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コロナ太り対策なら「ラーメンとカレー」をやめる必要はない

プレジデントオンライン / 2020年4月20日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kazuhide isoe

外出自粛と在宅勤務で生活リズムが変わると、食生活も乱れがちだ。太らず、健康的に過ごすには、いま何を食べればいいのか。骨格筋評論家でボディビルダーの岡田隆氏は「ダイエットはコンビニ飯で事足りる。炭水化物は制限しすぎなくていい。大切なのは、PFCバランスだ」という——。

※本稿は、岡田 隆『ビジネスパーソンのための筋肉革命』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■ダイエットで炭水化物を恐れすぎてはいけない

2020年4月現在、日本だけなく世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。「3つの密」をさけるために自宅で待機している人も多くいるかと思いますが、そんな時、気になるのが健康的な栄養の摂り方。ついつい、ラーメン、パスタ、チャーハンと簡易な食生活になりがちな今、私がおススメする食事法をまとめてご紹介しましょう。

「手っ取り早く体重を落としたい」と願う人が一度はハマるのが「炭水化物制限ダイエット」。炭水化物を減らすのは、わかりやすいので実践しやすい。「炭水化物を食べれば太る。食べなければ痩せる」と単純に認識している方も多いでしょう。

ですが、ボディメイクのプロとしてお伝えしたいのは、「炭水化物を恐れすぎるな」ということ。3大栄養素の項でもふれましたが、タンパク質、脂質、炭水化物(糖質)は生存に必須であり、どれかを極端に制限すれば、必ず体に悪影響が出てきます。

たしかに、意識せずに暮らしていると、朝のパン食、昼のラーメンやパスタ、夜はチャーハン、と炭水化物に偏りがち。とはいえ、炭水化物はエネルギー源ですから、すべてをカットしてはいけません。

では、どうするか? そう、「選び方」で解決できるのです。

■ラーメンもカレーも食べていい

まず油(脂質)をたっぷり使った炭水化物メニューを避ける。つまり、チャーハン、ラーメン、パスタ、パン、焼きそばなどです。とにかく脂質の少ない炭水化物を選ぶというルールを頭に叩き込んでおくと便利です。

どうしても食べざるを得ないときは、こってり豚骨ラーメンよりあっさり醬油や塩味を、クリーム系パスタよりは和風パスタを選ぶ、脂質の多いスープを残す、小盛りを選んでタンパク質や野菜などの副菜を足す、といった脂質を減らす工夫もできるでしょう。

食物繊維が多く含まれる炭水化物は、太りにくいのでむしろおすすめです。白米に代わって玄米や雑穀米、パスタも全粒粉を選ぶといいでしょう。コンビニなら、玄米やもち麦、スーパー大麦のおにぎりが手に入ります。

ちなみに忙しいビジネスパーソンにとっては便利かもしれませんが、ランチタイムのラーメンやカレーライスは、「高脂質+高炭水化物」にして、「低タンパク質+低食物繊維+低ミネラル」なので、あまりおすすめできない組み合わせ。

だからといって、ラーメンもカレーライスも一切禁止というわけではありません。

頻度を減らし、食べ方を工夫するだけでも体の変化を実感できると思います。そして続けるうちに味覚や食の嗜好が変わり、自然と選ばなくなっていくのです。

絞れるランチ食材はコンビニで調達できます。例えば、スーパー大麦のおにぎり2つとサラダチキン。これで空腹も満たされ、血糖値の上がり方もゆるやかとなり、頭もクリアになります。

■一日3食の「PFCバランス」に目を向ける

このように、「食」では一日3食で栄養バランスをとる、という意識づけを行っています。

ここでいう「栄養バランス」とは、3大栄養素の摂取量のバランスです。ボディメイクの業界では、タンパク質=プロテイン(Protein)の「P」、脂質=ファット(Fatの「F」、炭水化物=カーボハイドレイト(Carbohydrates)の「C」をとって「PFCバランス」と呼び、一日のトータル量を設定したうえで朝・昼・夜、そして間食にどのようなものを食べるか、自分の行動予定と照らし合わせて決めるのが、スタンダードです。

それこそボディビルダーたちは摂取量を細かく定めますが、今のみなさんにそこまでは求めません。なぜかというと、単純に計算が手間だということもありますし、がんばってもそのときの代謝の状況によって体の反応も違いますし、数字に縛られて食べるものの選択の幅を狭めてしまうと、そもそも継続するのが難しくなるからです。

