アフターコロナの結論! やっぱり日本には安倍晋三総理が必要だ!

プレジデントオンライン / 2020年6月10日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/winhorse

■拙稿は安倍総理に誰よりも厳しい批判を重ねてきた

新型コロナウイルス対応に追われ、持ち味である保守政治家としての政権運営にアクセルを踏み出せない安倍晋三総理。マスコミ各社の世論調査では内閣支持率が急落し、政権末期の様相とも伝えられている。拙稿は安倍総理に時に誰よりも厳しい批判を重ねてきた。その理由は「保守派のスター」として強いリーダーシップを期待していたからでもある。

そもそも保守主義は進歩主義との対比の中で生まれ、謙虚さを併せ持つことが肝要とされているが、頼りない野党や後継者と目される政治家たちの力量不足に助けられる形で「安倍1強時代」を謳歌し、歴代最長の宰相になった安倍総理はその原点を忘れてはいまいか。こうした疑問を少なくない国民が抱き、支持率低下に結びついたのだろう。

だが、魑魅魍魎が跋扈(ばっこ)する政界で足を引っ張られながらも懸命に国を立て直そうとする総理の姿勢に共鳴する人々も多い。コロナ危機の「第1波」を乗り越えつつある今、やはり日本には安倍総理が必要だとの声も聞こえてくる。

■安倍政権の支持率、民主時代と比較すれば高水準

政界で信頼性に評価がある時事通信社による5月の世論調査で、内閣支持率は38.1%となった。調査方法が異なるため単純比較ができないものの、3月の調査結果は39.3%で、この2カ月間で微減した形だ。日経新聞やJNNの調査でも第2次安倍政権以降で最低水準の38%、39.1%にそれぞれ落ち込んでいるが、いまだ4割近い支持があるのは安倍総理に期待し続ける「岩盤支持層」が存在するためだ。2つの調査結果は朝日新聞の29%、毎日新聞の27%と比べ高い傾向があるが、民主党政権時代と比較すれば、かなり高水準にあるのも事実である。

時事通信社が実施した民主党政権時代の調査を見てみよう。2009年9月に誕生した鳩山由紀夫内閣は発足から3カ月で5割を下回り、翌年3月には30.9%に低下。菅直人内閣は在任中平均26.0%で、2011年8月は13.3%にまで落ち込んでいる。その後の野田佳彦内閣は5割を超える支持率でスタートしたものの、2カ月後の2011年11月には35.5%に続落し、2割台へ下降していった。新聞社の中には内閣支持率が2割台に突入後、短命に終わった政権と比較するところもあるが、それは衆議院と参議院の多数派が異なる「ねじれ国会」であったことや、政権交代へのうねりがあったことなどの要因があることも忘れてはならない。現時点で、衆参で多数派を占める自民党の政党支持率は3割超あり、野党各党の政党支持率はその3分の1以下であることから見ても政権交代への期待は高まってはいない。

■拉致被害者を取り戻せたのは小泉・安倍コンビだけ

連日のようにメディアでたたかれながらも安倍総理の支持が崩れない理由には「保守派のスター」への期待があるのは間違いない。6月5日に北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみ氏の父である滋氏が87歳で亡くなったが、滋氏が安倍総理に信頼を寄せていたことは知られている。まだ国民の多くが「拉致問題」との認識を持っていなかった時から安倍総理は安倍晋太郎元外相の秘書として奔走してきた。

口先では「拉致問題を解決する」と繰り返す政治家は多いが、言うは易く行うは難し。拉致被害者を唯一取り戻すことができたのは小泉純一郎総理と安倍氏のコンビだけだ。2002年10月、北朝鮮の金正日総書記との交渉の末、拉致被害者5人を帰国させ、その後も曽我ひとみ氏の夫であるジェンキンス氏の「救出」も果たしている。

■「日本を、取り戻す。」強いリーダー

迷走を繰り返した民主党から政権を奪還するため、2012年に安倍総理が掲げたキャッチコピーを覚えている人々は多いだろう。「日本を、取り戻す。」。野田佳彦内閣による唐突な「尖閣諸島国有化」に中国が反発し、周辺海域で中国海軍が挑発を繰り返したのは記憶に新しい。野田内閣にはなすすべがなく、国民の間には不安と不満が充満した。菅直人内閣時代の2010年9月に起きた尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件では、仙谷由人官房長官らが、逮捕された中国人船長の釈放を法務省側に働きかけるという「外交敗北」も経験した。そうした背景から「強いリーダーシップ」を期待されて誕生したのが安倍内閣だったのだ。

