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コロナ太りを防ぐ「階段エクササイズ」を最大化する3ステップ

プレジデントオンライン / 2020年4月17日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Nattakorn Maneerat

外出自粛と在宅勤務で運動不足の人が増えている。そうした「コロナ太り」を防ぐにはどうすればいいのか。骨格筋評論家の岡田隆氏は「いま、最強のエクササイズは自宅の階段の上り下りだ。尻と足に強烈な刺激を与えることで新肺機能の強化につながる」という——。

※本稿は、岡田 隆『ビジネスパーソンのための筋肉革命』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■自重トレの最高峰「階段」に戻る時代がきた

2020年4月現在、日本だけなく世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。「3つの密」を避けるために自宅で待機している人も多くいるかと思いますが、そんな時はどうしても運動不足になりがち。

そこで私がおススメするエクササイズは「階段」を使ったもの。早速、その方法をご紹介していきましょう。

時代の転換期には「変わるもの」に注目が集まりがちですが、その陰には「変わらないもの」の存在があります。体づくりはどちらかというと後者であり、なかでも令和の時代に私が推したいエクササイズは、古(いにしえ)から存在する「階段」の上り下りです。

本来ならば、日常の活動で多く出くわすはずですが、バリアフリー化の浸透によって、十段足らずでもエスカレーターやエレベーターが設置されるようになったため、下手したら年単位で階段移動をしていないという人もいるかもしれません。

バリアフリー的にはもちろん良いことですが、2本の足でしっかり動ける皆さんは、そろそろ階段に戻りましょう。

■日体大のアスリートには常識「この一歩が世界に通じる」

なぜ、私がそこまで階段を推すのかというと、ただの有酸素運動による脂肪燃焼にとどまらず、尻&脚といった下半身を強化する自重の筋トレになるからです。その効果は、ビルダーでない限り脚トレは階段で十分だと言えるほど。

実際、私の勤務先である日本体育大学では、階段の数段ごとに、「この一歩が世界に通じる」など心アガるキャッチコピーが連なっています。日体大にはあらゆる分野の一流アスリートが揃(そろ)っていますが、彼らの体づくりを支えているのも階段なのです。

階段を上り下りすると、片脚で全体重を支える瞬間が訪れます。この時使われるのは、上向きヒップの要(かなめ)である中臀筋、そしてヒップ全体のボリュームとヒップラインをつくる大臀筋。また、尻と脚の筋肉は全身のなかで占める割合が高く、それらをしっかり動かすことで心肺機能の強化にもつながるのです。

やり方はもちろん自由。されど私は以下の方法をご提案します。

■階段エクササイズを最大化する3ステップ

① 一段ずつ5~10分かけて上る。尻や脚の筋肉への刺激も得られるが、心肺機能の強化が目的。そのままウォーキング10〜15分以上へと続ける(合計で20分以上が目安)。階段であらかじめ刺激することでウォーキングでの体脂肪燃焼効率を上げる。
② 数段飛ばしで駆け上がる。これを片脚で最低10回(20歩)×3〜5セット。
セット間インターバル(休憩)は1〜3分。尻と脚の筋群に強烈な刺激を与え、強化できる。インターバルを短く設定すれば、心肺機能も強化される。

③ 20秒で駆け上がり、10秒はレスト(休む)。これを8本という伝説のTABATAプロトコルに近い方法もおすすめ。筋力も筋持久力も心肺機能も同時に鍛えられる。

階段を上るとき、筋肉がパンプし、筋肉に化学的なストレスが加わります。下りるときは筋肉が機械的なダメージを受けます。この両方が筋肉の発達に大切な効果をもたらすのです。

■タワマン40階超の自宅まで階段を使えるか

マンションにお住まいの方は、自宅のフロアまで1回上ってまた下りて、もう一度上って帰宅するのが最強。ただし、他の方の邪魔にならないように……。

また、エレベーターやエスカレーターなど易きに流れぬ強い心を育むのも階段トレーニングのメリット。

都内の超高層マンションに住む知人は、多忙によりトレーニング時間が取れない代わりに、毎日必ず、たとえとても疲れている日でも40階超の自宅まで階段を使っているとのこと。その甲斐あって、見違えるほど引きしまった体と強靭(きょうじん)な意志を手に入れました。

