、英語学習を日本人でも英語を母国語とする外国人でもない人が教えてくれるというのは意義があり、しかも動画でテンポよく聞けるからこそとても面白いのです。みなさんぜひ観てみてください。

■小学生から高校生向けの内容を網羅的に学べる

2.とある男が授業をしてみた

このチャンネルは、特に網羅的かつ丁寧に勉強の解説をしてくれている動画チャンネルです。元塾講師の葉一さんが、小学生から高校生向けの動画を3000動画以上もアップロードしています。網羅的だからこそ、授業についていけなくなったり苦手な部分があったらこのチャンネルの中から自分に合ったものを選んで動画を見ることができる。まさに塾がYouTube上に存在しているという具合なのです。

この動画の運営者である葉一さんにお話を伺うと、もともと金銭的な理由から塾に行けない子供のために、教育格差を解消するために始めた活動だったそうなのですが、最近では学び直したい大人の方も観ているのだそうです。

■勉強のモチベーションを上げてくれる動画も配信

資格を取るため、親御さんが子供に教えるため、教養を身に付けるため、理由はさまざまですが、学生だけでなくいろんな大人がこの動画授業を見ているのだそうです。たしかに、「勉強しよう」と思って大人向けのコンテンツから手を伸ばしても、ハードルが高い場合が多いと思います。中高生の勉強から学び直してみるというのは、大学生や大人でももしかしたら必要になってくることがあるのかもしれないと感じました。

勉強の解説だけでなく、モチベーションを上げてくれる動画も定期的にアップロードされているのでそれを見るのもおススメです。

葉一さんは優しい方で、そのお人柄が動画にも表れています。モチベーションアップ動画で葉一さん自身の言葉に触れてみると、また違った印象を受けるのかなと思います。

■理系科目を予備校のようにわかりやすく解説する

3.ヨビノリたくみ

予備校のノリで大学の勉強ができるということで、「ヨビノリ」と略されている動画チャンネルです。大学で学ぶ難しい理系科目が、予備校教師が教えるようにとてもわかりやすく理解できる動画コンテンツが多く存在しています。

これがとにかくめちゃくちゃわかりやすい。相対性理論・微分積分・遺伝子・宇宙……さまざまな分野の勉強が、理解しやすいように解説されています。このチャンネルの運営をしている「ヨビノリたくみ」さんは東大卒なのですが、他の東大生に聞いても、「この動画で東京大学の授業の勉強がはかどった」とおっしゃっている人も多いです。それくらい動画コンテンツのクオリティが高いのです。

中でも僕のオススメは「相対性理論」を非常にわかりやすく教えてくれる動画です。

僕は文系なのですが、それでもこれで相対性理論が理解できた感覚がありました。文系的な科目の勉強というのが動画コンテンツとして配信されているチャンネルは多いのですが、理系の科目がここまで網羅的に紹介されているものはなかなかありません。社会人の方で勉強をしたいけど、本を読むハードルは高い……とお考えの方は、もしよかったらこのチャンネルを観てみてもらえればと思います。

■大ざっぱに学ぶのに最適

4.中田敦彦のYouTube大学

言わずと知れたYouTubeチャンネルですが、このチャンネルの最大の特徴は圧倒的なわかりやすさです。中田さんがお話し上手というのもあるのですが、東大生の僕らから見てもしっかりとポイントを押さえた解説になっています。もちろん、専門的な部分や細かい部分のあらがないわけではありません。しかし、学びの入門として大ざっぱに勉強するのであれば、これほどインスタントで効率的なチャンネルはないだろうと感じます。

そしてぶっちゃけた話、歴史や国際情勢・経済などの分野において、「大ざっぱな理解」というのは極めて大切なものだと感じます。ポイントさえ押さえられていれば、細かい部分に関しては後からいくらでも身に付けることができる。東大生でも、このような形で勉強している人は多く、「一度ざっくり教科書を読み流してから勉強した」「ポイントを押さえてからの方が勉強ははかどる」という考え方をしている人も多数います。

個人的には文学作品の紹介が特に面白いと感じました。例えば、ドストエフスキーの『罪と罰』の紹介動画です。ドストエフスキー作品や『源氏物語』、『君たちはどう生きるか』『火の鳥』……動画を見たうえで、原著を読むとまた違った印象が生まれます。ぜひ動画と一緒に読書を進めてもらえればと思います。

■コメント喚起で双方向授業を実現

5.スマホ学園

最後は手前みそで大変恐縮なのですが、僕ら東大生が最近立ち上げたチャンネルです。コロナウイルスの間、休校で学校に行けない子たちのために、さまざまな東大生が生配信で授業を行っています。

西岡壱誠『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』(文藝春秋)
西岡壱誠『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』(文藝春秋)

最初のうちは気付かなかったのですが、生配信だからこその価値はかなり高いです。動画は右から左に流れてしまう一方通行であることもあります。そんな中で僕たちは、「コメント欄でこの問題の答えを打ってみてください!」と、生配信の中で問題を解く時間を設けて「流しっぱなし」を回避しています。こうすることで一つの問題を解くスピードを多くの人と競い合えたり、オンラインでありながらも双方向的で頭に残りやすい授業が可能になるのです。

僕のオススメは「東大生ラッパーと大雑把につかむ世界史」という授業で、15回の講義でざっくり世界史が理解できるというのが特徴です。面白いことに授業の最後にはラップが挿入されていて、歌に乗せて授業の復習をすることが可能という授業になっています。

いかがでしょうか? このコロナ騒動で、世界的にオンラインによる学習の価値が再認識されており、これから先、動画授業で勉強するのがどこでも当たり前の世界が到来するのではないかと考えています。ぜひこの機会に動画授業を試してみてはいかがでしょうか?

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西岡 壱誠(にしおか・いっせい)
東京大学4年生
1996年生まれ。偏差値35の無名校から東大を目指すものの、2年連続で不合格に。二浪中、独自のスマホ勉強術を駆使して東大合格を果たす。自身のノウハウを全国の高校生に教える傍ら、人気漫画『ドラゴン桜2』(講談社)に情報提供を行う「ドラゴン桜2 東大生チーム『東龍門』」のプロジェクトリーダーも務める。『東大式スマホ勉強術』(文藝春秋)など著書多数。

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(東京大学4年生 西岡 壱誠)

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