週に数回、運動やトレーニングをしていることを前提として、一日トータルのPFCバランス(割合)は【P=3〜4(30%〜40%)、F=1〜3(10%〜30%)、C=4〜5(40%〜50%)】に収めようと心がけてみてください。

■次第に見るだけで食べ物の数値がわかるように

はじめは、どの食材にどれだけのPFCが含まれているかわからないと思うので、探りながらで結構です。

PFCの数値は、食品ならパッケージ裏などに記されている成分表示にそれぞれのグラム数が書かれています。これまでカロリー表示にばかり気をとられていた人は、今一度よく見直してみてください。

栄養の基礎知識を頭に入れた上で見直すと、総摂取カロリーが低くてもPFCバランスがとれていない(Pが少なく、FとCが多いなど)場合があることに気づけると思います。

食材は、少々手間にはなりますが、ネット検索する癖づけをすると良いでしょう。一度検索したものは、メモにして台所に貼っておくなどすると手間が省けるだけでなく自分がよく食べるものもわかるし、PFCが頭に入りやすいです。

それを長く続けていくとだいたいの数値が頭に入るので、食べるものを見るだけで、まるでスカウターをつけているかのようにPFCが数値として目の前に浮かび上がってくるようになります。

■バランスが崩れても翌日に取り戻せば間に合う

はじめは一日のトータルで見ていきましょう。例えば、夜に会食で中華に行くことが決まっている日は朝も昼もできる限り脂質(F)はオフにして過ごすとか、朝と昼にごはんをしっかり食べたから夜はかなり少なめにしようとか、そういった差し引きで調整が可能になります。

タンパク質(P)はできるだけ3食ともにしっかり摂る、後に活動しないなら夕飯の炭水化物は控える、といった初級編の実践内容にこの調整術を重ねていくイメージで進めていけるといいでしょう。

もし、なんらかの理由でそのバランスが崩れてしまった日があっても、翌日に取り戻せば間に合います。二日続けて崩れてしまうと立て直しが大変になるので、できる限り一日単位で整えることをルール化してください。

数値が頭に入り、PFCバランスを考えながら食事を選ぶことに慣れてきたら、割合からもう一歩ステップアップしてそれぞれの栄養素の上限・下限を設定し、一食ごとに限りなくベストに近いバランスを目指してみてください。とはいえ、数値はあくまで目安であるので、ゲーム感覚で楽しみながらできるといいですね。

■体に良いメニューこそが究極の美味

ちなみに私のランチタイムは、「サラダ+玄米orスーパー大麦おにぎり+鶏むね肉orサバ缶+ギリシャヨーグルト(脂質ゼロ)」です。「タンパク質(P)+少量の脂質(F)+食物繊維たっぷりの炭水化物(C)」と死角なし。

岡田 隆『ビジネスパーソンのための筋肉革命~体と人生が変わる最強かつ最高のメソッド70~』(KADOKAWA)
岡田 隆『ビジネスパーソンのための筋肉革命~体と人生が変わる最強かつ最高のメソッド70~』(KADOKAWA)

基本はお弁当を持参していますが、そうでないときは研究室に常備してあるサバ缶をおかずにすることも多いです。ほぼ毎日同じメニューだとしても、手軽で時短で飽きることなく続けられます。「体に良いメニューこそが究極の美味」を実感するひと時です。

余談ですが、パンを愛食している人に、絞れている人を見たことがありません。

パン禁止とまでは言いませんが、やわらかく嚙(か)みごたえがないため満腹感が少なく、糖分がたっぷりで脂質がまあまあ入っているので、頻度を減らしたり、全粒粉のものを選んだりするのがいいでしょう。

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岡田 隆(おかだ・たかし)
日本体育大学体育学部准教授/骨格筋評論家
1980年、愛知県生まれ。JOC強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長。自身もウエイトトレーニングの実践者として2014年にボディビル競技に初挑戦。デビュー戦の東京オープン選手権大会70kg級で優勝。16年には日本社会人選手権大会を制し、日本選手権大会には16年、17年に連続出場している。骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌など多くのメディアで活躍中。著書累計は100万部を突破。

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(日本体育大学体育学部准教授/骨格筋評論家 岡田 隆)

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