もちろん、現在も中国による脅威は続いている。むしろ、尖閣諸島周辺の接続水域で確認された中国公船は2019年に過去最多となった。だが、中国や北朝鮮の脅威をさほど不安に感じずにいられるのは、「領土・領空・領海を守る」と毅然(きぜん)とした態度で外交や防衛に取り組んできた安倍政権への信頼が根底にあるということだろう。

■トランプと互角に渡り合えるすごさ

2017年1月にドナルド・トランプ大統領が誕生し、在日米軍駐留経費負担増や市場開放などが要求されるとメディアは騒いだが、G8でドイツのアンゲラ・メルケル首相に次ぐ古株となった安倍総理は粘り強い交渉でいずれも回避することに成功。核・ミサイル・拉致問題を抱える対北朝鮮外交についても助言し、「安倍総理がいなければ首脳会議は空中分解しかねない。その存在感は戦後最大と言っても過言ではない」(甘利明元経済再生相)とされている。かつては中曽根康弘総理がロナルド・レーガン米大統領との蜜月関係を築いたが、「何をするのか分からない交渉巧者のトランプ大統領を相手に世界のリーダーたちが困惑する中、安倍総理が互角に渡り合えるのはすごいこと」(外務省幹部)といえる。2013年の国家安全保障会議(NSC)設置など、わが国が怠ってきた有事に備えたシステムづくりを進めてきた点も忘れてはならない。

自主憲法制定を訴えていた中曽根氏は総理在任中、憲法改正を「封印」し、現在の消費税と似た「売上税」導入を果たすことはできなかったが、安倍総理は消費税率引き上げを2度断行し、憲法改正論議も総理自ら旗を振ってきている。残りの自民党総裁任期を考えれば、その実現は厳しくなってきているとはいえ、その「有言実行」力は他の比ではない。

■ここは1つ、伝家の宝刀である解散権の行使を!

安倍総理は保守系議員の人心掌握術も長けており、中でも日本維新の会を巧みに利用する力を持った稀有な存在といえる。維新創業者の橋下徹元大阪府知事や松井一郎大阪市長と定期的に会談し、与党でも野党でもない「ゆ党」に位置付けることで、安倍政権の政策実現を後押しさせる存在に追いやってきた。その維新はコロナ対応で人気が上昇した吉村洋文大阪府知事の後に続けと意気込むが、今頃になって国民民主党の前原誠司元外相や岸本周平選対委員長ら野党議員と勉強会を立ち上げ、「野合」に走る気配を見せるなど変節ぶりも目立つ。自民党内からは「維新は偉そうに『野合はダメ』と言っていても、結局は『野合』に進む他党と同じ」(同党中堅議員)と揶揄(やゆ)される始末だ。

いまだ世界中で解答のない、出口の見えない新型コロナウイルスとの戦いは人々の怒りの矛先がトップリーダーに向かう。だが、安倍総理はそれらを一つひとつ謙虚に受け止め、新しい国のカタチを追求する準備をしているようにも映る。「解散は総理の専権事項だ」。菅義偉官房長官は6月3日の記者会見で「解散権」について触れたが、いま仮に衆議院解散・総選挙を実施すれば、優位にあるのは政党支持率トップの自民党だろう。自民党幹部はこうつぶやく。「維新が調子に乗って挑んでくるなら、本物の保守政党の力を見せて潰すだけだ」。新しい国のカタチが問われる中、その先頭に立つ安倍総理はいかなるビジョンを描いていくのか。コロナ危機で国民が目標を定めにくい中、ここは1つ、伝家の宝刀である解散権を行使し、「保守派のスター」としての総決算を新たなビジョンとともに遂行する大仕事、すなわち「日本を、取り戻す。」ことをやり遂げてもらいたいと願うのは私だけではないだろう。

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麹町 文子(こうじまち・あやこ)
政経ジャーナリスト
1987年岩手県生まれ。早稲田大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーランスとして独立。プレジデントオンライン(プレジデント社)、現代ビジネス(講談社)などに寄稿。婚活中。

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(政経ジャーナリスト 麹町 文子)

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