どれほど疲れていても階段の上り下りを選ぶ精神こそ、真のビジネスアスリートと言えるでしょう。

ちなみに、柔道の日本代表チームでは、山の階段をダッシュするトレーニングを行います。最もきついトレーニングなので選手は嫌がりますが、強くなることがわかり切っているので、どこか嬉(うれ)しそうでもあります。

おかげで私も階段を見ると、ダッシュしたくなる衝動にかられます。世界最強を目指す集団がトレーニングに使うのが「階段」なのです。

千里の道も一歩から。まずは階段を上ることから始めましょう。

■筋トレで心身の活力がよみがえる

ところで、「筋トレって疲れるのでは?」と心配する方がいます。日々の仕事でヘトヘトなのにトレーニングをしたらもっと疲れるのではないか、と。そんな方には、こう断言します。

「いや、むしろ疲れが取れて、元気になりますよ」

疲れるどころか、筋トレは不調を防いで活力を生みます。トレーニングによって筋肉がほぐれて血流が良くなり、結果的に肩こりや頭痛、冷えなどが解消するのです。

筋肉を鍛えることで、全身が軽くなって運動量のバッファが大幅に増えます。階段を1フロア上るだけでゼエハア言っていたのに、3フロアくらいは軽々と動けるようになる。いつだって活力に満ちた姿勢で仕事に臨むことができる——。可能性は無限大。私自身、多忙で筋トレができない日が続くと全身が重く、頭痛に悩まされますが、筋トレをすると心身の活力がよみがえるのを実感します。

逆に、トレーニングをしないと筋肉が衰えて足腰が弱り、少しの移動でも疲れやすくなります。

すると動くのが億劫になり、また筋肉が衰えて疲れがたまるという悪循環。負のサイクルを断ち切り、活力を生み出すサイクルの根源が、筋トレなのです。

■何もしないで終わる一日だけは全力で避ける

何はともあれ、一日に1回は汗をかく。寝汗、冷や汗以外なら、どのような汗でもかまいません。

遊びでもいい、筋トレでもいい、ウォーキングでもいいし、階段でもいい。もし「今日は何もできなかった」というならば、半身浴でもいいのです。

私たちビルダーは一年に一度やってくる大会シーズンに向けて、一日一日を丁寧に積み重ねていく感覚をもっています。なので、どんなに些細(ささい)なことであっても、やれればプラス。何もしないで終わる一日だけは、全力で避けたいのです。

岡田 隆『ビジネスパーソンのための筋肉革命~体と人生が変わる最強かつ最高のメソッド70~』(KADOKAWA)
岡田 隆『ビジネスパーソンのための筋肉革命~体と人生が変わる最強かつ最高のメソッド70~』(KADOKAWA)

汗という括(くく)りからは外れてしまいますが、例えば仕事の繁忙期。忙しすぎるとトレーニングをする時間がないという問題以上に、気持ちがトレーニングに向かないという壁にぶち当たります。

そのとき、職場から自宅に直帰して眠るのか。あるいは、少しでも疲れを癒やせるようにマッサージに行くのか。マッサージは体を鍛える行為ではありませんが、筋肉の状態を改善するメンテナンス行為です。

翌日トレーニングに行けば、本来0.1%の伸び率が0.2%になるかもしれない。

半身浴だってそう。血液のめぐりが良くなれば代謝が上がり体脂肪が燃えます。

遠回りのように感じることも、結果として伸びにつながっています。ぜひ前向きに選択をしてみてください。

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岡田 隆(おかだ・たかし)
日本体育大学体育学部准教授/骨格筋評論家
1980年、愛知県生まれ。JOC強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長。自身もウエイトトレーニングの実践者として2014年にボディビル競技に初挑戦。デビュー戦の東京オープン選手権大会70kg級で優勝。16年には日本社会人選手権大会を制し、日本選手権大会には16年、17年に連続出場している。骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌など多くのメディアで活躍中。著書累計は100万部を突破。

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(日本体育大学体育学部准教授/骨格筋評論家 岡田 隆)

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